髪の毛1本の200分の1の緻密さに迫る、ベントレーの計量学

02 赤血球ひとつよりも小さい寸法公差

一般人は「髪の毛一本の太さ」という言葉を、想像できる最も小さな尺度の単位として使うが、ベントレーの計測チームにとっては、この言葉はあまりにも不正確な表現となってしまう。ストックデールが指摘するように、人間の髪の毛一本は17ミクロン~150ミクロン以上の太さになることがある。一方、計測部門には0.5ミクロンまで測ることができる機器がある。髪の毛1本が100ミクロンだとしたら、200分の1の細さである。
1ミクロンは1メートルの100万分の1であり、人間の赤血球の直径は5ミクロンだ。ベントレーのコンポーネントすべてを1ミクロン未満の公差で計測する必要はないが、いくつかそのレベルの箇所があるのも事実だ。
ストックデールは、一例としてベントレーの新型フライングスパーに動力を供給する世界で最も先進的な12気筒エンジンである6.0リッターW12エンジンの心臓部にあるクランクシャフトを挙げている。最高6,000rpmで回転するクランクシャフトは、ピストンが発生させる巨大な下向きの力を回転運動に変換して車輪に動力を与える。肉眼で見ることは叶わないが、クランクシャフトを支える12個の機械加工されたベアリング・ジャーナルのそれぞれの表面には微細な溝が刻まれており、顕微鏡レベルの薄さのオイル膜を保持している。
計測チームは高精度のパーソメーター(表面仕上げを計測するためのツール)を使用して、これら微細な溝が規定の公差内に収まっていることを確認しており、これにより各W12エンジンがオーナーの期待する強大なパワーを生み出し、耐用年数の全範囲にわたる耐久性を保証している。

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