これは、そのままキャデラックEV版になるという意味のキャデラックではない。しかし、これはそのハローな電気自動車が最終的に完成する前の段階で、1つの最も近い形となっている。キャデラック セレスティック(Celestiq)と呼ばれるこのモデルは、歴史あるアメリカンブランドを再びトップに押し上げることを目指したコンセプトだ。
その旅を導くのは、120年にわたる、いくつか傷も見えるが、間違いなく魅力的な遺産と、将来のGM製品の広い範囲でサービスが提供される予定となっている、真新しいモジュラー電気プラットフォームだ。
最近復活したシボレー ブレイザーのEVのようなもの、キャデラック自身から登場したリリック(Lyriq)、言わずもがなのEVハマーなど、EVの話題が多いGMである。この究極のキャデラックとは、GMが「感情的な反応」を呼び起こすことになっている「クリーンシートの表現」と呼ぶものの下に置かれる概念である。クリーンシートとは、白紙の状態や汚点のない経歴という意味合いだ。
デザインチームは、キャデラックの長い歴史の中で、「戦前のV16エンジンを搭載した馬車や、ハンドビルドの1957年型エルドラド ブロアム」などを参考にした。さらにクルマだけでなく、クラシックな建築物や「アメリカを象徴するデザイン」にも注目したという。
このパッケージが印象的であることは否定しない。しかし、このコンセプトはキャデラックが今後歩む道を予見させるものである一方、生産車（そう、ちゃんとした生産バージョンがあるのだ）は、代わりにサルーンの形を取ることになるということでもある。なぜなら、サルーンは「最高のラグジュアリー体験を提供する」ものだから。メルセデス・ベンツもそう思っているかもしれないね。
コンセプトが公開されたとはいえ、まだまだヘビー級のインパクトを及ぼすディテールは不足している。プラットフォームも、サルーンであることも、巨大なLEDディスプレイや「スマート・グラス・ルーフ」、ハンズフリー・クルーズ・コントロールが搭載されることもわかっているけれども。
また、どこで製造されるのか、そしてGMがそこにどれだけの予算を投入するかもわかっている。セレスティックの生産車は、約8,100万ドル(110億円)相当の投資により、GMのグローバルテクニカルセンターで製造される。とはいえ、今のところはこれだけだ。年明けにはもっと情報が増える予定だ。
「ショーカーのセレスティックは、キャデラックの最も純粋な表現です」と、アドバンスドデザインマネージャーのマガリー デベリスは言う。「キャデラックの歴史の中で、最も統合されたデザインと革新の表現を実現し、真のキャデラックのフラッグシップの決定的なステートメントとして集約しています」
まわりくどい言い方をしてるけど…つまり、キャデラックEVのキャデラックとなるってこと。
=海外の反応=
「これができれば、キャデラックは再びベストとして競い合うことになるだろう。でも残念ながら、GMのブランドだから、どうなることやら…」
「ステランティスのみなさん、これが見えてる？これこそ新しいランチア ガンマだったかもしれないね」
「電動のロールス・ロイスはもうすぐだし、ルシッドエアもあるんだ。だったら、なぜこれを検討しなければならないのか？」
↑「ロールス・ロイスの価格と生産台数は一般的に全く違う規模だし」
↑「そうですね。私はこれが最高仕様のルシッド エアよりも費用がかかると思うし、おそらく、より豪華なインテリアになるだろうけど、エアが電動だってだけで間違っちゃいけないよ。EQSを搭載したパッケージには勝てないから…」
「大きなシトロエンになりそう」
↑「私も最初の反応は、全く同じだった」
「これは、90から95パーセントで生産車になるかどうかのちょうど良い賭けだ。だって前もキャデラックは、リリックの"ショーカー"を示したとき、それは生産車とほぼ同じだったからね。
けど、技術仕様がまだ出ていないってことは、GMが次の世代のUltium電池を、このセレスティックでデビューするかもしれないということじゃないか。この電池は、エネルギー密度が高く、充電速度が速いソリッドステートになる可能性が高い。この電池のプロトタイプがすでにセレスティックに搭載されたとしても、私は疑わないだろう」
「リアがちょっと代わってるけど、フロントから3/4はそれを補って余りあるものになっている。ライトバーがあれば、リアはもっとしっかりした印象になったかもしれない。優れた取り組みだ。
同時に、その場所はロールス・ロイスのファントムのセグメントよりもSクラスのセグメント（そしてそれは確かに3社のドイツメーカーをすべて打ち負かすだろう；間違っていない自信がある）にあるように見える。RRに対抗するために必要なほどの風格はないけど」
「素晴らしい。キャデラックはデザインでがっかりさせることがない」
