景気は下降気味だし、冬はすぐそこまで来ているし、なんてったってBMWがXMを時間と金属の無駄遣いではないと考えているってこと自体が恐ろしい時代なのである。そんな中、フェラーリの「スペシャル・プロジェクト」プログラムが一筋の光明を与えてくれた。その最新のワンオフモデルが、このSP51だ。
フェラーリで最も忠実な台湾在住のコレクターに依頼されたSP51は、「812 GTSが欲しいけど、フォールディングルーフがなくて、完全オーダーメイドのボディだったらどうだろう？」っていうアイデアから生まれたものだ。SP1やSP2 モンツァとは異なり、ウィンドスクリーンを装備しながらも、電動ルーフの重量と複雑さを排除したユニークなV12ロードスターが誕生した。
SP51の下には、812の6.5リッター、800psのV12とランニングギアが搭載されており、最高速度340km/hのスーパーカーであることに変わりはない。フェラーリによると、ボディワークには多くのコンピューターテストが行われ、通常の812よりもバフェッティングやドラッグが生じないことが確認されたという。
カラーリングは1955年のフェラーリ410Sを模したもので、リアのフライングバットレスは599 GTBを思わせ、特注のホイールにはカーボンファイバーのブレードがスポークに取り付けられている。いい感じだ。
インテリアは、マンチェスター・ユナイテッドファンの寝室よりも真っ赤だ。カーボンファイバーがふんだんに使われ、ステッチやセンターコンソールには白-青-白のストライプがあしらわれている。
フェラーリは、重量や0-100km/hのタイム、そして価格について言及することはない。そりゃそうだ、フェラーリの熱烈な顧客が、究極の跳ね馬のファンタジーを満喫するための手段なのだから。
9/30発売のトップギア・ジャパン051では、まるごと一冊フェラーリ特集なので、そちらも併せてお読みいただければありがたい。
=海外の反応=
「812 GTSにちょっとした改造を施したものなのに、なぜ、こんなにもエキサイティングなのだろうか？」
「まるで誰かがフェラーリのSP1を注文したクルマのようだ。でも、もっと整然として、フロントガラスを付けてくれないかな」
「このような、ワンオフのSPカーについては、すべてを知ることができるのだろうか、それとも、一部のバイヤーは、スペックシートに宝くじ式の「公表しない」ボックスにチェックを入れるのだろうか？」
「ダッジバイパーにしか見えないんですけど🤣」
「スケッチ段階ではとてもよく見える。でも、車は別の812にしか見えない」
「サイダーを飲むわ。そして昼寝だ。うん、そのつもり」
「自分ならストライプを外すかな…」
「誰がなんと言おうと、お見事」
「特別なワンオフを作れば作るほど、醜くなる」
