‘GT’って名前についてるけど、中身全然’GT=グランドツアラー’じゃないヤツ

'GT'って名前についてるけど、中身が全然'GT=グランドツアラー'じゃないヤツを集めてみたよ。これだと、落ち着いて、ゆったりクルージングで大陸横断なんかできやしないんだよね。

ポルシェ カレラ GT


ポルシェが90年代半ばに発表したスーパーカーは、キャンセルされたル・マン・レーシングカーの5.7リッターV10とマニュアルギアボックス、そして限界を超えたややスパイキーなハンドリング(現在は最新のタイヤで落ち着いている)を備えている。美しく、野蛮で、センセーショナルなスーパーカーだが、サントロペに向かうには不向きなクルマである。特にトランクはルーフパネルでいっぱいになってしまうから、バカンスの荷物なんか積めやしない。

マクラーレン GT


McGTは、基本的に570Sを話し言葉で表現したものである。たしかに防音性能は向上しているし、サスペンションはラップタイムよりも軽快な走りのために調整されている。しかし、この車はV8ミッドエンジンを搭載し、カーボンチューブを備え、最高速度が326km/hに達するスーパーカーであることに変わりはないのだ。中国では非常によく売れているようだが、マクラーレンの優秀なスーパーカー群の中で、正直、その地位を確立するには至っていない。

フォルクスワーゲン ポロ BlueGT


エココンシャスな小型GTIのようなもので、気筒休止技術を搭載した150馬力のポロで、巡航時は21.5km/Lを謳うものである。そのため、道路税は年間20ポンド(3,000円)しかかからなかったが、18インチホイールとGTIの「XDS」フェイクリミテッドスリップデフの挙動が採用されていた。

フォード GT


ル・マンでのクラス優勝を目標に設計されたスーパーカーのロードゴーイングバージョンであるフォード GTは、ぶっちゃけ移動のためのクルマじゃない。アクティブサスペンションを備えた固定席ターボチャージャー搭載のエアロ兵器で、フォード フィエスタとの共通点は、スーパーの花火と巡航ミサイルくらい。

トヨタ GT86


今は生産中止となったGT86は、基本に忠実なスポーツカーである。日本じゃ86だけだったけど、英国ではGT86という名前だったんだ。トルクはまったくないし、キャビンは、なんというか、値段相応に作り込まれている。だから、ヨーロッパを一気に跳び越えるために選ぶようなクルマではない。しかし、ロング&くねくね道を行くのなら、この1,200kgのレブキ●ガイなGTはドライビングを努力する価値がある。新型GR86の登場を心待ちにしていよう…。

ジャガー XKR-S GT


ここで不思議なのは、標準的なジャガー XKは、ロングで、愛嬌があって、快適でエレガントな、クラシックなGTカーであったことだ。XKRは、より速かったが、それでもGTカーとしてふさわしいものであったことには違いない。そしてこのXKR-Sは、スクープとウィングを備え、ポルシェ 911 GT3がラブラドゥードル(ラブラドール、プードルなど4種の交配犬)並みにアグレッシブに見えるほど、その存在感を増したのだ。ジャガーはXKにさらなる可能性を感じたのか、フリック、ストライプ、そして『ワイルド・スピード』の小道具箱から飛び出したようなリアウィングを装着している。ジャガーは一体いつになったら、Fタイプにこの処理を施すつもりなのだろうか?

キア シード GT


SNSのように、クルマ名前にアポストロフィやアンダースコアをつけることはなく、それは良いことだ。しかし、シード GTはネーミングの責任逃れだろう。キアは、ホットハッチまでは行かない「あったかい」ハッチを'GTI'と呼んでいないという事実は、わかってもらえるのではないだろうか。我々なら、VW ゴルフ GTIの同類に対して、その名前を投げつけるだろうから。

おかしいことは、ヒョンデ版シードのいとこは、真のGTIキラーであること - ヒョンデ i30Nは、ヒュンダイi30Nは、とにかく運転が楽しくて、最近は室内操作もずっとしやすくなっている。

メルセデスAMG GT


AMGのフロントミッドエンジン、ツインターボV8スーパーカーは、鋭いステアリングとテールがウキウキしちゃうリアアクスルを備えた、ハードライディング、ガソリンがぶ飲みマッスルカーである。オプションのバケットシートはロシアの外交政策のような雰囲気で、4本の肘を使わないとギアセレクターに手が届かないし、車内に収納スペースはほとんどない。トランクも貧弱だ。そして、GTにとって致命傷なのは、外を見ることができないこと。

だから、グランドツーリングに持ち出すには、かなり使い勝手が悪い。現地に着いたら買って、帰ったら航空券と背中のマッサージ券と引き換えに売るのがベストだ。

トヨタ GT-One


GT-Oneは、ル・マンのルールである「GT1マシンは何らかの形で公道走行が可能であること」を満たすために、たった1台だけ作られたのである。このプロトタイプにはトランクがなく(トヨタはラゲッジスペースは燃料タンクの中にあると主張)、3.6リッターのツインターボV8とマニュアルギアボックスを搭載し、ドアシャッターだけで中規模のテニストーナメントが開催できるほど広いシルを持つ車だった。

GT-ONEはレースではあまり成功せず、トヨタがF1に資金を投入したため、消滅してしまった。もし、「最も役に立たないロードカー」のリストを作るとしたら、この車はその中でもベスト(あるいはワースト)リストに入るだろう。しかし、トヨタがこの車を作るほど狂っていたことが、私たちには嬉しくて、ニヤニヤが止まらない。
【KINTO】

=海外の反応=
「GTであるということが何を意味するかによるね。GTカーは、スポーティで、どちらかといえば速く、オープンカーでなければならない(必須)。ラゲッジスペースが快適に使えければならない。うるさくてはいけないが、ボタンに触れるとシンフォニーを奏でること…。
美しくデザインされ、最新のメカニズムで、少なくとも400マイルの航続距離があること。
さらに、気持ちのよい走りのために、スティックシフトのギアボックスを備えていること。
そして、コーナーやエアピンを駆け抜けるのに十分なパワーを瞬時に発揮すること。

このように多くの「べき」があり、9台の提案の中で私の好みは、ポルシェ カレラ GTだ」
↑「私はあなたの選択が好きだけど、もう1つ、加えるべき、あるいは加えなければならないことがある。GTはフロントエンジン、リア駆動で、もちろんマニュアルであるべきだと思う」
「マクラーレン GTがここにあることに異論を唱える。私も乗る前は記事と全く同じ考だったが、クリス ハリスのガレージで本当に見方が変わった。それに、マクラーレンにしては驚くほど控えめなデザインで、私のイチオシとなりそう」
↑「もしマクラーレンが570S由来のMPVを出したら、それがいかに優れているかということを言う人がいると思うんだよね」
↑「V8スポーツカーをMPVにしたら、私は大喜び。MPVやマクラーレンはあまり好きじゃないけど。でも、それはすごいことだと思う」
↑「ルノー エスパス マトラF1」みたいなもの?」
↑「うーーーん。イエス、プリーズ」
↑「たしかに。コンセプトはともかく、実現するのは楽しそうだね」
「ちょっと待った!AMG GTSはグランドツアラーだ」
↑「トランクルームの広さ(そんなに悪くはない。スーツケースを置くには十分だ)と、人間工学的な判断だけだそう。文字通り、AMG GTで行われたグランドツーリングのストーリーを読んだことがあるが、かなり良い長距離輸送車っぽい。ポルシェ 911のGTカーは、このリストの中でもっとはっきりした選択だと思った」
「じゃあ、今までのGTレースカーはどうなんだ?GT3だと、ベントレー コンチネンタルだってグランドツアラーとは言い難い」
「GTの本当の意味について、いくつかの混乱があるよう。私はいつも、GTはフロントエンジンの一種で、長距離走行に適したソフトなスーパーカーだと考えている。例えば、ベントレー コンチネンタル GTのような、正しい名前の車。あるいは、フロントエンジンのフェラーリやアストンマーティン」

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