お陀仏になっちゃったイギリス発9つのカーエンジニアリング

02トライアンフ スタッグのV8

スタッグは、見た目はかっこいい。それに、名前も、牡鹿、クワガタ、利ざや狙いの株トレーダーなどという意味でかっこいいし。そしてトライアンフのフラッグシップの動力源となるのは、姉妹ブランドのローバーの伝説的な3.5リッターV8だった。なにこれ、悪いとこないじゃん?じゃ、どうして失敗したの?

じつは…トライアンフが社内のエンジニアリング力を誇示するために、特注の3.0リッターV8を製作することにしたのだ。その結果、史上最も失敗したエンジンのひとつとなってしまう。ウォーターポンプが頻繁に水不足に陥り、エンジンはオーバーヒートしてしまった。鉄製のブロックとアルミ製のヘッドは、腐食を防ぐために非常に特殊な不凍液を必要とし、ほとんどのオーナーやディーラーはこのことを気にしなかった。

さらに、超長いタイミングチェーンが伸びたり切れたりして、バルブやピストンなどの高価なエンジン部品が高速で噛み合ってしまっていた。これを見ても「あらあ、かわいそうに」と言うことしかできなかったが、私たちはこれよりもマシな存在だろう。正直なところね。

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