トヨタ、80年代のランクル 60に現行V6ツインターボを搭載! 伝説の名車が『ターボ トレイル クルーザー』として復活

これは単なる旧車のレストアではない。米国トヨタが自ら、80年代の名車FJ60型ランドクルーザーに、現行タンドラが搭載する3.4リッターV6ツインターボエンジンを移植した公式カスタムモデル『ターボ トレイル クルーザー』を公開した。その狙いは、見た目はオリジナルを保ちつつ、中身を現代の技術でアップデートすることにある。古き良きスタイルに秘められた、圧倒的なパフォーマンスとは。


これはただのランドクルーザーではない。たとえ米国トヨタが、これを限りなく「普通」に見せるために血の滲むような努力をしたとしても、だ。ご紹介しよう、「ターボ トレイル クルーザー」である。古き良きFJ60に、最新のターボエンジンとバケツ一杯分のパワーを詰め込んだ一台だ。

バケツ何杯分かって? 井戸まで水を汲みに行って帰ってこれるくらいには十分な、389馬力と649Nmものパワーだ。これは、同じく普通(ただし現代的)のトヨタ タンドラに搭載されている3.4リッター V6ツインターボエンジンのおかげである。オリジナルのFJ60に搭載されていた直列6気筒エンジンの、ほぼ2倍のパワーに相当する。

我々はもうこれだけでノックアウトだ。これ以上聞く必要もない。だが、もう少しだけ聞いてみよう。なぜなら、この「ホットロッド」なレストモッド(レストア(復元)とモディファイ(改造)を組み合わせた造語。古い車の見た目はそのままに、エンジンや足回り、内装などを最新の技術でアップグレードするカスタム手法のこと)の要点は、ランドクルーザーの箱型ボディの隅々まで馬力と威圧感を詰め込むことではなく、「これまで以上にモダンで、ストリートで乗りやすく、そして高性能に感じさせる」ことだったからだ。どうやら、「ストリータブル(街乗り可能)」というのが今の流行りらしい。

「多くの試みとは異なり、ターボ トレイル クルーザーは、”工場出荷時のオリジナルに見えること”という、ただ一つの哲学に基づいて製作されました」とトヨタは語る。だからこそ、この改造ではFJのファイアウォールに手を加えたり、マウントポイントをいじったり、構造をいかなる形であれ変更したりすることは避けられたのだ。

V6エンジンをFJ60の純正5速ギアボックスにうまく搭載するため、新しいマウントとアダプタープレートが必要となった。一方、オイルパンはシャシーにより良く収まるように再設計された。「アグレッシブ」なサウンドを奏でるという新しいエキゾースト、新しい熱交換器、そして特注のワイヤーハーネスも装備されている。

その他、トヨタはこの車を1.5インチ(3.8cm)リフトアップし、35インチタイヤを装着。「時代考証に基づいた」カラーリングとグラフィック(もちろん80年代なら許容範囲だ)を施し、80年代の懐かしのポップスをガンガン鳴らすための新しいJBLステレオを突っ込んだ。

「これはトヨタのDNAを持つホットロッド的アプローチです」と、SEMA(Specialty Equipment Market Associationの略。毎年ラスベガスで開催される世界最大級の自動車アフターパーツの見本市であり、カスタムカーショーとしても有名。世界中の自動車メーカーやカスタムショップが、腕によりをかけたショーカーを披露する場となっている)向けにこの製作を率いたトヨタ モータースポーツ ガレージのマーティ シュワルターは語る。「パワー、運転のしやすさ、そして信頼性を、オリジナルのランドクルーザーらしさを失わないパッケージにまとめ上げました」

これを並外れた一台にする方法がわかるかね? 手を加えた2JZ(トヨタがかつて生産していた3.0リッター直列6気筒エンジン。特にスポーツカーのスープラに搭載されたターボ仕様の「2JZ-GTE」は、その頑丈さとチューニングへの許容範囲の広さから、今なお世界中のチューナーやファンに愛されている伝説的なエンジンである)でも載せてみることだ。

400号記念:UK400マイルロードトリップ/フェラーリ F80/フェラーリハイパーカー:トップギア・ジャパン 069

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=海外の反応=
「バケツ一杯のパワー…? まあ、そこそこのパワーってとこじゃないか。リフトアップした古いトラックに35インチタイヤなら、まあ期待通りの動きはするだろうな。オリジナルの2倍のパワーを持つリフトアップトラックに、ミッションは純正のままってのは、かなり大胆な戦略だな。まあ、トヨタの作りは良いから、そのへんは分かってやってるんだろうけど」
「ランクル60と80は大好きだった。これが今手に入るなら最高だな。ブレーキは強化した方がいいかもしれんが。頼むぜトヨタ。市販してくれ」

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