大事なことだから2回言うけど「iPadに車輪をつけたようなクルマは売りたくない」by アルファ ロメオCEO

アルファ ロメオのジャン=フィリップ・アンパラトCEOへのインタビュー記事は、反響が大きかった。そんな折、日本でもオンラインでアンパラトCEOを囲んだラウンドテーブルが開催されたのである。これから電動化への道を歩むアルファ ロメオだが、日本向けのラウンドテーブルでも、「iPadに車輪をつけたようなクルマには反対」だとアンパラト節が炸裂していたのである。

オンライン上でも、アンパラト氏は、笑顔が絶えずとても親しみやすいお人柄に感じられた。なんでも、日本は、GTA/GTAmを合計84台販売し、世界一だったという。2,000万円以上のクルマが躊躇なく購入される日本は、世界一アルファロメオを愛する国の一つだといえるだろう。

6月には小型クロスオーバーのトナーレ(Tonale)(下の写真)をローンチし、そこから半年をかけて各国に広げていく。2024年にジュリアサイズのスポーティなフルエレクトリックサルーンが登場し、2025年以降はBEVを中心に、2027年以降は完全なBEVのみを販売する。2027年までは、毎年1台ずつ大規模な発表を行うというものだ。アルファ ロメオの電動化の中で、冒頭の「iPadに車輪をつけたようなクルマは売りません」というフレーズを聞くことができた。「アルファ ロメオには、ドライバー中心のDNAが流れています。AIやテクノロジーを使って効率的に移動することはしますが、あくまでもドライビング エクスペリエンスが重要なのです」頼もしい言葉だ。

ステランティスの一員であるアルファ ロメオだが、販売台数について強くは求められていないという。それよりも、顧客との関係の質が大事なのだそうだ。その点、42のディーラー網の日本は、顧客もディーラースタッフも、アルファ ロメオに対する造詣が深く、そのあたりに、GTA/GTAmを最高台数販売した秘密もあるようだ。時間をかけて客に丁寧に接することで価値を高めていけば、ボリュームはついてくるのだ、という。

ステランティスは3つの電気自動車プラットフォームを設計しており、アルファはそのうち最大かつ最も洗練されたプラットフォームを使用する予定だ。アルファはそのエンジニアリングに多くの影響力を持っている。「ステランティスが所有しているプラットフォームに沿って実行していきます。そこに、アルファ ロメオらしいタッチを入れていくのです」

アンパラトがアルファに情熱を注いでいるのは明らかだ。「今後のクルマづくりに関しても、アルファの歴史と遺産を忘れてはいけません。アルファロメオのオーナーというだけで、一つのクラブの一員なのですから、アルファらしさを求める人にとって満足させられるようなクルマづくりをしていきます」アンパラト氏には、これからも日本のみならず、世界のアルフィスタたちを牽引していってほしい。

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2021/12/42288/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 063

アーカイブ