フェラーリ 499P モディフィカータは8億円、870psの非競技用サーキット専用車

フェラーリ 499P モディフィカータは510万ユーロ(8億円)、870psの非競技用サーキット専用車。フェラーリ、ル マンカーの制限解除バージョンを販売開始。

フェラーリは、ル マンで優勝したハイパーカーの新バージョンを発表した。その名は499P モディフィカータ(Modificata)。で、ちょっと信じられないような展開なんだが、実はレーシングドライバーのために作られているわけではない。えっ、どゆこと?

説明しよう。フェラーリにはXXやF1クライアントプログラムがあり、大金持ちのトムやディックやハリーがFXXKや旧スクーデリアF1マシンのようなアタオカなスポーツカーを購入し、オーナーが運転できるように世界各地のレース場に輸送してくれるのをご存じだろうか?さて、499P モディフィカータは、まさにその新分野をスタートさせるもので、このプログラムは「Sport Prototipi Clienti(スポーツ プロトティピ クリエンティ)」として認知される予定だ。そう、一般の人々がこれを購入できるようになるのである。信じられない。

ル マンのハイパーカーたちは、2024年にスポルト プロトティピ クリエンティプログラムがスタートするときには、鈴鹿やニュルブルクリンクといったサーキットを旧いF1マシンと共有することになると聞いている。まあ、スペクタルだわな。

しかも、このクルマたちは超富裕層向けの非競技用サーキットのオモチャなので、フェラーリは厄介な性能バランス規制を気にする必要がない。その結果、フェラーリは少し力を入れた。そう、2022年のル マン24時間レースの勝者を、一般市民が運転できるように速くしたのだ。

しかし、ここで改良されたのは296 GT3由来の3.0リッター、ツインターボV6ではない。フロントアクスルに搭載された電気モーターがよりパワフルになり、常に前輪を駆動するようになったのだ。世界耐久選手権のレギュレーションでは、電気アシストは時速190km以上で初めて発揮されることになっているが、モディフィカータは停止状態から4輪駆動となる。合計出力は870psという巨大なものになったが、このパワーがフルに発揮されるのは、ドライバーがステアリングホイールの裏に取り付けられた新しい「プッシュ トゥ パス」ボタンを使ったときだけで、一度に7秒間持続する。このボタンがなければ、707ps「しか」発揮されない。

それでも、その他の内部構造はル マン優勝車とほぼ同じだ。フルカーボンモノコックシャシー、7速シーケンシャルギアボックス、プッシュロッドサスペンション(クルマに優しくするために微調整されている)、適切なブレーキバイワイヤシステム、F1由来の800ボルトバッテリーパックなどだ。また、スタイリング/エアロは "標準"の499Pとまったく同じで、インテリアはデジタルバックミラーと少し幅広のシートが追加されただけだと聞いている。まあ、全員がレーシングドライバーのように無駄のない体じゃないから、同じような走りをすることはできないんだけど。

実際のレースカーとの大きな違いは、特注のラバーだ。サルトサーキットではミシュランが使われていたが、このピレリ製スリックはウォームアップが早く、より "予測可能なハンドリング "を提供するように設計されている。理にかなっている。

フェラーリはモディフィカータの生産台数を明らかにしていないが、ブランドの「最も大切で特別な顧客」のために用意される「厳密な限定シリーズ車」だと聞いている。

モディフィカータは1台あたり税引き前で510万ユーロ(8億円)になるというから、彼らは最も懐の裕福な層の顧客にもなるだろう。驚きだ。ただしこの価格は、マシンの代金と2年間のスポーツ プロトティピ クリエンティ プログラム、すべてのメンテナンス、各サーキットでの専属エンジニアリングチームをカバーする。さらに、このマシンが現在のル マンチャンピオンであることを考慮すると、*囁くような声で*まともな価値に見えてくる。

8億円もするものをそんなふうに言う自分は、なんか嫌いだけどね。

ロータス エレトレ vs テスラ モデル X/スバル GL ワゴン/タミヤ ワイルドワン MAX:トップギア・ジャパン 057

書評:SCUDERIA(スクーデリア) No.142/最新フェラーリとともにF50を振り返る

フェラーリ SF90 XX ストラダーレ、SF90より30馬力もアップして、これで公道走行可能とか





=海外の反応=
「WECでシーズン中のテストが認められているかどうか、誰か知ってる?もしそうでないなら、フェラーリは来年のアップグレードパッケージのための新しいパーツをテストするためにプライベート走行日を使うことができるのだろうか?それとも、クルマに関する知識を深めるための一般的なテストなのだろうか?
FIAは誰が運転しているのかチェックするとは思えないし、いずれにせよフェラーリはジョヴァナッツィやフオコがコーチを務めていると主張できる。
もしこれがテストのための抜け道だとすれば、フェラーリにとっては良いことだ」
↑「シーズン中のテストは、一定の制限はあるものの、許可されている。そのため、より多くのテストのためにこのようなことをする必要性はあまりないが、より手頃な価格で無制限になったものをストレステストさせることができる」
「それは人間や「一般大衆」のために作られたものではない。フェラーリが所有しているため、彼らは現実的な意味での「所有権」を得ることさえできない。あなたはそれを運転する特権のために500万ユーロを支払っているのだ」

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2023/10/64779/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 064

アーカイブ