ブガッティとリマックが一緒になったのはわかったけど、実際何すんの?

リマックとブガッティが手を組んで、新会社「ブガッティ リマック」を設立するというのはわかった。でも、実際、2つのブランドがどういうことをするのか、イマイチよくわかんない…。ごもっとも。そんなみなさんのために、気になる7トピックの質問を用意したよ。

将来のブガッティが100%EVになることを意味するの?

結論から言うと、「いいえ」。マテ リマックは、重大発表後の記者会見で、驚くほど詳細に計画を説明してくれた。

「みなさんが期待している答えは、ネヴェラにブガッティのロゴを付けることでしょうが、それは絶対にありえません。私は収益性の高い会社にしたいと思っていますが、今あるものをただ再利用するだけではないのです。シロンのスタイルを変えて新しいクルマを作ったり、シロンをハイブリッド化したりするのではなく、まったく新しい製品を一から開発するのです。そして、その製品にはまだ内燃機関が搭載されています」

「しかし、私たちはより長期的な視点で考えており、ブガッティには、ハイパーカーだけではない製品を作るために利用できる多様性があります。そのため、強力な電動化と完全な電動化の両方に対応した、エキサイティングで異なるクルマを作る機会をもっています」

「この10年のうちに完全電動化されたブガッティが登場するでしょう。しかし、この10年の終わりには、まだ燃焼エンジンを搭載したブガッティが存在しているとも言えます。もちろん、高度にハイブリッド化されていますが。ブガッティには内燃機関を維持するための時間がまだあるのです」

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短期的には何が起きる?

マテ リマックが製品計画を練っている間も、しばらくは通常通りの業務が行われる。リマックとブガッティは、それぞれ別のブランドとして存続し、ネヴェラとシロンの生産を当面継続し、既存の工場と販売網も維持していく。

ブガッティ リマックという名の新会社は、ブガッティとリマックの両方のブランドの次世代車を、リソースと専門知識を組み合わせて開発することを使命とする。2021年末の始動時には、ザグレブのブガッティ リマック新本社に300人(2023年に完成予定の2億ユーロ/260億円規模のリマックキャンパス内にあり、専用のテストトラックも完備)、フランスのモルスハイムにあるブガッティ本社に130人、合計430人が直接雇用される予定だ。今もこれからも、ブガッティはフランスのモルスハイムで作られ、リマックはクロアチアで作られるのである。

ブガッティとリマックはいずれ似てくるのでは?

マテ リマックが興味深い例えをしている。「ブガッティはヘリテージ、クラフツマンシップ、ディテール、クオリティを重視しています。リマックはテクノロジーやオタク的でマニアックなもの、データを重視しています。それはまるで、燃焼エンジンを搭載した非常にクールなアナログのスイス時計と、Apple Watchが同じ会社内にあるようなものです」

問題は、ブガッティにエンジンが搭載されている場合は有効だが、ガソリンではなくバッテリーで駆動する場合はどうだろうか?「2つのブランドのアプローチを見てみると、リマックはパフォーマンスに完全に集中していて、4つのモーターでクレイジーなことをしたり、コネクティビティ、OTTアップデート、自律走行機能などを実現しています。これは、ブガッティのお客様が正直なところあまり気にしていないクールなものばかりです。ブガッティのお客さまは、美しいレザーやディテール、カーボンファイバー、クラフツマンシップに関心があるので、パワートレインを外してもポジショニングが違うのです」とマテは説明している。

「でも、まだすべてを解明しきったわけではありません。私たちはこの旅を始めたばかりですが、ブランドを人為的に分離したくはありません。自然に収束していくのであれば、どこかの時点で収束させる必要があるかもしれませんが、現在の状況を見る限り、2つの間には十分な差別化が図られていると信じています」

その取引価値は?

実際に現金が動いていないので何とも言えないが、わかっているのは、リマックがブガッティを買うという単純な話ではないということだ。新たに設立されたリマックグループ(マテ リマック37%、ポルシェ24%、現代自動車グループ12%、その他の投資家27%)が、ブガッティ リマック(リマックグループ55%、ポルシェ45%)とリマック テクノロジー(リマックグループ100%)の傘下に入っている。そのため、リマック テクノロジーは完全に独立した会社であり、EVのパワートレイン、バッテリー、コンポーネントに関して、世界の自動車会社の誰もが協力していくことになる。

ご存知のように、ポルシェはこの企業全体の要となっている。なぜなら、これはリマックとポルシェのジョイントベンチャーだからだ。ポルシェは、ブガッティ リマックの新会社に45%(リマックの24%に加えて)出資する代わりに、VWグループからブガッティの所有権を取得し、合弁会社に組み込む。ポルシェは、この取引において、自らを財務的・戦略的パートナーと称している。

誰が采配を振るっているのか?

マテ リマックその人である。2009年にリマック アウトモビリを設立し、2011年に最初の従業員を雇用したばかりの33歳の男が、今ではリマックグループのCEOとして、ブガッティ リマックとリマック テクノロジーの両方を運営しているのだ。忙しそうだね。

マテは次のように言う。「リマック アウトモビリの短い、しかし急速に拡大する歴史の中で、これは本当にエキサイティングな瞬間です。私たちは、この短い期間に多くのことを経験してきましたが、この新しい事業によって、まったく新しいレベルに到達します」

と語っている。オンラインのQ&Aセッションで、ポルシェのCEOオリバー ブルーメとCFOルッツ メシュケに囲まれたマテは、宇宙で最も壮大な自動車メーカーの鍵を手渡されたことで、信じられないようなエネルギーと喜びに満ちていた。リマックの発展は、時代を超えて語り継がれるべきものだ。企業からの要求が彼の足を引っ張らないことを祈ろう。

ポルシェのハイパーカーが登場する可能性は?

可能性はあるし、絶対にノーではない。ポルシェのCEOであるオリバー ブルーメはこのように語っている。「どのようなタイプのスーパーカーをいつ開発するかはまだ決めていませんので、お話するのは時期尚早です」

「しかし、はっきりしているのは、これまでもポルシェはスーパーカーやハイパーカーを開発してきましたし、これからもそうしていきます。新しいジョイントベンチャーに協力するという選択肢もあるかもしれませんが、まだ決定していません」 なんとも慎重な答えだ。

なぜVWグループはブガッティを排除したかったのか?

基本的には、同社の経営戦略を巧みに利用したものだ。ブガッティのような、研究開発に重きを置き、財務的にも疲弊しているビジネスを切り離すことで、より収益性の高い量産ブランドや、電気自動車への本格的な移行に集中することができるという…。しかし、ブガッティを完全に失うことなく、ポルシェを通じてその将来の利益も共有することができる。一方、ポルシェは、リマックの電気自動車のノウハウを享受し、その技術をアウディやランボルギーニといったVWグループの他の会社にも適切に伝授することができるのだ。

マテ リマックは、それを端的に表現している。「VWグループの方向性は、明らかに電動化であることがわかります。彼らは全力で取り組んでおり、そのためには経営陣の集中力が必要です。2,500億ユーロ(33兆円)規模の企業であるVWグループにとって、事業体をシンプルにして整理をすることは理にかなっています」

ポルシェのCFOであるルッツ メシュケは、もうひとつの素晴らしい指摘をしている。ブガッティが全く新しい電動ハイパーカーを独自に開発して、顧客が期待する基準を満たすことは…正直、かなり難しい。「ブガッティの中期的な未来は電気自動車でなければなりませんが、小さなブランドが完全に新しいクルマを独自に開発することはほとんど不可能です。私にとっては、ブガッティを収益性の高い未来へと発展させるための唯一の方法なのです」

=海外の反応=
「W16バンザイ!ホントにそうだね…。もしかしたら今こそ、「アトランティック」や「ガリビエ」のような失われたクールなプロジェクトを復活させる良い機会かもしれない」

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