メルセデス・ベンツが大型EVプラットフォーム、MB.EAの開発を中止

メルセデスがEVプラットフォーム全体をキャンセルしたと報じられる。どうやらEVの販売不振が原因らしい。さらばMB.EA、我々はあなたをほとんど知らなかったけど。


メルセデスは、EQEとEQSの売れ行きが予想以上に低迷していることから、大型電気自動車プラットフォーム、MB.EAの開発を中止するようだ。残念だね。

ドイツの主要な経済新聞、Handelsblattが最初に報じたところによると、メルセデスが将来の高級車戦略を再考する中で、この動きは開発コストを数十億ユーロ(3,000億円以上)削減することになるとされている。

2028年に完成予定だったMB.EAプラットフォームは、超ロングレンジのヴィジョンEQXXでプレビューされた技術のいくつかをもたらすものだったからだ。ということは、1回の充電で1,200kmの航続距離をすぐに期待するのは無理だろう。

その代わりに、メルセデスはTVドラマの「フレンズ」みたいな方向転換を実行し、その節約分をEQSとEQEが現在使用しているEVA2プラットフォームのさらなる開発に振り向けるだろうと報道されている。

メルセデスのボスであるオラ ケレニウスは、当面は電気自動車と内燃エンジン車を作り続けると確約して株主を安心させており、MB.EAの中止は、EVのみに移行することがより現実的になるまで、Sクラスのようなものの存在を長引かせる可能性がある。

メルセデス・ベンツは「2039年までにCO2ニュートラルな新車フリートへの前提条件を一貫して構築して参ります。メルセデス・ベンツの新車販売台数に占める電気自動車とプラグインハイブリッド車の割合は、この10年の後半には最大で50%に達すると予測しています」と同社は声明を出している。

「変革のペースは、市場の状況やお客様のニーズによって決まるのです。私たちは、あらゆるお客様のご要望にお応えできる完璧なメルセデスを製造していきます。2030年代には、完全に電動化されたドライブトレインと、電動化されたハイテク内燃機関の両方を搭載した車両を柔軟に提供することができるでしょう」

「これを実現するために、私たちは駆動システムに関してフレキシブルな生産体制を整えました。メルセデス・ベンツの製品ポートフォリオをさらに発展させるために、私たちは新型車と既存モデルの間の効率性を持続的に活用していきます。メルセデス・ベンツの新型車はすべて、お客様の高い要求に応えるものです」

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=海外の反応=
「自動車メーカーってさ、皆、「我々の新しいプラットフォームは1億ドルかかった」と言う。そして、いざ作ってみたら役立たずのガラクタだったとなると、「せっかく作った1億ドルのプラットフォームをキャンセルすることで、1,000億ドルを節約することができる」って言うんだ。「すべての顧客のために完璧なメルセデスを作りたいからです」っていう理由付けで。そして時には、ベンツに匹敵するほどの演説家、VWも同様だ。航続距離1,200kmを実現する新技術を遅らせているのは消費者の需要不足だとほざく」
「メルセデスEQEとEQSの低迷、見た目が悪すぎるのが原因だろ?とにかくダサい。デザイナーがやらかしたに違いない。テスラの方がよっぽど凝ってるし、躍動感があるくらいだ。Hyundai アイオニック6だって、美しいとは言えないけど、現代的な流線型のデザインを面白いものに仕上げてるじゃないか」
↑「全く同意! 初めてEQS/EQEを見た瞬間からそう思ってた。クソダサい!メルセデス・ベンツのマーケティング戦略は、消費者の常識を無視してる。中古車サイトを見れば分かるけど、電気自動車のメルセデスは叩き売りされてる」
↑「まさに俺も同じことを言ってた。販売低迷、問題、散々たる価格設定だけど、まあ、革新的な製品ではあった。

でもさ、メルセデスはEクラスが64万ユーロくらいで買えるのに、EQEが8万ユーロ近いスタート価格で売れると思ってたのなら、はは、頑張ってくれよって感じ。大手3メーカーの中では既に一番高額なのに、EVでさらに強調する必要あるのか?

EQSは価格的競争力はあったけど、どちらもSクラス同様金儲けじゃなくてステータスシンボルなんだよ。ロングホイールベースのEQSもなければ、マイバッハ版もない。EQS SUVのマイバッハなんて発表から2年も遅れて、存在を忘れられてたくらいだ。今頃になってやっと発売ってどんだけだよ。

メルセデスの最大の失敗は、BMW i4に対抗しなかったことだ。BMWはメルセデスの昼食だけでなく、夕食、デザート、チーズ、果物、野菜、来週一週間分のメニューまで全部かっさらっていったようなもんだ。とんでもない大失態だ」
↑「高級車販売で2四半期連続の低迷を見せると、彼らは腰砕けになり、5年間のロードマップを捨て去ってしまう。

カーボンニュートラルへの取り組みを15年計画に引き延ばして、今の幹部全員がバンを売りさばいて引退できるように、責任を回避してるだけだ。次の世代が苦労する羽目になる。経営陣に自信とビジョン、そして革新性が欠けていると、社員のモチベーションも下がるだろうな」
↑「まさにその通り。売れないショールームの在庫車が好きになるまで、新しい車を作らないというのが彼らの解決策だ (ドラムロール)… 戦略的にもへったくれもない」

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