これまでレストモッドといえば、1960年代の文化的でエレガントなクルマが中心だった。しかし、ここに1990年代のブッチギリで硬派なクルマが登場したのである。プロドライブは、伝説のスバル インプレッサ 22bの究極の姿を明らかにした。さあ、P25に会いに行こう。
「P25」とは、オックスフォードシャーに拠点を置くレーシングカーメーカーが25台しか製造しないことと、スバルが世界ラリー選手権のステージで初めて優勝してから25年を記念して、プロドライブがチームを組んで製作したことから名づけられたものである。プロドライブは、スバルがこれまでに獲得した3つのWRCタイトルのすべてを指揮した会社であり、そのノウハウを生かしたロードカーが登場するのだ。こりゃヤバい。
P25は、1998年に誕生したインプレッサの特別仕様車「22B」の3ドアボディをベースにしている。当初は日本市場向けに400台しか作られなかったが、2.2リッター280ps(当時)のスペシャルモデルに対する需要は非常に高く、スバルは自社のラリーチーム向けに3台、オーストラリア向けに5台、ラリー狂の英国人向けに16台を追加生産した。今日、状態のいい車体は、オークションで25-30万ポンド(4,150-5,000万円)で取引されている。
プロドライブはこのオマージュに約552,000ポンド(9,140万円:前回の記事よりポンド上昇のため)を課しているが、その分、パワーは増し、重量は軽くなっている。ドナーボディにカーボンパネルを張り巡らせ、バケットシートとリチウムイオンバッテリーでさらに軽量化し、総重量は1,200kgを実現した。これはフォード フィエスタ STとほぼ同じ。しかし、全輪駆動になり、パワーも2倍になっている。
ボンネットの下には、水平対向4気筒ボクサーエンジンが搭載されている。- で、ギャレット社製の巨大なターボチャージャーを組み合わせている。22Bの2.2リッターではなく、2.5リッターのパワープラントで、400bhpと600Nmの大出力を発揮する。ラリー仕様のアンチラグと、最初の数段をシフトアップできるローンチコントロールにより、0-100km/h加速は3.5秒以下、最高速度は150mph(241km/h)に制限されている。
6速セミオートマチック・パドルシフトを採用し、マニュアルシフトは行わない。しかし、これはスバルの製品ではなく、プロドライブの製品であることを忘れてはならない。もちろん、レーシングチームは最速のシフトを求める。だから、他の部分でもいろいろと遊べるだろう。
センターデフには可変トルクスプリット、ビルシュタインダンパー、各種エンジンマップ、アンチラグも調整可能。スペックシートには、アクラポヴィッチのチタンとステンレスのエキゾーストなど、魅力的なディテールがふんだんに盛り込まれている。APレーシングのブレーキは、19インチのリムが必要なほど巨大なものだ。
そのリムには特注のタイヤが装着され、旧型の22Bよりも路面幅が広くなったため、ジオメトリーが改善されたサスペンションと連動するよう設計されている。ボディワークは、(マクラーレン F1やジャガー XJR-15のように)22Bのデザイナーであったピーター スティーブンスが監修している。なんというスタンスカーっぷりだろう。
インテリアは旧型のスバルのままだが、レザー、アルカンターラ、カーボンファイバーがふんだんに使用されている。特にハードコアな気分のオーナーの場合は、プロドライブが後部座席を捨てて、代わりにハーネス付きのロールケージを装着してくれる。また、ラップタイムやステージタイムを記録するためのデータロガーも装備されている。さらに、トヨタのGR ヤリスやラリーカーのように、バックアクスルをロックするとセンターデフが外れる油圧式ハンドブレーキも装備されている。
究極のロードゴーイングなラリースクービー(スバル車の愛称)に9,140万円を費やした人たちが、実際にそれを使うのか、それともコレクションの中でひっそりと眠っていて、保険のブローカーから感心されるだけなのか?
実際、日本でも購入方法を知りたいという人もいるかもしれないが、残念ながらHPでは、UKのレギュレーションにしか適合していないと記述されている。興味のある人は、問い合わせてみてはいかがだろう。
https://www.prodrive.com
プロドライブ P25試乗:スバル インプレッサ WRC97を現代風にアレンジした1億円マシンが伝えるもの
=海外の反応=
「しっかし、なんで、こんな高いの?その3%の価格で、250万円の中古インプレッサに乗れば、この車の2倍のパワーを手に入れることができるのだ。それに、そうすることで一つや二つのことを学ぶことができるかもしれないのに」
「カッコいいけど、「ベース」のシンガー ポルシェより高いってのは…」
「ウイングミラーが好きじゃない」
「最近は何でも50万ポンド(8,300万円)なんだね…」
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