フェラーリ ポルトフィーノ Mは「レース」モードがついたコンバーチブル

マラネッロでは、忙しい年だった。世界的なウイルスにもかかわらず、フェラーリは、新車を次々と世に送り出している。F8 スパイダー、SF90、ローマの次はこれ、ポルトフィーノMである。
MはModificata(モディフィカータ)の略で、「モディファイ」を意味し、フェラーリでは、パフォーマンスを押し上げる進化を遂げたモデルに使われてきた名称だ。イタリア人の感覚的な言い方だと「ミッドライフ・アップデート」を意味しているようだ。新しいメルセデスAMG SLと同様にパフォーマンスが向上しているが、ローマのクーペと同じテクノロジーが使われているおかげでもある。
フェラーリのフロントエンジンGTカーは、エンジンとギアボックスを共有するようになったた。ポルトフィーノの3.9リッターV8ターボは600psら620psにパワーアップし、新しい8速パドルシフトギアボックス(7速ユニットに代わる)が導入された。そして、重要なのが、ステアリングホイールのマネッティーノモードスイッチに「レース」が追加されたこと。
これは大きな問題である。なぜなら、フェラーリのオープントップ、ミッドエンジンと V12 パワーのものと比較して、その少しソフトなエントリーレベルのモデルとして見られていた節があったから。なのに、このポルトフィーノ Mは、跳ね馬のスパイダーとして初めて5ポジションのマネッティーノが採用された。その目的は、ポルトフィーノ Mのハンドリングとグリップをさらに活用しやすくすることで、「Race」ポジションを導入して、セッティングの幅をさらに拡大した。フェラーリ・ダイナミック・エンハンサーの導入というサポートがあるため、「Race 」ポジションの重点は、ドライビング・プレジャーの最大化に置かれている。
エクステリアのデザインにも反映されており、バンパーを一新したことで、これまで以上に存在感を増している。時にソフトで、より流れるようなフォルムにある」ということだ。新しいエキゾーストシステムは、リアディフューザーの周りにかなりの変化をもたらし、サイドのエアロスカラップは、フロントホイールの前にあるベントに合わせられている。
ギアボックスは、長いレシオを持つとはいえ、全能のフェラーリSF90からは、パラシュートダウンされている。とはいえ、最初の7速は短くてパンチの効いた設計で、8速はオーバードライブとして機能する。リトラクタブル・ハードトップ・ルーフを折り返して、新しいレースモードで攻撃的になってみるのはどうだろう。典型的なフェラーリの設定では、あなたを守るための優れた電子セーフティネットで、気兼ねなく走りを楽しむことができるのだ。
ローマと並んで食い合いしないのか気になる?「ポルトフィーノはローマのオープンバージョンではありません。まさにローマがポルトフィーノのクローズドバージョンではないように」とフェラーリは断言する。「私たちは、この2つのモデルは、私たちのモデルレンジの中で共存するように完璧にデザインされていると考えています。異なるフェラーリファンのための異なるフェラーリです」と言っていた。

念のために言っておくと、このMじゃない方のポルトフィーノはもうない。つまり、あなたが購入できる最もパワフルなフェラーリは620ps- フェラーリF50よりも100馬力も多いのだ。「あーあ、2020年は悪いニュースばかりだよ」と思ってしまったかも…。

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