マクマートリー創設者のデイビッド マクマートリー卿が84歳で死去

マクマートリー創設者のデイビッド マクマートリー卿が死去。TGが、世界で最も驚異的なクルマのひとつを手掛けた元エアロエンジニアの人生を振り返る。

【KINTO】


その名を冠した自動車会社の創設者であるデイビッド マクマートリー卿が死去した。84歳だった。彼の名前はよく知られているが、その経歴はあまり知られていないかもしれない。

根っからのエンジニアであった彼は、自動車業界に入ったのは比較的遅かった。注目のスピアリングは当初、グロスターシャーの自宅周辺の道路で、小型でスポーティで軽快なものを走らせたいという願望から生まれたものだったが、このプロジェクトは雪だるま式に膨らみ、グッドウッドの丘を史上最速で駆け上がる、ファンアシスト付きシングルシーターへと発展した。

マクマートリーはアイルランドで生まれ育ち、1958年にイギリスに渡って航空エンジニアの訓練を受けた。ロールス・ロイスでエンジン設計のチーフ補佐となり、戦闘機トルネードを駆動するRB199エンジンの開発に携わった後、コンコルドの開発に携わった。

転機となったのは、既存の測定器では不可能な、パイプをたわませることなく小口径のパイプを測定しようとしたとき。彼はひらめきを得て、タッチトリガープローブを思いついた。プロトタイプは自宅で週末に作られたが、この発明はマクマートリーに莫大な富をもたらすことになった。

この発明を生かすため、デイビッド卿とロールス・ロイスの同僚、ジョン ディアは1973年にレニショーを設立した。現在では、アディティブマニュファクチャリング(3D プリンティング)など、さまざまな分野に多角化し、医療、航空宇宙、スマートフォン、EV バッテリー、チーム GB のオリンピックバイクなど、さまざまな分野のプロジェクトに携わり、5,000 人を超える従業員を擁している。

レニショーは、ブラッドハウンドの陸上速度記録プロジェクトにも参加している。マクマートリー自身、ロールス・ロイスでは47件、レニショーでは150件以上の特許に名を連ねている。

マクマートリー オートモーティブの誕生から8年が経過したが、2001年に「デザインと革新への貢献」によりナイトの称号を授与されたサー デイヴィッドは、2021年11月に81歳で最初のプロトタイプを運転するなど、クルマの設計と実行のあらゆる側面に深く関わっていた。

サー デイヴィッドの遺産にちなみ、アイルランド語で雷雨を意味する「スピアリング」にちなんで命名されたこのクルマは、現在世界中でラップレコードを塗り替えるのに忙殺されている。今年のTGのトラックカー オブザイヤーに輝いたこのクルマは、間もなくダンズフォールドにやってくる。革新的なエンジニアであるデイビッド卿へのトリビュートとして、彼の名を冠したこのクルマほどふさわしいものはないだろう。

よくある質問/Q&A
Q1: マクマートリー氏とはどんな人物だったのですか?
A1: アイルランド出身の航空エンジニアで、ロールス・ロイスでコンコルドの開発に携わった後、測定機器メーカーのレニショーを設立。晩年にEVハイパーカーメーカー、マクマートリー・オートモーティブを創業した革新的なエンジニアです。

Q2: なぜ自動車業界に参入したのですか?
A2: 当初は自宅周辺を楽しむための小型スポーツカーを作りたいという個人的な想いからスタートしましたが、プロジェクトは急速に発展し、革新的なEVハイパーカーの開発へと展開しました。

Q3: マクマートリー氏の主な功績は何ですか?
A3: タッチトリガープローブの発明が最大の功績で、これにより測定技術に革新をもたらしました。ロールス・ロイスで47件、レニショーで150件以上の特許を取得しています。

Q4: スピアリング(Spéirling)とは何ですか?
A4: マクマートリー・オートモーティブが開発したEVハイパーカーで、グッドウッド・ヒルクライムで最速記録を樹立。アイルランド語で「雷雨」を意味し、同氏のルーツに敬意を表して命名されました。

Q5: レニショーとは何をする会社ですか?
A5: マクマートリー氏が1973年に設立した精密機器メーカーで、現在は医療、航空宇宙、EVバッテリーなど幅広い分野で事業を展開し、従業員数は5,000人以上を誇ります。

Q6: マクマートリー氏はいつ叙勲されたのですか?
A6: 2001年に「デザインとイノベーションへの貢献」により叙勲され、サーの称号を授与されました。

Q7: 晩年までどのように活動されていたのですか?
A7: 81歳の時にスピアリングの初号機のテストドライブを行うなど、最後まで車両開発に積極的に関わっていました。

Q8: マクマートリー・オートモーティブの今後は?
A8: スピアリングは世界各地でラップレコードを更新し続けており、創業者の遺志を継いで革新的な技術開発を続けていくものと期待されています。
フェラーリ 12チリンドリ/Mini, モーク, イセッタ:レトロなEVバブルカー/ハイパーカーメーカーのボス対談:トップギア・ジャパン 064

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