8月2日に世界初公開されたトヨタの新型ランドクルーザー。米国モデルのスペックとは?
新車を見て、「ああ、これは10億台売れるだろうな」と思ったことはない?北米トヨタの新型ランドクルーザーが、まさしくそれだろう。この新型ランドクルーザー 250は、ラフ&タンブルな走りを志向する頑丈な中型SUVであり、世界中で販売されているビッグダディのランドクルーザーよりも大幅に安い乗り出し価格となっている。日本だと207ps/500Nmの1GD-FTVディーゼル2.8Lターボ、163ps/246Nmの2TR-FE 2.7Lガソリンと複数から選べるが、北米では330ps/630NmのT24A-FTSガソリン2.4Lターボハイブリッド一択だ。
このランドクルーザーは、大型の同名の兄弟車と同じTNGA-Fボディオンフレームアーキテクチャーに乗っており、実際、2つのSUVは2,850mmのホイールベースを共有している。しかし、米国仕様のランドクルーザーは全長が190mm短く、幅が狭く、高さがないのは言うまでもない。実際、現行のトヨタ4ランナーほど大きくはなく、どちらかというと、最近発表されたレクサス GXに近いサイズだ。
ランドクルーザーは、とにかく直線、直角だけでデザインされているように見える。標準装備の18インチホイールとノビーなタイヤは存在感があるし、オプションの20インチアルミも似合う。ボディサイドの盛り上がりと対照的なホワイトルーフはクラッチ的なスタイリングで、レトロなFJクルーザーの雰囲気を醸し出している。お見事。
フロントマスクは2種類ある。丸いヘッドライトのものは、ランドクルーザー 1985と呼ばれるベースモデルと、北米で5,000台が限定販売されるファーストエディションにのみ採用される。長方形のライトは、ランドクルーザーと呼ばれるだけのミッドグレードモデルに装備される。これ、素晴らしい外観だが、私たちはラウンドランプに心惹かれてしまうことを認めざるを得ない。歴史的な正確さもあるしね。
短いオーバーハングと8.3インチの最低地上高を持つランドクルーザーは、アプローチアングル、デパーチャーアングル、ブレイクオーバーアングルがそれぞれ31度、22度、25度だ。そのため、4ランナーほどの岩場対応ではないが、それでもかなりしっかりしている。また、ミッドレベルおよびファーストエディションには、ホイールアーティキュレーションを向上させる電子制御式フロントスタビライザーバーが装備されている。ロックレール、スキッドプレート、リカバリーフックも装備されているので、このクルマでガンガン走ればいい。
しかし、ここで少し奇妙なことが起こる。ランドクルーザーには、レクサス GXと同じ3.4リッター、ツインターボV6が搭載されていない。代わりに2.4リッター直列4気筒ターボと1.9キロワット時のバッテリーパックが搭載されている。そう、このランドクルーザーは4気筒ハイブリッドなのだ。
330psと630Nm のトルクを発揮し、8速オートマチックトランスミッションとハイレンジ/ローレンジを備えた永久4輪駆動が組み合わされる。トヨタによると、ランドクルーザーは6,000ポンド(2,722kg)の牽引が可能で、これは4ランナーより1,000ポンド(453kg)向上している。ハイブリッドセットアップは効率も向上させるだろうし、ボックス形状の空力的ペナルティを打ち消すこともできるだろう。
すべてのランドクルーザーは5人乗りで、ベースバージョンには布シートが装備されている。高級志向の方は、ミドルトリムの合成ソフテックス製シートか、ファーストエディション専用のフルレザー製シートがお好みだろう。8インチのディスプレイが標準装備され、ワイヤレスのApple CarPlayとAndroid Autoが利用できる。
価格は?それが一番いい質問だ。トヨタによれば、新型ランドクルーザーは5万ドル台半ば(780万円)からスタートするという。先代の大型SUVが3万ドル(425万円)高かったことを考えれば、これは素晴らしいことだ。確かに、この米国仕様の新型車はかなり異なる車だが、ランドクルーザーのルーツにより忠実でもある。クールなスタイリングとお買い得な乗り出し価格も相まって、とんでもないヒットになるはずだ。
2024年登場予定の米国向け新型トヨタ ランドクルーザーがプラドとして発売されるのを期待