プレゼントとしては、「最後のガソリンスタンドでできた花束」やノベルティカードに勝るとも劣らない。これは、ワンオフのブガッティ シロン スポーツ。ハードで軽く、サーキットで鍛えられたシロンを「夫が妻へのプレゼントとして注文した」とのこと。そう、正式には「素敵なギフト」と呼ばれるものだ。
ロンドンに拠点を置くブガッティのディーラーパートナーを通じてオーダーされたこのシロン スポーツの顧客は、モルスハイムにあるブガッティの本社に迎えられ、作業が開始された。
そのピンクのーごめん、もとい、「シルク ロゼ」カラーが、エクステリアのリア半分を覆い、フロントは白になっている。ホイールや内装のステッチにもピンクがふんだんに使われている。インテリアではヘッドレストとドアシルに「アリス」の刺繍が施されている。
その下には通常のシロン スポーツが身を潜めているが、これは「少しも通常のものではない」という意味だ。8.0リッターのW16エンジンは1,479hpを発揮し、4WDを介して展開され、0-100km/hで2.5秒、最高速度450km/hを発揮する。また、ベースのシロンよりも18kg軽くなっており(このような表現がこの記事で適当かどうかはわからないが)、恐ろしく速いモーターカーであることに変わりはない。
他にもサスペンションの剛性を10%上げて ステアリングをシャープにするほか、リアデフと連動してトルクベクタリングを行うモードがある。まあ、エッジが効いた一台ってこと。
そしてそのカラーリングは、オレンジと黒以外の色で装飾された派手なマシンの世界にも、ぴったり合うものなのだ。