映画『グランツーリスモ』のニール ブロムカンプ監督は、本当にクルマ好き。レクサスLFAの所有と売却を含め、彼のクルマ遍歴を語ってくれた。
ニール ブロムカンプ監督のクルマ遍歴をたどっていくと、彼を最も悩ませる物語の入り口にたどり着く。トップギアの取材に応じた新作映画『グランツーリスモ』の仕掛け人は、世界最高峰のスーパーカーと過ごした日々をこう振り返る。
「これまで所有したクルマの中でいちばん好きだったのは、レクサス LFAだった。「本当に大好きなクルマだったんだけど…売ってしまったんだ」
希少車であるLFAの売却にトップギアの衝撃が走る前に、ブロムカンプはすぐにこう続けた。「実は、もっと悪い話なんだよ」
「買って、売って、また買って、また売った。でも、人に注目されるような車は持ちたくない。ただ車が好きだっただけなんだ。だって、信号待ちのたびに、みんなに注目されるんだよ?」
「それが煩わしかった。でも、やっぱり懐かしくて、また買ったんだ。そしてまた売ったんだけど、今となってはずっと持っていればよかったと思うよ。だって、価値が爆上がりだからね」
このメリーゴーラウンドのような感慨に頭を回転させながら、彼がクルマに夢中になったそもそものきっかけを振り返る。「父がクルマ好きだったから、その影響もある。エンジニアリングやアートにもすごく興味があるんだ」
「フォード GT40や2005年のフォード GTを見ると、アートとメカニックの融合が起こっている。例えばフェラーリでもいい。私が好きなのは、この2つの融合なんだ。私はデザイン、エンジニアリング、メカニックが大好きなんだ。それらがクルマと一緒になっているんだから、たまらないよね」
彼の最初の愛車は1987年式のVWゴルフGTIで、「かなりクラシック」だったと彼は認めている。その後、ミュージックビデオやコマーシャルの監督をするようになり、全財産を貯めて90年代の名車を購入した。
「というのも、E36 BMW M3が発売された1993年当時、僕は13歳くらいだったんだ。それで1999年のシルバーのE36 M3を買ったんだ…。結局、兄がクラッシュさせたんだけどね。あれは、笑ったよ」ブロムカンプのユーモアのセンスは、トップギアのそれとはちょっと違う。
「僕は日本車も好きだったし、奇妙なことにアメ車も好きだった。2005年式のホンダNSXに乗っていたことがあるが、今は1997年式のNSXをもっている。ポップアップ式のヘッドライトが必要なんだ」と彼は正しく指摘した。
兄に車を貸したことに懲りない彼は、その後、C6世代のZR1 コルベットを兄に譲り、もう1台のZ06 C7もガレージで場所を取っていた。彼の車の歴史の中では、3台のR35 GT-Rを所有していた。
今は何を所有しているのだろう?「1995年式のフェラーリ F355を持っている。あの車の形とエンジンが大好きなんだ。以前はテスラ モデル SのP100Dを持っていたんだけど、それは処分してしまったんだ」
「フェラーリとNSXは、私がティーンエイジャーだった90年代に大好きだったクルマなんだ。見た瞬間、好きになっちゃったね」
もっとも、レクサスLFAには、2度逃げられたけれど。
映画「グランツーリスモ」に出演したオーランド ブルームが語るクルマとゲーム
映画「グランツーリスモ」:2000年以降GTをプレイしていないスタッフが観たレビュー
映画「グランツーリスモ」の日産GT-R GT3がオークションに その落札価格とは?
=海外の反応=
「フェラーリF355に乗ったら、また、信号でよく見られると思うよ。そしたら、それも売っちゃうんだろうね」