今日のクロスオーバーブームの火付け役、初代トヨタ RAV4。登場から30年以上が経過した今、そのコンパクトなボディと「乗用車ライク」な走りが再評価されている。トップギア編集部が、あえて今この「元祖」を推す理由とは。
こいつはクロスオーバーか? それともSUVか? まあ、厳密に言えば「四輪駆動のレクリエーショナル アクティブ ビークル(Recreational Active Vehicle with 4-wheel drive)」である。そう、ちっぽけな初代RAV4だ。そしてこいつは、とてつもなく素晴らしい。
1994年5月、「リトルタイクス コージークーペ(※1)」の大人サイズ版のような見た目で登場したRAV4と、その乗用車ライクなモノコックシャシー(カリーナやカローラの部品を共有していた)は、完全に新しいニッチ市場を創出した。そして確かに、そのニッチを見つけたことが今日のクロスオーバー全盛につながったと言えるかもしれないが、そのことでこの超キュートなRAV4を責めないでやってほしい。
当初、いかにも90年代らしい3ドアとして発売された初代RAV4は、2.0リッター16バルブ4気筒エンジンを搭載し、その構造のおかげで「乗用車のようなハンドリング」を謳っていた。しかし、轍(わだち)だらけの道やビーチを走破するためのフルタイム4WDも備えていた。そう、これは正真正銘のライフスタイルビークルだったのだ。
1995年には5ドアが追加され、1998年のフェイスリフトとソフトトップの登場へと続いたが、私の目には、あの初期の3ドアこそが最も良く歳を重ねたように見える。オーケー、内装には硬い黒プラスチックがたくさん使われているし、外装の下半分はさらに多くのプラスチックで覆われている。だが、それは目的のために作られたものだ。ひっかき傷や軽い接触事故を心配する必要はない。RAV4は再び冒険に出かけるのだから。
当時は5速マニュアルか4速オートマチックギアボックスを選べたし、RAV4の重量は1トンを少し超える程度だった。超ショートホイールベースで、トランクスペースは皆無に等しく、巨大なBピラーを持ち、少々地味なインテリアは、いくつかのファンキーなシート生地とフロアマットで活気づけられていた。
なんと、彼らは1997年から2003年にかけて完全なEVまで作っていたのだ。それは主にカリフォルニア向けだったが、27kWhのバッテリーを搭載し、約100マイル(約160km)の航続距離を謳っていた。これまた時代を先取りしていたのだ!
ホンダはCR-Vで追いつこうとし、ランドローバーがライバルとなるフリーランダーを世に出すまでには3年を要した。
ああ、そして最高な点は? 今なら初期の3ドアRAV4を1,000ポンド(約19万5000円)そこそこで手に入れることができる。「完璧で小さなモダンクラシックSUV」かって? いや、これは完璧なモダンクラシック「レクリエーショナル アクティブ ビークル」だ。
【補足事項】
※1 リトルタイクス コージークーペ (Little Tikes Cozy Coupe): 赤と黄色の配色が特徴的な、アメリカの有名な幼児用足けり乗用玩具。丸っこい屋根付きのデザインが、初代RAV4の愛らしいフォルムと似ているというジョーク。
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=海外の反応=
「1996年式の3ドアRAV4を持ってるけど、エンジンを第4世代の3S-GTE(※カルディナGT-T用などのターボエンジン)に載せ替えてる。もう最高に気に入ってるよ」
「ああ、断トツで最高のRAV4だよな」




