ダニエル リカルドの笑顔に成功の確信 ハイブリッドスーパーカーのマクラーレン アルトゥーラ

新たにマクラーレンF1に加入したダニエル リカルドが、アルトゥーラで走行する。腕にはリシャール・ミルのウォッチをはめて。マクラーレンの新型ハイブリッドスーパーカーは、こんなクールな演出で私たちの前に姿を見せてくれた。だがこのアルトゥーラ、これまでのパフォーマンスを売りにしてきたマクラーレンとは、全く違うアプローチなのである。「レースでは、精度こそすべて」だと語るダニエル リカルドが、破顔から彼の持ち味であるチャーミングな笑顔に変わるまでには、ハンドルを握ってからそう長い時間は必要なかった。「EVモードが一番のお気に入り!」と、ダニエル リカルドを興奮させたのは、どんな魅力が潜んでいたのだろうか。

アルトゥーラは、マクラーレン初のシリーズ生産ハイパフォーマンスハイブリッドスーパーカーである。電動化によるスロットルレスポンスの短縮、CO2排出量の削減、純粋なEVモードによる最長30kmの排出量ゼロの走行と言った特徴が積み上げられているのだ。パワートレインは、新しいツインターボ3.0リッターV6ガソリンエンジンと、Eモーター、高エネルギー密度バッテリーパックで構成され、合計で最高出力680PSと、最大トルクは720Nmを発揮する。新型V6エンジンは最高出力585PSでリッター200PSに迫り、最大トルク585Nmである。新しい計量発足トランスミッションに当店マクラーレン初の電子制御ディファレンシャルを搭載している。最高出力95PSのEモーターが最大225Nmのトルクを瞬時に発生させ、0-100km/h加速はなんと3.0秒。0-200km/h加速はわずか8.3秒でハードコアな600LTとたった0.1秒の差しかない。マクラーレンのスーパーカーで最もシャープなスロットルレスポンスを実現している。最高速度は330km/hに制限されている。アルトゥーラはマクラーレン史上最高の燃料効率5.5L/100km(18.2km/L)を誇り、CO2排出量は129g/kmと、良い意味でマクラーレンらしからぬ数値を出している。

新コンセプトのリアサスペンション、改良された電動油圧式ステアリング、プロアクティブ・ダンピング・コントロールにより、俊敏性、安定性、運動性能を強化している。足下は革新的なピレリ Cyber Tyreテクノロジーを備える次世代のピレリ P ZERO CORSAタイヤによって、マクラーレン 600LTが履く究極の P ZERO Trofeo R に匹敵するグリップレベルを実現している。

マクラーレン・オートモーティブ CEO のマイク フルーウィットは次のようにコメントを寄せた。「マクラーレンの経験と専門性を一滴残らずアルトゥーラに注ぎ込みました。この新しいハイパフォーマンス・ハイブリッドモデルは、マクラーレンの特徴として名高いあらゆるパフォーマンス、ドライバーとの一体感、優れたダイナミクスに、EVモード走行が可能なドライビング性能が上乗せされています。アルプーダの登場は、マクラーレンにとって歴史的な瞬間であるばかりでなく、今後このモデルを完成と理性のあらゆるレベルで堪能されるオーナーの皆様にとっても、スーパーカー界全体にとっても、画期的な瞬間といえます」

これまでのマクラーレンにはなかったのがEモーターの部分だ。これはコンパクトな アキシャル・フラックス Eモーターで、トランスミッションのベルハウジング内に搭載されている。一般的なラジアルフラッグスモーターより小型で電力密度が高く、最高で95PS、225 Nmを発生させる。その1 kg あたりの電力密度はマクラーレン P1のシステムを33%も上回るほど。モーターによる瞬時のトルクデリバリーは「トルクインフィル」と呼ばれ、これが極めて鋭いスロットルレスポンスの鍵となっている。

デュアル推進システムはエンジンディスコネクトスクラッチで統合され、新しいツインクラッチトランスミッションを駆動する。トランスミッションはアルトゥーラのために特別に開発されたものだ。パワーデリバリーとトルクデリバリーを最適化するため、マクラーレンの既存のトランスミッションより一速増えたにも関わらず、軽量なクロスレシオのギアクラスターは全長が40mm短縮された。また、後退はEモーターが逆方向に回転することで担うので、リバースギアが不要になった。

Eモーターの動力となるバッテリーパックは、5個のリチウムイオンモジュールからなり、使用可能な最大電力量は7.4kWh、純粋なEVの航続距離は30kmとなっている。バッテリーは冷却レールを使った冷媒冷却方式。バッテリー電力を車両後方からフロントの補機類に転送する配電ユニットも含めたアッセンブリーは、構造の一部をなすカーボンファイバー製フロアにマウントされた。これをモノコックのリア底部にボルト付けすることで、合成や重量配分、衝突保護性能を最適化している。

アルトゥーラは完全なプラグインハイブリッド(PHEV)機能を備え、標準的なEVSEケーブルを使ってわずか2時間半で80%充電ができる。また、選択した走行モードに応じて、走行中に内燃エンジンからバッテリーに充電することも可能になっているのだ。

「プロジェクトの開始時点から、アルトゥーラの設計とエンジニアリングの要は、核心を自らに課すことでした。ハイパフォーマンスハイブリッドを搭載する次世代のマクラーレンスーパーカーに必要な全要素を達成するため、努力に努力を重ねました。その結果アルトゥーラは、カーボンファイバー製モノコックからエレクトリカルアーキテクチャー、ボディやインテリアに至るまで、すべてが新しくなりました。V6エンジンとトランスミッションーここには業界でも新しいタイプのモーターが組み合わされています。リアサスペンションのコンセプトも同様であり、初の電子制御ディファレンシャルも採用しました。これこそ新時代のマクラーレンであり、唯一無二のスーパーカーです」マクラーレン アルトゥーラのチーフエンジニアである、ジョフ グロースはこのように述べている。

アルトゥーラは現在オーダー受付中で、納車は今年の第3四半期に始まる。価格は本国イギリスでの予定価格185,500ポンド(2,700万円)から。スポーティーで機能的な美しさを特徴とする「パフォーマンス」、テクニカルでラグジュアリーな要素を中心にした「テックラックス」、よりアバンギャルドで大胆なルックスと印象の「ビジョン」の3つの仕様がある。5年間の車両保証、6年間のバッテリー保証、10年間のボディ保証が標準で付帯される。

30kmのEV走行、18.2km/Lと言ったこれまでにない燃費の良さは、次世代のスーパーカー業界の牽引役となり得るだろう。このクールなハイブリッドスーパーカーアルトゥーラは、マクラーレンの新たな顧客を呼び込んできそうな存在だと、自信を持って言い切ることができる。なぜならその予想は、ステアリングを握ったダニエル リカルドの満足げな笑顔が、確信に変えてくれたからである。

https://cars.mclaren.com/jp-ja

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