あれから10年、早いもんだ…。マクラーレンの場合は「早い」でなく「速い」と記すべきなのかもしれない。10年にわたるロードカーでの成功を記念して、マクラーレン・オートモーティブのスーパーカーやハイパーカーが、10月16日(土)と17日(日)にイギリスのグッドウッド・モーター・サーキットを周回し、第78回グッドウッド・メンバーズ・ミーティングのオープニングを飾った。
パレードの先頭は、2011年にマクラーレン・オートモーティブの新時代の幕開けを告げた製造1台目の12C。続いて、この10年間に登場した記憶に残る高性能ラグジュアリーモデルの数々が、マクラーレンの業績を記念してグッドウッド・サーキットを走行した。
12Cと共に登場したのは、世界初のハイブリッド・ハイパーカーのMcLaren P1™、究極のサーキット専用モデルであるMcLaren Senna、McLaren GT、コンバーチブルの675LT Spiderと720S Spider、そしてアルティメットシリーズ最新作のElvaだ。またマクラーレンの新型ハイパフォーマンス・ハイブリッド・スーパーカー、アルトゥーラも登場した。
このダイナミックなパレードを中心とするグッドウッドでの10周年記念イベントには、マクラーレンの顧客も参加した。また、コースカーやセーフティーカーにもマクラーレンのロードカーが使われた。
「次の10年においても、マクラーレン・オートモーティブは様々なセレブレーションを発表することでしょう。私たちはマクラーレンの歴史を土台に、新技術を開発し、電動化を積極的に受け入れて、成長を続けています。折に触れて、サーキットで私たちのマシンを走らせ、マクラーレンのオーナーと共に楽しむ。祝福するのに、これ以上のものはないでしょう。マクラーレンの創業者ブルース・マクラーレンは『人生は、年の数だけでなく何を成し遂げたのかで測られる』という言葉を残しています。10周年を迎えたこと自体は画期的ではありますが、同時に2011年から生み出してきた驚異的なマシンの数々こそ、私たちが最も誇りとするものです」
マクラーレン・オートモーティブCEO、マイク・フルーウィット
マクラーレンのロードカーのヘリテージを紐解くと、ブルース・マクラーレンが1969年に未来的な外観のM6GTを設計・製造したことにさかのぼる。ブルースは1970年にグッドウッド・サーキットでテスト中の事故から早すぎる死を迎え、ロードカーに進出するマクラーレンの野心は中断された。しかし、レース以外にも好機は存在し続け、1993年にはMcLaren F1が登場して、カーボン・ファイバー製モノコックと中央に配したドライビング・ポジションで常識を書き換えた。そして2009年、新時代の到来を告げるまったく新しいスーパーカーの12Cが発表された。
12Cのデリバリーは2011年に始まる。同年秋には、このスーパーカーとその後のすべてのマクラーレン・ロードカーを手作業で組み立てる新施設、マクラーレン・プロダクション・センターが、イギリスのサリー州ウォーキングにオープン。量産という目標達成に向けて万全の態勢が整い、こうしてマクラーレン・オートモーティブの10年が始まったのである。
グッドウッド・メンバーズ・ミーティングでの10周年記念に先立って、9月にも、イギリスのシルバーストン・サーキットとポルトガルのアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで、同様の記念イベントが行われた。
そこでは、過去10年のラグジュアリー・スーパーカーによる記念パレードに加えて、個人所有の希少なサーキット専用モデルも集結。McLaren Senna GTRやMcLaren P1™ GTRに加えて、GT3のレーシングカーからレギュレーションの制約を取り払ったマクラーレン・カスタマー・レーシングの720S GT3Xも登場しました。ポルトガルでのイベントでは、ピュア・マクラーレンGTシリーズの3戦も行われ、多くのマクラーレン・オーナーが新たにGTレースに挑戦した。
11月には、アメリカ・テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズでもピュア・マクラーレン・フェスティバルを開催する。2021年ピュア・マクラーレンGTシリーズの最後の3戦が行われるほか、さらに多くのマクラーレン・オートモーティブのモデルがアメリカGP開催コースをパレードする予定だ。
2021年のマクラーレンのロードカー・ラインアップには、GTのほか、2種類のスーパーカー、McLaren Arturaと720S、さらに極限を追求した765LT、そしてElvaがある。こうしたモデルや過去の多くのモデルに関する詳細は、マクラーレン・オートモーティブのサイトでご確認を。