マクラーレン 765LTはボクサーの減量のごとく80kg体を絞った1,229kgの軽量マシン

世界限定765台のマクラーレン 765LTが、日本でお披露目された。日本でも、年内にデリバリーが開始される。
車両についての説明は、マクラーレン オートモーティブ 日本代表の正本嘉宏氏と、オンラインによる765LTのチーフ・エンジニア、ジェームズ ワーナー氏によって行われた。
この765LTの特徴を挙げるとすれば、徹底的な軽量化だ。標準の720から、乾燥重量で1,229kgという、-80kgという減量をこなしている。正本氏の言葉を借りれば「ボクサーの減量のように徹底的に絞り込む」という、過酷なものに近かったようだ。
カーボン・ファイバー製のレーシング・シート、カーボン・ファイバー製のセンタートンネル、カーボン・ファイバーが露出したフロア、軽量のアルカンターラが特徴的な、モータースポーツより着想を得たインテリア・デザイン、チタニウム製のエグゾースト・システム、Formula1と同等のトランスミッション素材、より薄くなったガラスおよびモータースポーツ・スタイルのポリカーボネート製透明パネルを採用など、枚挙にいとまがない。
中でも、4つのエグジットを持つ、全面チタニウムのエグゾースト・システムが、力強い「LTサウンド」をもたらし、さらにスチール製システムに比べて40%の重量削減に貢献している点は、大きなものだ。

そして、ビスポークのLTスプリングとダンパー、拡大されたフロント・トレッド、低められたフロントの最低地上高、ならびに最先端のリンク型油圧式プロアクティブ・シャシー・コントロールIIサスペンションのための独自のソフトウェア・プログラムにより、定評あるマクラーレン・スーパーシリーズ・シャシーのダイナミクスをさらに向上させている。

マクラーレン720Sで初めて採用された、最先端のリンク型油圧式プロアクティブ・シャシー・コントロールIIサスペンションは、マクラーレン765LTの動的要件を満たすために、ソフトウェアとハードウェアの両方がアップデートされている。マクラーレン セナおよびスピードテールの開発を通じてサスペンション・システム・アルゴリズムの改良がなされており、これによって、精度と制御がさらに向上している。
マクラーレン720Sとの比較では、フロントの最低地上高が5mm低くなり(リアは変更なし)、フロント・トレッドは6mm拡大されており、これにより、グリップ性能とバランスの双方が向上。軽量の新しいメイン・スプリングには「ヘルパー」スプリングが追加されており、これによって、ばね下質量が削減されて、フルリバウンド時にもサスペンションの負荷が維持され、さらに2つのスプリングを使うことによって、1つの大きなデュアルレート・スプリングを使うときに比べて重量が削減されている。ロール剛性も高くなっており、車両の安定性がさらに向上している。

ブレーキング性能が優秀なものとなっている。最新世代のカーボン・セラミック・ディスクとマクラーレン セナで採用されたキャリパーとの組み合わせが、正確なペダルのフィールと驚異的な制動能力を生み出している。Formula1に着想を得た、一体型のキャリパー冷却はマクラーレン 765LTで初めて導入された技術で、フロント・キャリパーとディスクに流れる空気を冷却して、サーキット走行中のブレーキ・パッドの温度を最大で50度下げ、ペダルのフィールと圧倒的なブレーキ性能の両方を絶えず一定に保ち、完璧な状態を維持してくれる。

サーキットでの走行を中心に考えている、マクラーレン765LTのユーザーは、マクラーレンセナに装備されていたカーボン・セラミック・ディスクとビスポークのLT用ブレーキ・パッドで構成された、サーキット用ブレーキへのアップグレードを選択することができる。従来のカーボン・セラミック・ディスクに比べて強度が60%以上高く、熱導率が4分の1で熱管理の効率が高い、このアップグレード版のブレーキ・ディスクではフェードと摩耗の比率が小さくなっている。

10本スポークのウルトラライトウェイト鍛造アロイホイールが、マクラーレン765LTのために新たに作られた。チタニウム製のホイール・ボルトとビスポークのPirelli PZero™ TrofeoRタイヤが組み合わされた、標準装備のホイールは、マクラーレン720Sに標準装備されているホイールおよびタイヤと比べて計22kg軽くなっており、さらに動的性能の向上にも貢献している。マクラーレン765LTのために開発されたPirelli製のタイヤは、究極のグリップとステアリングのフィードバックの両方で重要な役割を果たす。マクラーレンとPirelliのエンジニアたちが密接に連携して、ビスポークのタイヤ・トレッドと構造によってドライバーの指先に伝わる感触が高まるように、さらに改良されたシャシーの動的特性と強化された性能の組み合わせによって、マクラーレン・スーパーシリーズで最も速いラップタイプを出すことが可能だ。

車両のあらゆる部分で徹底した軽量化をしながらコンポーネントの性能を強化している。例えば、フロント・フロアは、より軽量で頑丈なワンピース型のカーボン・ファイバー製パネルになっており、アンダーボディの設計変更によるエアロダイナミクス面での便益をもたらすだけでなく、車両の慣性低減にも貢献している。トランスミッションのファイナル・ドライブ内にあるピニオンとクラウンは、ロードカーよりはFormula1で多く採用されている、高性能のニッケルクロム、20NiChで作られており、これをマクラーレン765LTで使うことによって、重量と仕様のバランスが理想的な状態に保たれている。次世代のリチウムイオンバッテリーまでも軽量化されており、マクラーレン720Sに装備されていたバッテリーより3.0kg軽くなっているのだ。
マクラーレン720Sより長いウィングを持ち、表面積が20%拡大しているマクラーレン765LTのリア・ウィングにも注目。リアのボディーワークに沿って下方に急降下しているのではなく、中央に向かって上方にカーブしている。より高くなった、この静止位置は、ウィングが展開していないときもダウンフォースの増大に貢献しており、この新たなデザインによってドラッグへの影響も最小限に抑制され、さらに空力効率(ダウンフォースとドラッグの比率)もマクラーレン 720Sより20%向上している。ウィング中央の切り欠き部分は、後方の視界を確保するとともに、長時間サーキットで走行したあとの停止状態において、エグゾーストの高温がウィングに影響を与えないようにもしてくれる。

パワートレイン
マクラーレン M840T型4.0リッターV8ツインターボ・エンジンは、低慣性のツインスクロール・ターボチャージャーおよび電子制御のウェイストゲートとフラットプレーンのクランクシャフトおよびドライサンプ潤滑で構成されており、LT専用の鍛造アルミニウム製ピストン、マクラーレン セナで使用された、3層構造のヘッド・ガスケット、ならびにバルブトレインの超効率的なカーボンコートのフォロワーを備えている。追加の燃料ポンプと改良されたオイル・ポンプが燃料の流れを最適化し、増大したパワーは再調整されたエンジン管理システムによって制御され、トルクの発生とスロットルのレスポンスの微調整がなされている。最高出力は7,500rpmで765PS、最大トルクは5,500rpmで800Nmとなっている。

トランスミッションのギアは加速のために最適化されており、スロットルのインプットにほぼ即座に反応し、インギア加速は、クラスのベンチマークであり、驚異的な性能を誇っているマクラーレン720Sより、最大で15%速くなっています。マクラーレン765LTの圧倒的な性能は、ベンチマークとなる加速データにあらわれている。0-100Km/h(62mph)加速は2.8秒(0-60mph加速は2.7秒)で、0-200km/h(124mph)加速は当初の目標よりも0.2秒速い7.0秒、400m(1/4マイル)加速は9.9秒、0-300km/h(186mph)加速は18.0秒、最高速度は330km/h。最軽量の乾燥重量が622PS/トンである765LTは、クラスを再定義するものであり、ライバルらに50PS/トン以上の差をつけている。
まさに、マシンとの究極の一体感が味わえる一台だ。

https://cars.mclaren.com/jp-ja




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