寂しいニュースだ。フォード モンデオは、欧州における顧客の嗜好の変化に対応するため、2022年初頭に廃止される予定だ。現在、モンデオを製造しているスペイン、バレンシアの工場では、代わりにEV用バッテリーパックと、フォード・クーガ、ギャラクシー、S-マックスのハイブリッド車用2.5リッターガソリンエンジンを製造することになる。
フォードは1993年の発売以来、500万台以上のモンデオを販売してきた。モンデオは、(少なくともヨーロッパでは)発売当初は大きな成功を収めたが、イギリスの中流階級が、SUVやクロスオーバー(あるいはBMW、アウディ、メルセデスの低スペック車)を好むようになり、販売台数は減少していった。2001年には81,000台のモンデオが英国で販売されたようだが、昨年のフォードの販売台数はわずか2,400台に過ぎない。
30年近く販売されてきたモンデオだが、フォードは、2030年までに電気自動車を導入するというSUV中心の未来には、モンデオが存在しないことを認めざるを得なくなったのだ。フォードによれば、2026年までにすべてのクルマにプラグインハイブリッドを提供し、2023年には「ヨーロッパで製造された初の量産型オール電化乗用車」を発売するという。
モンデオは長年にわたり、英国を代表するアイコンとなっていた。トップギアTVでも、何かと引き合いに出されてたよね。90年代半ばにトニー ブレアが使った「モンデオ・マン」という言葉を聞いたことがあるかもしれない。これは、最終的に彼を首相に選出するのに貢献した有権者のグループを表す言葉として流行した。
モンデオのピークは、90年代だった。それはサルーンであり、「グローバルカー」として設計された最初のフォードであった(ただし、実際に成功したのはヨーロッパだけだったが)。誰もがこのクルマを持っているか、あるいは、持っている人を知っている、という世の中だった。もちろん素晴らしいクルマであり、モンデオの生涯の大半を占めているモデルとなった(現在のモデルは少し平凡だが)。
=海外の反応=
「僕の父は、2代目、3代目、4代目のフォード・モンデオ・ギアに乗っていたが、本当に素晴らしいクルマで、フォードとしては驚くほどよくできていた」
「寂しいクロスオーバーの世界で惜しまれるモンデオへ、RIP」
「90年代に会社のお偉いさんと何度かお付き合いしたの以外なら、僕が最初に自分で買ったモンデオは、3万円で緊急に必要で買ったものだった。メーターでの走行距離は11万キロを超えていたが、実際は、少なくとも38万キロは走っていたようだった。
2005年式の6速ディーゼルで、さらに7万キロを走破してくれた。史上最もセクシーな車ではなかったかもしれないが、低コストで、快適で、ひっそりと自分の役割を果たすことができなかったのは残念。結局、モンデオを3台とマツダ6(同じシャシー)を所有したんだ。SUVは、乗り降りが神経質にならなくてはいけなくて、高くジャンプできない老齢のコリーにとっては難儀だったが(でも、誰が1日に4回も難儀な乗り降りをしたいと思うだろうか)。まあ、とにかくモンデオは、あらゆることに適したクルマの一台だったことは確かだね」
「フォードは米国での自動車販売をほとんどあきらめてしまったようだ。現在、フォードのウェブサイトに掲載されているのは、フュージョン(モンデオの米国版と思われる)とマスタングの2つだけ。他はすべてSUVかトラックだ。そして私は、フュージョンはもうすぐ手放されると思っている。みんなが理論的にはクルマ/ハッチ/ワゴンを愛していても、私たちが買わなければ、販売を続けることはできないだろう」
「残念なことだが、新聞に書いてあったことだ。個人的には、最新のモンデオはとてもハンサムだと思うけれど(ボクスホール インシグニアもそうだが)、ドイツのバッジが付いていないと売れないよね。
トップギアのスタッフは皆、当然のことながらSUVを非難しているが、どんなに激しく非難しても購買層は気にせず、とにかくSUVを買ってしまうようだ。
唯一の慰めは、英国のトップセラーが依然としてほとんどハッチバックであることだ。下は「サンデー・タイムズ」のドライビングサイトから。
1. フォード フィエスタ
2. ボクスホール コルサ(本当に?教習所の教官は今は仕事をしていないのでは?)
3. VW ゴルフ
4. フォード フォーカス
5. メルセデス・ベンツ Aクラス
6、日産 キャッシュカイ
7. ミニ ハッチバック
8. VW ポロ
9. フォード プーマ
10. ボルボ XC40」