バレルロールのYouTubeをはじめ、常に挑戦を続けているジャガー・ランドローバーが、未来のアーバン・モビリティを提案した。社会をより安全で健康に、そして環境をよりクリーンにするという「Destination Zero」ミッションを掲げ、絶え間ないイノベーションにより、自社の施設、製品、そしてサービスを通じて「ゼロ・エミッション」、「事故ゼロ」、「渋滞ゼロ」の未来を目指している。…と、ここまで読んで「優等生かよ、つまんねぇ」と思ったあなた、ちょっと待った!ここからはクルマの話しになるので、もうちょい読んでみてみて。
今回はその取り組みの一環として開発した、新型コンセプト車両「プロジェクト ベクター」を発表したのである。まあ、一言で言っちゃえば、自動運転電気自動車だ。全長がわずか4メートルという都市向けの設計となっており、バッテリーやドライブトレインコンポーネントがすべてフラットなフロアにまとめられている。シート構成を組み替えることで、プライベート用にもシェア用にも、さらには宅配などの商用にもできる。人手不足や再配達の問題などを考えると、宅配は、よさそうだね。
ただし、これまでのジャガー・ランドローバーらしさは、感じられない。サイドに、それぞれのロゴがついていることから、かろうじてわかるレベルだ。こういった振り切ったデザインは、未来を見据えたジャガー・ランドローバーの一つの方向性といえよう。もちろん、走りやクラシカルな面が残された車種も残されていくはずだが、用途によっては、このようなデザインも可能性としてアリなのだろう。
未来の都市生活の質を向上させるという構想のもと生まれた、プロジェクト ベクターは、学術界や外部パートナーとの緊密でスピード感のある協業を実現するため、開発はウォーリック大学内の「ナショナル・オートモーティブ・イノベーション・センター」を拠点として行われている。そもそもの開発拠点も、これまでと全く異なるものだ。
技術とエンジニアリングの力で、ジャガー・ランドローバーはイノベーターに向けて、高機能なアーバン・モビリティ・サービスを構築し、日々の生活にシームレスに統合するまたとない機会を提供することができます。
未来の都市交通は、公共交通機関のほか、自家用車、シェアリング・カー、タクシー、オンデマンドサービスで構成されることになるでしょう。当社のビジョンでは、アーバン・モビリティ・ネットワークの中で、さまざまな目的に適合できる柔軟なクルマとして活躍することを提案しています」
ジャガー・ランドローバーでは、未来のモビリティを探る実地調査として、コベントリー市議会やウェストミッドランズ局と協力して、2021年後半よりコベントリーの公道で、モビリティサービスの実施を計画している。この振り切ったジャガー・ランドローバーの未来のクルマに会える日は、そう遠くないのかもしれない。
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