先日記事を上げたルナ ローバーと同様に、歴史を変革した一台のクルマがいた。今年50周年を迎えたランボルギーニの伝説的なモデル、カウンタックが持つ極めて現代的なラインは、ランボルギーニの全後継モデルのデザインを決定づけた。今日のアヴェンタドール、ウラカン、シアン、さらにはウルスも、例外ではない。
「世の中には廃れることのない芸術品というものがあり、カウンタックのフォルムはその一つだと思います」
アウトモビリ・ランボルギーニのHead of Designであるミィティア・ボルケルトは、この名車のスタイルをこう語り、次のように続けた。「そのデザインは完璧なプロポーションで構成され、本質のみに的を絞った極めて純粋なアプローチを特徴としています。際立っているのは、フロントとリアをつなぐ一本のラインです。スタイルの観点からみると、これは、完璧なインスピレーションを与えてくれます。他の部分が変更されても、そのラインが過去と現在とをつなぎ、ビジュアルに連続性を保つ要素として働きます。それはランボルギーニのすべてのデザインを貫くの縮図であり、原点から今日までのスタイル表現の伝統を形づくっています」
低く広がるカウンタックのフロントは、斜めに伸びるボンネットのラインが特徴的だ。エンジンコンパートメントも同様のラインで、遠くからでもすぐに見分けが付く。低く角張った車室の形状は、カウンタックの典型的なフロントガラスの傾斜と共に、後継の各種モデルのデザインに影響を与えてきた。長年変わることのなかったこれらの形状と、独特で個性的なサイドウィンドの輪郭が、まさにランボルギーニを一目で分かるものとしているのだ。
カウンタックは1970年代に、時代に先駆けた近未来的なスタイルで世に登場した。当時は爆発的な創造性の時代で、デザインにとっては最も重要な節目の一つと言える時期であった。70年代は社会的に重要な意味を持つ事項が成し遂げられた時代で、世界中のデザイナーやクリエイターにインスピレーションを与えるような大きな変化に反映されている。米ソの宇宙開発競争。現代的なコンピュータの開発と共に登場したハイテク。幾何学的な模様のファッショントレンド。派手な装飾と色彩。個人主義とジェット機の時代の到来。これらすべての要素が、カウンタックのデザイナー、マルチェロ・ガンディー二のスタイルの選択に影響を与えた。はまた、フェルッチオ・ランボルギーニのビジョンの賜物でもある。彼が当初から信念を注いだこの革新的なプロジェクトは今も、ランボルギーニの次世代モデルのスタイルに影響を与えている。
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