03フォード GT90
90年代にはフォードがジャガーを所有していたのだから、ブルーオーバル(フォードのロゴマーク)の最も有名なコンセプトカーの一台(1995年のデトロイトモーターショーに先駆けて急遽製作された)がXJ220の一部を借用していたことは驚くに値しない。
GT90の5速マニュアルギアボックスとダブルウィッシュボーンサスペンションはジャガーからのもので、そのアルミモノコックシャシーを改良したものをベースにしていた。しかし、フォードは220のターボチャージドV6ではなく、全能のクワッドターボ6.0リッターV12を採用し、720hpを発生させた。ブルーオーバルの主張では、0-97km/hで3秒フラット、トップスピードは370km/h以上と推定されている。
ボディパネルはカーボンファイバー製で、従来のルーフタイプではなく、乗員を覆うための合わせガラスドームを備え、「高速」時にはスポイラーが上昇する(コンセプト段階では達成できなかった)というもの。GT90は、90年代後半から90年代初頭にかけてのフォードのロードカーのスタイリングに影響を与えることになる「ニューエッジ」のデザイン哲学を初めて目の当たりにしたモデルでもある。