フォルクスワーゲンのカスタマイズ専門業者ヴァン ヘイヴンが、アウディ RS3の直列5気筒エンジンを搭載した「スーパーバン」の市販化を発表した。ベースはトランスポーター T6.1。日産 ジュークRなどを手掛けたRMLグループが開発に加わり、限定30台の公道モデルとして2027年に登場する。フォードも震え上がる、英国流の狂気じみたエンジニアリングの結晶だ。

フォルクスワーゲンの名車トランスポーターのカスタマイズを専門とする企業が、アウディのパワーユニットを使用した、とんでもない限定生産のパフォーマンスバンを製作する計画を発表した。新型「スーパーバン」の誕生だ。
T6.1をベースに、数々の賞に輝いたアウディ RS3の2.5リッター5気筒ターボエンジンというパワーハウス(※訳注:ドイツ車であることを皮肉り、英語のhouseではなくドイツ語のHausを当てている)を移植する計画だ。これにより、A地点からB地点へ、さらには特有のエンジン・カンター(※訳注:馬の駆け足のように響く、アウディ5気筒特有のビート音)を響かせながらZ地点まで一気に吹っ飛んでいくような、極めてユニークな移動手段が誕生することになる。
ヴァン・ヘイヴン(Van Haven ※訳注:Vanと天国を意味するHavenを掛けたダジャレ)は、このプロジェクトにおいて、あのRMLグループと提携している。彼らの名前は間違いなく聞いたことがあるはずだ。息を呑むようなショートホイールベースのフェラーリ 250のオマージュモデル、あの狂気じみたポルシェ 911 ターボSベースの代物、マクラーレン セナGTR、ビッザリーニ 5300 GT、そして日産 ジュークRなど、ざっと5つ挙げただけでも、これらの裏にいるのはこの英国のエンジニアリング集団である。
実際に購入可能な公道走行モデルであり、生産台数がわずか30台に制限された限定車であること以外、今のところ詳しい情報は不明だ。まだ画像すら公開されておらず、トップの写真は単なるフォルクスワーゲン トランスポーター スポーツラインである。ヴァン・ヘイヴンのマネージングディレクター、ポール・キルブライドは次のように語る。「これまで、スーパーバンというものは伝統的にワンオフで作られ、一度きりで二度と同じものが作られることはなかった」
「限定とはいえ生産ラインに乗せるということは、顧客が注文できるということであり、それこそが重要なポイントだ。エンジンばかりが注目されるだろうが、再現性を確保したことこそが真のブレイクスルーなのだ」
「このプロジェクトの核心には、2つのドナーが存在する。フォルクスワーゲン トランスポーター T6.1と、2.5リッター5気筒ターボエンジンを積んだアウディ RS3だ。どちらも偶然ではなく、野心的な限定生産のエンジニアリング・プログラムの出発点として、意図的に選ばれたものだ」
RMLのプリンシパルエンジニアであるジェームス・ナースはこう付け加える。「ヴァン・ヘイヴンは、この業界の誰も解決できなかった課題を我々に持ち込んだ。スーパーバンのような過激な代物を、その特別感を損なうことなく、いかにして再現可能で、安全かつホモロゲーション(※訳注:型式認定。公道走行に必要な法規基準)を取得したモデルにするか、ということだ」
彼らは現在、2027年のいつかになるであろう完成品の登場に向けて、そのすべての解決に取り組んでいる最中だ。フォード(※訳注:歴代の『トランジット スーパーバン』で知られる商用車最速のパイオニア)も、そろそろ危機感を抱くべきではないだろうか。
=海外の反応=
「使わなかったトランスポーターのエンジンは、ドナーになったアウディに乗せ替えるのか」
↑「GTi乗りが常に夢見ている、VWボディにアウディの5気筒を積んだ仕様の完成形だな」
↑「あくびが出る。古いニュースだ。そんなの昔からある。俺たちのVWトランスポーターにはアウディの2.5リッター5気筒エンジンが載っていた。1993年型のT4、US仕様のユーロバン MV ウィークエンダーさ」
↑「それならウェットベルト(※訳注:オイル内で潤滑するタイミングベルト。一部のエンジンで耐久性に難がある)の心配はないわけだ」
↑「この手の改造をモーターホームでやったら面白そうだな」
↑「アウトバーンの追い越し車線に新たなボスが君臨するか。かつては白い配送バンが王者だったが、最近は赤いヒルティの営業車に王座を奪われていた。減速する気配すら見せずに猛追してくる赤いオクタビアのディーゼルを見れば、ポルシェ パナメーラでさえ道を譲る。どくか、どかされるかだ」



