このようなチャンスはそうそうない。2015年に製造され、顧客に引き渡されたものの、登録も運転もされていない5台のベントレー ミュルザンヌ グランド リムジンのうちの1台を所有するチャンスだから。とはいえ、1台を買える人なら、5台すべてを買える可能性もあるだろう。だからこそ、史上最も豪華な5台の車を揃えてみてはいかがだろうか。
ミュルザンヌがすでにかなり壮大でリムジンのような存在であったことを考えると、「ミュルザンヌ グランド リムジンとはいったい何なのか」と聞かれても、十分に理解できる。
このクルマは、気取ったプロム(高校卒業時のダンスパーティ)やヘンナイト(新婦が女性だけで開くパーティ)のために、全長を1メートル伸ばしたミュルザンヌなのだ。しかし、その1メートルの伸長は、危険なベンチシートやキラキラボールを搭載するためではない。この車は、最高の贅沢と、後部座席に座る4人のための「他にはない乗客体験」を提供するのだ。
そう、4人。ベントレーのマリナーチームは、ただでさえ長い車を細長くして、ミュルザンヌのドライビングエンドとシッティングエンドの間に一対の後ろ向きのシートを設置した。それぞれの椅子には専用の空調システムがあり、座席が増えたにもかかわらず、頭上のスペースも以前より広くなっている。
1年半近く自宅に閉じこもって過ごした後、2人の人間と対面するのは心配だって?大丈夫、クリスタル製のフルートやタンブラーを備えたドリンクキャビネットがあれば、旅が始まってすぐに会話が弾むから。心を開いた後は、ドライバーとの間にあるエレクトロクロミックガラスを曇らせれば、完全なプライバシーを確保することもできる。何かの理由で急に道路脇に車を停める必要が生じた場合には、インターホンが用意されている。
フロントには、他のミュルザンヌと同じ6.3/4リッターV8エンジンを搭載し、最高出力505bhp、最大トルク1,020Nmを発揮。21インチのホイールは、ペイントワークを引き立たせるために独自の処理が施されており、フロントのフライングBには「Coachbuilt by Mulliner」の文字が刻まれている。その理由は想像つかない人はいないだろう。
ペイントワークといえば、選択肢がまだある。ここに写っているのはモロッコブルーの上にシルバーフロスト(青地にシルバー)だが、もしそれが気に入らなければ、ブラッククリスタルの上にダムソン(黒地にピンク)、キャンディレッドの上にオニキス(赤地に黒)、ライトガゼルの上にルビーノレッド(まったく見当がつかない)、そしてシングルトーンのブラックサファイアも用意されている。また、様々なウッドやレザーが用意されており、さらにおかしな名前が付けられている。
しかし、上に書いたように、選ぶストレスを省いて、5台すべての贅沢を楽しんでほしい。これらの車はベントレー エミレーツによって販売されており、アラブ首長国連邦のオーナーに販売された後、使用されておらず、必要に応じて世界のどこへでもお届けする、とのこと。魅力を感じましたか?
=海外の反応=
「いけないことだとは思うんだけど、僕はこれが大好き…」
「僕はこれよりも小さな船に乗ったことがあるような気がする…」
「重すぎだから、ベンテイガのあのひどいカーボンファイバーホイールが必要」
「私はミュルザンヌが大好きで、たとえあまり売れなかったとしても、実はロールス・ロイス ファントムよりも好きだった」
「ミュルザンヌは、このクラスに相応しい素敵なプロポーションを持っていて、ラインにはリズムがあった。しかし、これは奇妙だ。
余談だが、ベントレーのような高級車メーカーでさえ、細長い車をきれいに見せることができないというのは非常に興味深いことである(細長い車は主に実用車なので、トラックメーカーがなぜもっときれいなピックアップを作らないのかという問いに似ているかもしれないが、こちらも、余談だね)」