【ランボルギーニ デイ 2025】史上最強1080CVの「フェノメノ」日本初公開!限定29台のV12ハイブリッド、その驚異の全貌

ランボルギーニ・デイ2025にて、史上最強の限定車「フェノメノ」がアジア初公開。1080CVを誇るV12ハイブリッドはまさに「驚異」。熱気に満ちた発表会の様子と、この最新Few Offモデルの詳細を速報する。

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2025年10月24日、東京 有明。湾岸エリアに位置する有明アーバンスポーツパークが、イタリア サンタアガタ ボロネーゼの熱気に包まれた。今年で9回目を迎えるランボルギーニ史上最大の祭典「Lamborghini DAY Japan 2025」が開催され、全国から集結した新旧の猛牛たちが、その獰猛なまでの美しさを競い合ったのだ。

会場には、現行のハイブリッドモデルであるRevuelto、Temerario、Urus SEが最新の闘牛ファミリーとして顔を揃える一方、その歴史を彩ってきた伝説的なモデルたちも集結した。ごく少数の選ばれた顧客のためだけに製造される「Few Off」モデルの系譜、REVENTÓN、SIÁN、CENTENARIO、そして昨年大きな話題を呼んだCOUNTACH LPI800-4が並ぶ様は圧巻の一言。 さらには、ランボルギーニのレストア部門「ポロストリコ」によって完璧な状態に復元されたクラシックモデルも加わり、総勢約120台以上が織りなす光景は、ブランドの60年以上にわたる栄光の歴史を雄弁に物語っていた。

しかし、この日の主役は別にいた。モントレー カーウィークでの衝撃的なデビューからわずか2ヶ月、世界限定29台という極めて希少なFew Offの最新作「Fenomeno(フェノメノ)」が、アジア初公開としてそのベールを脱いだのである。 プレスコンファレンスのために特別に設えられたステージに、Chairman & Chief Executive Officerであるステファン ヴィンケルマン氏が登壇すると、会場のボルテージは最高潮に達した。

日本市場への揺るぎなき敬意と、ランボルギーニの哲学
壇上に立ったヴィンケルマン氏は、まず日本のオーナーとファンに対する深い感謝の意を表明した。
「本日、第9回目となるランボルギーニデイをここ日本で開催できることを、大変嬉しく思います。日本の顧客やVIPクライアントの皆様が、我々の創造するライフスタイルを心から楽しんでくださっていることの証です。日本は、我々にとってアジア太平洋地域でナンバーワン、世界的に見てもアメリカ、ドイツに次ぐ第3位の非常に重要な市場です。皆様の情熱が、我々を常に前進させてくれます」

彼の言葉は、単なる外交辞令ではない。全世界に56カ国、185のディーラーネットワークを展開するランボルギーニにとって、日本の存在感は極めて大きい。アジア太平洋地域におけるトップマーケットであることはもちろん、グローバルに見ても本国イタリアやイギリスといった伝統的な市場を凌ぎ、アメリカ、ドイツに次ぐ世界第3位の販売台数を誇るのだ。

そして、その重要性は単に販売台数が多いという事実だけに留まらない。日本の顧客は、ランボルギーニの歴史やモデルごとのストーリー、そしてブランドが掲げる妥協なき哲学への理解が非常に深いことで知られている。限定生産のFew Offモデルや、無限の可能性を秘めたパーソナライゼーションプログラム「Ad Personam」への需要の高さは、その審美眼の確かさを如実に物語っている。この日のイベントが、単なる新車発表会にとどまらず、ブランドとオーナー、そしてファンが一体となって祝う「祭典」として9回も続いていること自体が、日本市場の成熟度と、ランボルギーニとの間に築かれた強固な信頼関係を象徴していると言えよう。

続けてヴィンケルマン氏は、ランボルギーニをランボルギーニたらしめるものは何か、その哲学について熱弁を振るった。
「我々は常にイタリア企業であり、『メイド イン イタリー』の誇りを持ち続けています。本社のあるサンタアガタ ボロネーゼは、我々の聖地です。62年前、創業者フェルッチオ ランボルギーニがわずか1万平方メートルの敷地で事業を始めたこの地で、今や我々は18万4000平方メートルもの生産エリアを有し、開発から生産、販売までを一貫して行う真のOEM(自動車メーカー)として活動しています。特にカーボンファイバーの自社生産は、我々の独自性を支える重要な要素です」

そして、スーパーカースポーツの世界で他との違いを生み出す核として、3つの要素を挙げた。
「第一に、内燃機関、特に我々の象徴であるV12エンジンへのこだわりです。第二に、成功の鍵となる軽量化技術。そして第三に、ますます重要度を増しているエアロダイナミクスです。これらを高次元で融合させることで、ランボルギーニは生まれます。しかし、最も重要なのは、お客様に常に驚きを提供し、夢のクルマを創り上げること。そのためには、一目でランボルギーニとわかる強烈な『デザイン』と、数値と感情の両面で圧倒する『パフォーマンス』が不可欠なのです」

彼の力強いプレゼンテーションは、ランボルギーニが電動化という自動車業界の大変革期にあっても、決してその魂を失うことなく、むしろそれを進化の糧とするという固い決意の表れであった。そして、その究極の証明として、この日の主役がアンヴェールされたのである。

史上最強の雄牛「Fenomeno」— その驚異的なる全貌
黒いベールが取り去られた瞬間、会場にどよめきが起こった。そこに現れたのは、モックアップでありながら、異次元のオーラを放つ一台のマシン、「Fenomeno」であった。イタリア語とスペイン語で「驚異」を意味するその名は、2002年にメキシコの闘牛場でそのあまりの勇猛さから命を救われた伝説の闘牛に由来する。

Fenomenoは、ランボルギーニのデザイン部門「チェントロ スティーレ」の設立20周年を記念するモデルでもあり、そのデザインはまさに「デザインマニフェスト」と呼ぶにふさわしい。 デザインディレクター、ミィティア ボルケルト氏率いるチームが描き出したのは、「意外性を持ったエレガントな宇宙船」。そのシルエットは、サーキット専用モデルEssenza SCV12にインスパイアされた、フロントフード先端からリアエンドまで一筆書きで描かれるかのような美しいロングテール形状が特徴だ。

フロントには、レーシングカーであるHuracán GT3を彷彿とさせる巨大なエアインテークが穿たれ、デイタイムランニングライトは猛牛の角をモチーフとしている。ボディ全体は当然のごとくカーボンファイバー製。 サイドのエアインテークは、V12量産モデル比で冷却効率を30%以上も向上させているという。空力も徹底的に磨き上げられた。フロント下部のSダクトは車体下面の気流を整え、ルーフ中央へと導きダウンフォースを生成。リアに備わる可動式ウィングは、ギリシャ文字のΩ(オメガ)のような独特の形状を持ち、高速域での安定性を劇的に高める。そして、ブランドのアイコンである「Y」字モチーフを縦方向に再解釈したリアのライトシグネチャーは、後続車に忘れがたい印象を刻み込むだろう。

しかし、Fenomenoの「驚異」は、その心臓部にこそある。これは、ランボルギーニ史上、最もパワフルなロードカーだ。 ミッドシップに搭載されるのは、伝統の6.5リッター自然吸気V12エンジン。それ単体で9,250rpmという高回転域で835CVを絞り出し、リッターあたり出力は歴代V12で最高の128CV/Lを超える。 これに、3基の電気モーターが組み合わせられる。フロントアクスルを2基のモーターが駆動し、8速デュアルクラッチギアボックスにも1基が統合され、システム合計での最高出力は、実に1080CVという前人未到の領域に達するのだ。

この途方も無いパワーを受け止めるシャシーもまた、革新的だ。航空工学から着想を得た「モノフューズレージ」と呼ばれるカーボンファイバー製モノコックは、フロントの骨格にランボルギーニが特許を持つ短繊維カーボンファイバー複合材「フォージドコンポジット」を採用。 これにより、驚異的な剛性と軽量化を両立し、パワーウェイトレシオはランボルギーニ史上最高の1.64kg/CVを達成した。
その結果、もたらされるパフォーマンスは想像を絶する。
•0-100km/h加速:2.4秒
•0-200km/h加速:6.7秒
•最高速度:350km/h以上
この暴力的とも言える加速と最高速を制御するため、ブレーキにはLMDhレースカーの技術を応用したCCM-R Plusカーボンセラミックブレーキシステムを搭載。100km/hからの制動距離はわずか30mだという。タイヤはブリヂストンがこのモデルのためだけに専用開発したPotenza Sportが装着される。

インテリアもまた、エクステリアに劣らず未来的だ。「Feel like a pilot」の哲学に基づき、ドライバーはミニマルなデザインの3つのデジタルスクリーンで情報を得て、ほとんどの操作はステアリング上のスイッチで行う。不要なボタン類は削ぎ落とされ、ただ純粋にドライビングに集中できる空間が広がる。カーボンファイバー製の専用スポーツバケットシートに身を沈めれば、誰もが戦闘機のパイロットになったかのような高揚感を得られるに違いない。

もう一つの芸術品「Animae」と、ブランドの未来
Fenomenoの衝撃が冷めやらぬ中、ステージにはもう一台の特別なレヴエルトが姿を現した。日本のために特別に設えられたワンオフモデル、Ad Personam「Animae」である。ランボルギーニのパーソナライゼーションプログラムの無限の可能性を示すこの一台は、赤と白で大胆に塗り分けられたエクステリアが強烈な個性を放っていた。

これら2台のスーパーカーは、ランボルギーニの現在と未来を象徴している。ヴィンケルマン氏が語ったように、今やランボルギーニの全ラインナップがプラグインハイブリッドとなった。Fenomenoは、その電動化技術と、ブランドの魂である自然吸気V12エンジンが、いかに官能的で過激な次元で融合できるかを示した一つの答えだ。

プレスコンファレンスの後、有明の喧騒を後にした約100台のランボルギーニは、オーナーと共に海の森水上競技場を起点とするパレードランへと向かった。クラシックから最新のハイブリッドまで、これほど多様なランボルギーニが一堂に会し、オーナーたちの手で東京の街を駆け抜けていく。この光景こそ、日本というマーケットがランボルギーニにとって、単なる数字上の重要拠点ではなく、ブランドの情熱を共有し、未来を共に創造していく真のパートナーであることを何よりも雄弁に物語っていた。Fenomenoが示した「驚異」は、サンタアガタ ボロネーゼの伝説が、これからも我々の想像を遥かに超える未来を創造し続けるという、高らかな宣言なのである。

400号記念:UK400マイルロードトリップ/フェラーリ F80/フェラーリハイパーカー:トップギア・ジャパン 069

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