書評:SCUDERIA(スクーデリア) No.142/最新フェラーリとともにF50を振り返る

書評コーナーは、SCUDERIA(スクーデリア)No.142を紹介。最新フェラーリとともにF50を振り返る。

日本で唯一のフェラーリ専門誌、スクーデリアは、3、6、9、12月末の年4回発売。9月29日発売のNo.142では、296GTSの国内試乗記、ローマ・スパイダーの海外試乗記だけでなく、つい最近日本でも発表になったSF90XXストラダーレ&スパイダーのイタリア現地取材記など最新のフェラーリをたっぷり味わえる構成となっている。

さらにモータースポーツでは富士スピードウェイで行われたWECや、F1のRd.9のカナダグランプリからRd.15のイタリアグランプリまでのレースレポートなど“いまの”フェラーリを感じることができるだろう。

スクーデリア編集部によると、296 GTSの試乗記に関して車両メンテナンスの関係で車両とともに取材日程が変更になったそうだ。クルマのキャラクター的にはアセットフィオラノの赤+水色よりもこのブルーのほうが似合っており、結果としてOKとなったが、ぎりぎりまでどうなるか心配だったとのことである。

一方、スクーデリアならではのものとしては、「近年再評価された"スペチアーレ"、F50誕生の舞台裏」と題された、F50の開発エピソードは読み応えがあるものだ。これはイタリアに精通した越湖信一氏の手によるもの。ピニンファリーナでF50だけでなく、512TRやF40などのチーフデザイナーとして活躍し、現在はステランティスグループ内でデザインの先行開発部門で活躍しているピエトロ・カルマデッラ氏への取材を交えながら、当時のデザインスケッチやCAD図面などとともに語られている。また、カルマデッラ氏はF50のデザインが決定する前に職を離れたため、その後ピニンファリーナ内の誰かが手を加えた結果、ホイールベースが変更され、また、フロントオーバーハングも長くなっているという。そういった知られざるF50のデザインに触れられることも興味深い。288GTOやF40などのスペチアーレの陰に隠れた感のあるF50だが、フェラ―リ50周年記念モデルであるから、当然当時としては最新のテクノロジーを搭載しており、そういった視点でも近年評価が高まっているというので、改めてF50を知るに相応しい記事といえよう。(内田俊一)

スクーデリア No.142
発行:ネコ・パブリッシング
定価:3,280円

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