格納式フライングBがスペシャル感を向上 新型ベントレー フライング スパー




プラットフォーム一新でリムジンのような贅沢さとスポーツセダンの性能を兼ね備える

ベントレー モーターズは6月11日(英国時間)、ラグジュアリーグランドツアラーと謳うスポーツセダン、新型フライング スパーの詳細について発表した。第3世代となったベントレーラグジュアリー4ドアグランドツアラーは、リムジンのような贅沢さとスポーツセダンの性能を兼ね備えたクルマとなっている。今秋より受注を開始し、2020年初頭の納車を予定している。

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最もアイコニックなポイントは、フライング スパーというネーミングが復活して以来初採用となった、新型フライング スパーのボンネットを飾る「フライングB」マスコットだ。100周年を迎えたベントレーは次の100年を見据え、「フライングB」マスコットのデザインを大幅に見直した。ドライバーがクルマに近づくと、ウェルカムライトとキーレスエントリーに連動してマスコットが自動でせり上がり、点灯する姿は、スペシャリティ感がバツグンだ。

新型フライング スパーは、アルミ複合材による完全新設計のシャシーと48Vシステムの採用により、様々な最新技術の導入が可能となった。ベントレー初採用となるのは、エレクトロニックオールホイールステアリング。アクティブAWDやベントレーダイナミックライドと組み合わせることで、驚異的なハンドリングと乗り心地を実現している。3チャンバーエアスプリングも新設計。リムジンのような乗り心地からスポーティなボディコントロールまで、サスペンションの多様な設定が可能で、このセグメントでかつてないほど多彩なドライビング体験を味わうことができる。

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新設計のドライバーアシスタンスシステムも充実している。トラフィックアシスト、シティアシスト、ブラインドスポットウォーニングなどをすべて標準装備としたほか、素材をマルチマテリアル化した最先端のボディ構造も採用した。

新型フライング スパーの心臓部となるのは、6.0リッターツインターボチャージドW12エンジンの強化バージョンだ。このエンジンに8速デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせ、素早いギアチェンジに一層磨きをかけている。英国クルーで開発され、ハンドビルドされたこの新設計TSIエンジンは635PS、900Nm、0-100km/h加速3.8秒、最高速度333km/hという圧倒的な性能に仕上がった。

W型の独特なレイアウトで製造される世界最先端の12気筒エンジンは、同クラスのV12エンジンよりも全長がかなり短いため、理想的な重量配分を実現でき、室内スペースも最大限に活用できる。これには最新のエンジン制御技術を採用し、先代モデルよりもパフォーマンスを飛躍的に強化されている。フロントアクスルを前方寄りに配置し、重量配分を向上させ、アクティブAWD、オールホイールステアリング、ベントレーダイナミックライドと相まって動的な正確さ、ハンドリング、そしてバランスがレベルアップした。

新型フライング スパーはコンチネンタル GTからZF製8速デュアルクラッチトランスミッションを受け継ぎ、スムーズで洗練された加速と素早いシフトチェンジ、そして優れた燃費を実現している。次のギアを前もって選択することで迅速なシフトチェンジを可能とし、ホイールへのトルク伝達が中断される時間を短縮することでパフォーマンスの向上を図った。6速で最高速に達し、7速と8速は燃費のよいグランドツーリングにぴったりなオーバードライブギアとなっている。

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先代のフライング スパーでは常時AWDが採用され、前後トルク配分が60対40に固定されたが、新型の場合は通常、リアアクスルにトルクが伝達される2WD走行となる。路面状況の変化やスリップの発生を検知すると、自動的にアクティブAWDに切り替わり、フロントアクスルにもトルクが伝達され、同時にコーナリングレスポンスも大きく向上した。フロントエンドの軽さが増したおかげで、ストレスなく方向転換できる。常時AWDで発生していたアンダーステアは解消され、全体のバランス感が向上した。

トルク配分は選択したドライブダイナミクスモードに応じて変化する。コンフォートモードとベントレーモードでは、フロントアクスルに最大で480Nmのトルクが伝達され、優れたグリップとドライバビリティをもたらしてくれる。スポーツモードでは、フロントアクスルへのトルク配分が280Nmに制限され、リアに十分なトルクが伝達されるため、ダイナミックな走りが可能だ。前後アクスルのトルクは、トルクベクタリング・バイブレーキシステムでも制御される。

完全新設計となるエレクトロニックオールホイールステアリングは、高速走行時の安定性と市街地走行時の操縦性を向上させるシステムである。低速走行時は、このシステムにより後輪は前輪と逆方向に操舵され、それによりホイールベースの短縮効果が生まれ、回転半径が小さくなって敏捷性が向上し、サイズに不似合いながら驚くほど楽に駐車できるだろう。

高速走行時には前輪と同じ方向に後輪が操舵され、追い越しや車線変更の際の安定性が確保される。エレクトロニックオールホイールステアリングが、高速時の自信に満ちた走りと低速時の扱いやすさを両立させてくれる。

第3世代となる新型フライング スパーには、先代モデルより空気量を60%も多く確保できる3チャンバーエアスプリングが採用されている。このエアスプリングは、ドライバーが選択したモードに応じ、スポーツ走行向きの硬めのバネ設定から贅沢なリムジンのような洗練された乗り心地まで、幅広く対応している。エアサスペンションシステムのダンパーを絶えず制御するCDC(連続ダンピングコントロール)も採用された。

アクスルとボディとの距離は4個の車高センサーで常時測定します。ノーマル車高との差異が検出されると、スプリング内の空気量が調整され、ノーマル車高に復帰する。

ベントレーダイナミックライドは、ハンドリングと乗り心地を向上させるシステム。48Vのシステムが電子アクチュエーターユニットをコントロールし、そのユニットがアンチロールバーの硬さを制御します。状況に応じて硬さを変化させることでコーナリングフォースを抑え、ボディを水平に保ってくれるのだ。

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新型フライング スパーはコンチネンタル GTと同じく、世界最大サイズの鉄製ブレーキを装備しています。エンジン性能の強化に伴い、フロントブレーキの直径を420mmに拡大した。前後キャリパーにはベントレーのロゴが入っている。標準キャリパーはグロスブラックだが、オプションでは刺激的なグロスレッドも用意されている。

新型フライング スパーのテールパイプには位置設定が可変のアダプティブコントロールバルブを採用した。サウンドにも配慮され、排出ガスがシステム後方部に流れ込む際は、キャビン内に大きな排気音が響かないように調整されますので、ショーファーカーでくつろぐ人を煩わせることはないのだ。

新型フライング スパーのルックスはベントレーらしい彫りの深いモダンなデザインで、優雅さと逞しさを感じさせるプロポーションとなっている。クリスタルカットガラスのような輝きを放つLEDマトリクスヘッドライトはベントレー最新型でクロームスリーブをプラス、Bのモチーフが光るリアライトにはラップアラウンドデザインを新たに採用した。新設計の22インチホイールからは新型フライング スパーが秘める実力がひしひしと伝わってくる。

ホイールベースが130mm長くなった新型フライング スパーでは、ゆったり感が増したラグジュアリーな室内空間で、洗練された極上のひとときを過ごすことができます。シングルウッドパネルとデュアルウッドパネルのオプションが豊富に用意されているほか、デザインを一新したレザーシートやマリナードライビングスペシフィケーションに含まれるダイヤモンドキルトシートも選択できる。自動車向けとして初採用された3Dテクスチャーのダイヤモンドキルトレザーでドアインサートが彩られている。

ハンドクラフトによって造り込まれたモダンな雰囲気のインテリアには、ドライバーと同乗者に居心地良く楽しく移動してもらうための最先端技術が随所に盛り込まれている。HDデジタルインストルメンタルパネルディスプレイをはじめ、センターコンソールを回転させれば12.3インチのデジタルタッチスクリーンと美しいアナログメーターとすっきりとしたウッドパネルの面を切り替えられ、後席乗員のためにはリモートコントロールタッチスクリーンも用意されている。こうした装備のおかげで、新型フライング スパーのキャビンはモダンさと革新性とラグジュアリー感に満ちあふれた移動空間に仕上がっている。なお、パノラミックガラスサンルーフも用意されている。

ベントレー モーターズの会長兼CEOを務めるエイドリアン ホールマーク氏は次のように語った。「コンチネンタル GTのローンチ時と同じく、新型フライング スパーもすべてを一から開発し、テクノロジーとクラフトマンシップをさらなる高みへと押し上げることを目指しました。セグメントの常識を覆すパフォーマンスと洗練性をお届けします」

ベントレーの本拠地である英国クルーにて設計、エンジニアリング、ハンドクラフトが行われた新型フライング スパー。最先端技術の採り入れ方にもベントレーらしいこだわりが溢れ、英国が誇る清新なクラフトマンシップと革新的な装備が違和感なく融合されている。最新世代のフライング スパーが類い希な洗練性と上質なディテールで新境地を切り拓き、史上最高にラグジュアリーなスポーツセダンの在り方の先導者となっている。






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