05 精密な温度管理
材料は、暖まると膨張し、冷えると収縮するため、一定の基準温度下で計測することが不可欠だ。計測エリア内では、空調機器により20℃の安定した温度に保たれている。しかし、最高レベルの精度が求められる構成部品の場合は、高精度計測エリアと呼ばれる社内の聖域があり、専用の空調システムによって温度が0.5度以上変動することがないようにしている。このエリア内には3つの巨大な花崗岩ブロックがあり、正確に読み取るために不可欠な究極の安定性を実現するため、ここに部品を固定する。しかし、その前に、計測する構成部品を文字通り大気中に晒しておかなければならない。「エンジン・ブロックのような大きな構成部品は、その中心部分まで20℃になっていなければいけません。そのため1週間にわたって一定の温度下に晒さなければならない場合があります」ストックデールはこのように説明している。