ポールスター 4 SUV発表:リアウィンドウが復活した「実質的ステーションワゴン」の正体

ポールスターが放つ新型EV「ポールスター 4 SUV」は、メーカーの呼称とは裏腹に、見事なプロポーションを持つリフトアップ・ステーションワゴンだ。賛否を呼んだクーペ版の「リアウィンドウ廃止」から一転、ガラス面積と荷室容量を拡大。わずか48個の新設計パーツでスウェーデン伝統の実用車へと姿を変えた。最大544psを誇る俊足ワゴンの合理性と、皮肉めいたエンジニアリングの全貌を解き明かす。


ポールスターはこれを「SUV」と呼んでいるが、トップギア編集部の期待に満ちた目には、車高を上げたステーションワゴンに見える。均整の取れたハンサムなリフトアップワゴンだ。ポールスター 4の良識ある兄弟モデル、ええと、「ポールスター 4 SUV」へようこそ。
おかしな話だ。今年初め、ポールスターはこの新型車について「ステーションワゴンで有名なスウェーデンの自動車の伝統を受け継ぐ」と語っていたのだから。ならば、我々はその見解に乗ることにしよう。

基本的にはポールスター 4とほぼ同一だが、ルーフラインがより直線的かつ高くなり、角張ったリヤエンドと全長にわたるルーフレールが備わる。このルーフレールにより、さらに100kgの荷物を安全に積載可能だ。もちろんスティグが朝食に何を食べたかにもよるが、成人したスティグ1人を載せることもおそらく可能だろう。

ルーフが高くなったことで、後席乗員のヘッドクリアランスは2.5cm拡大した。その他、標準装備のガラスルーフ(調光可能なエレクトロクロミックガラスのオプションあり)、センターディスプレイに追加されたウィジェットのショートカット、ハーマンカードン製プレミアムステレオ、そして従来型の光学式ルームミラーが備わる。やった!

デジタルルームミラーを選択することも可能だが、クーペ版のポールスター 4での経験からすると、我々としては少々冷めた目で見てしまう。どちらのミラーを選ぼうと、覗き込んだところで530リッターのトランク容量を視認することはできない(エイドリアン ニューウェイばりの空間把握能力があれば別だが)。しかし、この「SUVではない何か」は、後席を立てた状態でそれだけの容量を提供する。
後席を倒せば、スペースは1,680リッターに跳ね上がる。メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴンなら615〜1,830リッターを提供するので、クラス最大級というわけではない。だが、見た目はこちらの方が優れている。

というのも、新調されたリヤエンドの処理を除けば、ボディの大部分やデザイン、内装に至るまで、あの小粋なリアウィンドウのないクーペ版ポールスター 4から丸ごと引き継がれているからだ。この「SUV風ステーションワゴン」に仕立て直すために新設計されたパーツは、わずか48個に過ぎないという。

白装束のテストドライバー、スティグについて言えば、この「SUVではない何か」のスペックにも興味を持つかもしれない。クーペと同じSEA(Sustainable Experience Architecture ※訳注:吉利汽車グループが開発したEV専用プラットフォーム)を骨格に持ち、デュアルモーター、AWD(全輪駆動)、最高出力544ps、最大トルク686Nmを発生。0-100km/h加速はわずか3.9秒、WLTPモードの航続距離は600kmに達する。

出力を抑えた後輪駆動(RWD)バージョンも用意される。こちらはより分別のある最高出力272ps、最大トルク343Nm、0-100km/h加速7.3秒、航続距離629km(WLTP)となる。いずれも100kWhの大容量バッテリーを搭載し、最大200kWのDC急速充電と22kWのAC普通充電に対応する。
「パフォーマンスパック」を選択することも可能だ。パッシブダンパーがZF製のアクティブダンパーに換装され、ブレンボ製ブレーキとピレリ Pゼロを履いた22インチホイールが装着される。

その他の仕様としては、V2L(外部給電機能)、キャンプモード(文字通り機能する)、そして車両全体のカーボンフットプリントを最小限に抑える徹底した配慮が含まれる。皮肉なのは、グーグル ジェミニAIも搭載されている点だ。もちろん、このリソースを激しく消費するテクノロジーは、あらゆる場面で人々の喉元に無理やり押し込まれなければならないのだから。さあ、深呼吸をしよう。

価格は、後輪駆動モデルが54,750ポンド(1,065万円)、デュアルモーター版が60,705ポンド(1,185万円)。パフォーマンスパック装着車は68,250ポンド(1,330万円)からとなる。ポールスターは、この最初の「4」――いや、我々にはどうしてもSUVとは呼べない――ステーションワゴンを、年内には顧客のもとへ届ける予定だ。

=海外の反応=
「最初からこの仕様で出すべきだったんだよ。リアウィンドウを無くすなんていう愚行に走らずにな」
↑「トップギアは昔からSUVを素直にSUVと呼ぶのを嫌がるよな。ポールスター側からプレスリリースに『ステーションワゴン』という単語を入れろって強く要求されたに賭けてもいい」
↑「(上のコメントへ)でもポールスターの公式ウェブサイトじゃ普通にSUVって名乗ってるぞ」
↑「見た目はかなり良いし、リセールバリューやリアウィンドウがない理由をいちいち他人に説明する面倒を考えたら、ポールスター 4を買う全員がこっちを選ぶだろうな。800Vシステムじゃないのは残念だが。同じ価格帯のi3やCクラスと競合した時に不利になりそう。まあ、残価設定ローン(PCP)でかなり好条件を出してくるだろうけど」
↑「シュコダ エンヤックに近いシルエットだな。個人的にはこれをステーションワゴンとは呼ばない。ただ、デザイン自体は秀逸だ。リアウィンドウがないモデルより売れるのは確実だな」
↑「デザインのプロポーションは好きだ。ルーフレールによる空気抵抗の悪化を許容できるなら、フラッシュサーフェス化(※訳注:空気抵抗低減のためにドアノブをボディに埋め込む設計)なんてやめて本物のドアハンドルを付ければよかったのに」
↑「(上のコメントへ)中国で来年から格納式ドアハンドルの規制が入るらしいから、物理ドアハンドルの復活は時間の問題だろうな」
↑「標準クーペモデルの方がデザインは洗練されてる。でもワゴン需要層には刺さるだろうから、ボルボはもう新しいVシリーズを作る必要がなくなるな」

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