トヨタがジャパンモビリティショー2025で最大のサプライズを投下。日本の象徴「センチュリー」が、レクサスを超える最上位ブランドとして独立。その第一弾となる斬新なクーペは何を意味するのか。ブランド戦略の裏側と、日本の職人技が光る内外装、そしてレクサスとの新たな関係性を徹底解説する。
トヨタが「一台限り」というメッセージと共に、あの奇妙なオレンジ色の新型クーペを予告した時、我々は、同社の高級サブブランドであるセンチュリーを祝うための、一度きりのユニークなショーカーを同社が準備しているのだと推測した。
えーと、残念、不正解。実際のところ、トヨタはセンチュリーに対し、東京のエグゼクティブビジネスマンたちの威厳ある足というルーツを捨て去り、ロールスロイスとベントレーに喧嘩を売るよう指示したのだ。そして、これがその最初の一撃である。
それは、とてつもなくデカい、車高を高められたクーペだ。数ヶ月前に我々が見て、うーん、好きになれなかったベントレー EXP 15コンセプトに、どことなく似ている。ベントレーと同様、このセンチュリーもオーナーが自ら運転するか、あるいはショーファーに運転させることを想定して設計されている。それゆえ、運転席は一つだけ。助手席側は最大限のレッグルームを確保している。一方、後部座席は、巨大な電動ドアと共に外側へ回転するようだ。
現行のセンチュリー サルーンはV8ハイブリッドエンジンを搭載しているが、このクルマは元々1967年にV12のパワーと共にその生涯をスタートさせた。センチュリーがこのクルマをどのプラットフォームに乗せるのか、どのエンジンを使うのか、あるいは、あの大きなグリルと長いボンネットは目くらまし(赤ニシンならぬ、オレンジニシンか?)で、実際にはロールス・ロイス スペクターのクロスオーバーのような完全EVになるのかどうか、何も語られていない。
豊田 章男会長自らが、2025年の東京モビリティショーでこのクルマのベールを脱いだ。「今ほど、センチュリーが必要とされる時代はないと信じています」
「その名は明治百周年、そしてトヨタグループ創業者である豊田 佐吉の生誕百周年を表していると言われています。私にとって、それは次の百年を創造することなのです」
その伝統へのオマージュとして、このセンチュリーは日本の職人技を前面に押し出す。木材、織物、そして室内のガラス、そのすべてが、英国の超高級ブランドが使う、目の詰まったウッドや、ナーリング加工されたスイッチ類を模倣するのではなく、日本独自の伝統に敬意を表したものになるだろう。
センチュリーを独立ブランドとして発表するにあたり、豊田 章男会長は、過去のセンチュリーにはそれほど明確な位置づけがなかったが、今や「トップ中のトップ、唯一無二の存在」として立つことを強調した。そして、話はまだ続く。
なぜなら、君たちの中にはこう考える者もいるだろうからだ。「待てよ、トヨタにはすでに高級部門があるじゃないか。レクサスっていう…」そしてトヨタは――ここからは我々の意訳だが――『いかにも、ご名答。だが我々はレクサスで、違うことをしたいのだ』といったようなことを言っている。
6輪のLSコンセプトや、願わくばLFAの後継車のようなものを。おそらく、センチュリーをよりブルジョワ的にすることで、レクサスはもっとユーモアのセンスを発揮できるようになるのだろう。今後に注目だ。
400号記念:UK400マイルロードトリップ/フェラーリ F80/フェラーリハイパーカー:トップギア・ジャパン 069
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=海外の反応=
「またジャガーのコンセプトのパクリか」
↑「ってことは、彼らはやっぱり何か掴んでたのかもしれないな…」
↑「ジャガーは、この一年一台もクルマを作ってない自動車メーカーで、そのコンセプトは世界中から嘲笑され、批判されたんだぞ。君の言う「何かを掴んでる」の定義がどんなもんか知らんが、それじゃないことだけは確かだ」
↑「俺はいつも彼らが何かを掴んでると思ってたよ。もちろん、ああいうデザインが万人受けしないのは確かだが。それに対する反応の一部は、熱狂的なファンが、新しいデザインが出た時にそれを嫌い、後になってから評価するという、予測可能なサイクルを経験しているだけだろう。それに率直に言って、それとは別に、広告が自分たちの政治的見解と合わないと怒っている連中も多かった」
↑「もしジャガーが何かを掴んでるとしたら、良き趣味は死につつあるな」
「またあの忌々しいサイバートラックをパクったSUVか。プレミアリーグの選手とかインフルエンサーにはウケるかもしれんがな」
「どうやら、リアウィンドウを取り付ける手間を省くこと以上に、ラグジュアリーなことはないらしい」
「ひどい」
「普通のセンチュリーが、日本国外でファントム/ゴーストやフライングスパーみたいな連中相手にどう戦うのか、興味があるね。なにしろ日本国外で売られたことがないからな。この新しいセンチュリーに関しては、スペクターとカリナンを掛け合わせた競合相手みたいに見える。日本では、センチュリーブランドは、あまり競争相手がおらず、かなり忠実で均質な市場という、孤立した環境で機能している。RR、ベントレー、マイバッハみたいな連中を相手に、突然、世界の超高級セクターというニッチな市場に殴り込みをかけるとは、大胆なようだ」
「俺はアリだね。
大胆で、
他とは違い、
ビッグブランドの信頼性があり、
冬のカナダの道にも対応できる。
まるで裕福なカナダ人やアフリカ人、あるいは、ひょっとすると…砂漠のドライブ、産油国向けに作られたみたいだ」




