スーパーカーの純血を守り続けてきたマクラーレンがついに陥落した。彼らは新型「パフォーマンスSUV」の製造とハイブリッド技術の完全内製化に向け、英国に5億ポンド(1,000億円)を投資すると公式に発表。アブダビ資本が支えるこの常識外れの生存戦略は、ブランドの未来を確実に担保する極めて理にかなった一手である。
マクラーレンは、英国における製造およびエンジニアリング体制を拡充するため、5億ポンド(1,000億円)を投資することを正式に発表した。この資金により、2032年までにマクラーレンの英国事業全体で直接・間接合わせて少なくとも1,000人の雇用が創出されるという。
この投資(アブダビ政府の政府系投資会社であり、マクラーレンの株主でもあるL'IMADによる大規模なコミットメントの一環)により、マクラーレンは新型の「パフォーマンスSUV」をここ英国で製造できるようになる。
長年待ち望まれていたこのSUVは、ハイブリッドパワートレインを搭載する可能性が高い。なぜなら、マクラーレン・オートモーティブ史上初めて、将来のパワートレインが自社内で設計・製造されるからだ。手始めに2種類の新しいエンジンとトランスミッションから着手するという。これにより、同社のハイブリッド・エンジン戦略が支えられることになる。
この投資の恩恵により、マクラーレンが製造できる車両台数は増加し、製造部門の人員は倍増する見込みだ。さらに、英国内のどこかに新たな車両組立施設を設ける計画もある。ウォーキングにあるマクラーレン・プロダクション・センターと、サウス・ヨークシャーにあるマクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センターの事業も拡充される予定だ。後者は同社がカーボンファイバー製バスタブ(※シャシーの中核となるモノコック構造)を製造している場所であり、その規模はほぼ倍増する。さらに最近、マクラーレンはビスターにマクラーレン・クリエーション・センター(デザインとイノベーションのため)を、ミッドランズに試験・車両開発施設を開設した。この両施設は、2025年初頭にマクラーレンがEVスタートアップのForsevenと合併する前は、同社の拠点だった場所である。
「今回の投資により、私たちは成長し、独自の強みにさらに磨きをかけるための基盤を得ることになります。同時に、今後数十年にわたり競争力を維持するため、人材、技術、製品への投資を進めていきます」と、マクラーレン・グループ・ホールディングスおよびマクラーレン・オートモーティブのビッグボス(CEO)であるニック コリンズは述べている。
「マクラーレン・オートモーティブは英国へのコミットメントを一段と強め、将来のすべての車両について、デザイン、エンジニアリング、製造を英国で継続するとともに、その実現に向けて1,000人を新たに雇用します」と、英国の…ビッグボス(※英国首相)、アンディ バーナムは付け加えた。
「同社の投資は、質の高い見習い制度と雇用を生み出し、工場の枠を越えて幅広い成長を促します。これは、地域に熟練の仕事、適正な賃金、そして誇りを取り戻すための取り組みです。政府と企業のこうした連携こそ、地域の再工業化を進め、英国のあらゆる地域をより豊かにする原動力となります。若い世代には、育った場所にかかわらず、ものづくりに自らの未来があることを知ってほしいと思います」
=海外の反応=
「時間の問題だったな。これで会社がもっとエキサイティングな車を作れるようになるなら、全面的に賛成だ」
↑「全く同感だ。ハイパワーなSUVはどれも飛ぶように売れてるから、マクラーレンもそのパイの分け前にあずかれるといいんだが」
「『政府と企業のこうした連携こそ…』なんて英国のビッグボス、アンディ・バーナムが言ってるから、英国政府が納税者の金をばら撒いてるのかと思いきや。アンディはマクラーレンのプレスリリースを読み間違えたんじゃないか? 提携してるのはアブダビ政府だとハッキリ書いてあるじゃないか」
「世間知らずで純粋なクルマ好きが何と言おうと、これはここ最近で最高のニュースだよ」
「面白い車にしてほしいね。他のSUVにはないカーボンファイバー製バスタブを使うみたいだし。マクラーレンはすでにオデッセイっていう電動ダカールレーサーを作ってるから、その知見をハイブリッドシステムに活かせば、マクラーレンらしい車になるかもな。ちなみに、俺たちがこのSUVの件であまりショックを受けないように、事前に『McL 6GT』を見せてくれたんだと思うぞ」
「こうなる運命だったんだよ」
「何をそんなにモタモタしてたんだ? ポルシェやBMWがやって各社とも安泰になったんだからな…。ルーチェよりはマシな見た目になるだろうし」
↑「期待しない方がいいぞ。マクラーレンで本当に見た目がいいのはF1だけで、それ以降は同じデザインチームのバリエーション違いみたいなもんだ。クルマ好きですら見分けるのに苦労してるくらいだからな」
↑「悪いけど、12C、650S、750S、GTの違いが分からないなら、それはマクラーレンのせいじゃなくてお前の問題だろ」
「へえ、そりゃ大変だ(棒読み)。まあ、ビジネスだからな」
「まさに世界が必要としてるモノだな。……なワケないだろ!」



