【トップギア試乗】アストンマーティン ヴァンテージ ロードスター

ドライビング

道路ではどんな感触?

ヴァンテージ クーペは、昔のアストンに比べれば非常に洗練されているが、発売時にライバルと対戦したときには、比較対象のポルシェ 911やメルセデスAMG GT(または、このジャンルに関しては、魅力的な価格のマクラーレン)を打ち負かすには十分ではなかった。
しかし、そのダイナミクスの鋭さについてのすべて、そして一般的なライフスタイルについての心配事は、屋根をおろせば、そよ風に吹かれて吹き飛ぶだろう。それは現行のアストンマーティンから得られるのと同じくらいシャープで研ぎ澄まされたままで、発表以来、ネジがきつく締め付けられ続けていることを誓う。ポルシェやマクラーレンと同等のものに比べると、まだ少しもったりしていて精度が低いところがあるが、それは必ずしも悪く感じるわけではない。単純に、方向性の違いなのである。
ルーフを開けて、V8をハードに働かせてみれば、マナーを持ったホットロッドの完成だ。ピークトルクはわずか2,000rpmで発生し、ギアボックスはきれいに反応する。公道での使用に適したスタックレシオを誇っているというわけだ。オープントップのマクラーレンを少し気合を入れて運転すると、シュレッダーの上に運転免許証をぶら下げてしまいたくなるが、このクルマでは自分の能力を馬鹿にされたような気分になることなく、適切な性能を発揮することができる。
そして、そのノイズは目を見張るものがある。Sportモードに入れたヴァンテージは、静かで落ち着いていて、時速55キロで7速までシャッフルしていき、アストンのネーミング構造をあざ笑うかのようだ。DB11なら、GTモードがこれに値する。
憂鬱な怒りを健康的に味わいたいという場合はSport+にフリックすれば、トランスミッションを操作しながら気持ちの良い自然なポップな音楽が聞こえてくるようで、ミッションの操作に合わせて揺れる前髪まで楽しそうだ。Trackモードは大げさで、小気味よい爆発音が味付けられていて、こんな愛らしくて上品、小さなクルマにしては無粋な感じがする。エンジンとダンピングの両方をSport+のままにしておくか、ダンパーを最も快適な状態まで緩めておくと、設定は完了だ。この2つはステアリングホイールのボタンで別々に切り替えることができるので、ライバル車の小難しいサブメニューを操作するよりも、自分の好みに合わせてヴァンテージの挙動を設定する方が何千倍も簡単だ。ブラボー、アストン。
コンバーチブルなので、揺れやガタツキについての話をしなくてはならない。時折、ステアリングホイールが少しふらつくことがあり、インテリアからは妙な軋みがあるが、ハンドリングには何の支障もなく、ルーフを取り除いたこのクルマの見た目の美しさと、(ハードではなく)ソフトなトップとしての軽さで相殺されているのだ。

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