SUV全盛の時代に、アウディが放つ最高にクールな選択肢「A6 オールロード」が第5世代へと進化した。今回最大のトピックは、ベース車のA6アバントより11cmも幅広い「ワイドボディ」の採用だ。怒りに満ちたフロントマスクと専用エアサスを備え、最高出力362psを叩き出すこの巨大なエステートは、我々が本当に必要とする唯一の車なのだろうか?
アウディの「オールロード」モデルは、長年にわたり同社のラインナップの中で最もクールな選択肢であり続けてきた。その理由はさして複雑ではない。要するに「バカでかいSUVではない」からだ。そして今回、我々は5世代目となるA6 オールロード(とはいえ、これだって実際にはかなりデカいのだが)を目の当たりにすることになった。
というのも、アウディは今回初めて、これに「ワイドボディ」を与えたからだ。その理由も別に複雑ではない。要するに、ベースとなった貧弱なA6 アバント(ステーションワゴン)よりも「パワフル」で「印象的」に見せるためだ。実際、ベース車よりもたっぷり11cmも幅広になっている。
オールロード専用のアダプティブエアサスペンションのおかげで、車高も34mm高くなっている。これが今回の本当の決め手だ。さらに、より太いタイヤ、改良された四輪操舵(オールホイールステアリング)、ボディのクラッディング(樹脂製の保護パーツ)、そしてこれでもかというほどの「アウディらしさ」が詰め込まれている。見た目も…いかにも現代のアウディだ。歯をむき出しにして、怒っていて、引き締まっている。スタンスもバッチリ決まっている。
エンジンは、2.0リッター直列4気筒ガソリンターボと電気モーターを組み合わせたオプションが用意され、システム合計で最高出力362ps、最大トルク500Nmを発揮する。0-100km/h加速は5.5秒、最高速度は250km/hに達する。さらに、電気のみで最大95kmの走行が可能だ。ハイブリッドにしてはかなり立派なEV航続距離である。間違いなく、25.9kWhという大容量バッテリーが効いているのだろう。
次に来るのは、より大きなエンジンを積んだ電動化仕様の3.0リッターV6ディーゼルだ。こちらはパワーこそ劣るが、トルクは上回っている。295psと580Nmを遊びの道具にできるが、0-100km/h加速は5.4秒にとどまる。とはいえ、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)、電気モーター、コンプレッサーが搭載されており、「発進時、郊外での加速時、追い越し時、あるいは高速道路の巡航時」を問わず、基本的にはV6のパワーデリバリーを増強するために働く。
では、高速道路以外を走る時はどうなのか? あのアダプティブエアサスペンションには、オールロード専用のチューニングが施されており、「オフロード」や「オフロード+」といった便利なラベルのついたモードがある。これを選択すると車高がさらに15mm上がり、ギアボックス、ダンパー、トラクションコントロール、デフロックを介して、荒れた路面を走破する能力が向上する。岩、泥、雪、そしてクソでかい縁石などに立ち向かうためだ。
もちろん、より伝統的なモードも用意されている。乗り心地をフワフワにしてくれる、響きからして非常に理想的な「コンフォート」モードや、車高を20mm下げる「ダイナミック」モードなどだ。なぜ、車高が高くて悪路走破性が高いことで有名な車でわざわざ車高を下げるのか、我々には到底理解できないが。
ステアリングは、以前のA6 オールロードよりも「硬く」、よりダイレクトで、四輪操舵(AWS)のおかげでさらに俊敏になっているという。最小回転半径も小さくなった。さらに、複雑な回生ブレーキシステムが搭載されており、ペダルを踏んだ時に回生ブレーキと油圧ブレーキのどちらが最適かを自動的に判断してくれる。
室内にもいじり回す機能がたっぷりある。11.9インチのバーチャルコックピットディスプレイ、14.5インチの中央タッチスクリーン、そしてオプションの10.9インチの助手席ディスプレイだ。これでもかというほどディスプレイだらけである。もちろん、カスタマイズ可能なディスプレイが山ほどある。ステアリングホイールにはいくつかの物理ボタンが残されており、アウディの「自己学習型音声アシスタント」を使うこともできる。ちっとも恐ろしい響きではないだろう?
それ以外の部分は、プレミアムなエグゼクティブ向けアウディに期待する通りの仕上がりだ。豪華なスポーツシート、「優れた」音響特性(窓のシール材の改良や防音ガラスなど)、Bang & Olufsenのステレオ、ソフトクローズドア、コントラストステッチ、ウッドパネル…まあ、そういった具合だ。
そして、これがエステート(ステーションワゴン)であるということは――つまり、あなたが目を付けているあのSUVよりもクールだということだが――実用性も高いということを意味する。アウディによれば、V6モデルの荷室容量はシートを起こした状態で466リッター、シートを倒せば1,497リッターになる。ただし、2.0リッターのハイブリッドを選んだ場合は、この数字は少し減るのでご注意を。
UKでの価格はまだ未定だが、今週後半に発売されるドイツでの価格は7万7,250ユーロ(1,435万円)からとなる。
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=海外の反応=
「最初の写真1枚で十分判断できたよ。うちのドライブウェイにこんなバケモノが待ち構えてたら、子供たちが外で遊ぶのを嫌がって出てこなくなるぜ」
「ベース車のデカさに比べて、あのトランクは小さすぎるだろ。ただでさえ街中じゃ扱いづらいのに、車幅を広げたせいでさらに非実用的になったし、狭い道や林道じゃもはや使い物にならないぜ。特にあの巨大なエアロホイールなんて、ディーラーを出た瞬間に擦って傷だらけになるのがオチだ。
呆れたね。最初はアウディがわざわざ新型のオールロードを作ったことに驚いたけど、今となっては出さなきゃよかったのにって思うよ。
これからの新型RS6はなぜかさらに幅広になるらしい。アウディ版ラットロッド(ボロボロに改造されたホットロッド)かよ。まあいいけどな」
「昔のオールロードは本当に使える代物だったんだよ。ルーフが低いからSUVよりも上に荷物を積むのがはるかに楽だし、荷室も広かった。ホイールアーチやアンダーボディのクラッディングも実用的だったしな。
それに比べてこいつは、『アクティブなライフスタイル』のコスプレマシンだ。高級なスキーロッジのパンフレットに載せるなら映えるかもしれないけどさ。昔のモデルにあったような『本物感』が欠けてるんだよ。
魅力的でもないし、クールでもないね」
「もしA6のエステートが欲しいなら、ハイブリッドかディーゼルの標準モデルを買うよ。標準モデルでも十分に実用的だし、見た目もいい。それにイギリスの環境で、標準のA6を差し置いてオールロードを必要とするようなことなんて何をするって言うんだ? それか、他の奴が指摘してるように、最上級グレードのシュコダ スペルブ(チェコの自動車メーカーのフラッグシップ車)を買えば、必要なものはすべて手に入る。もし本当にオフロード性能が必要なら、似たような値段でフル装備のレンジローバー ヴェラールが買えるし、そっちの方がオフロードには強いからな。なんでわざわざワイドボディキットまで必要なんだ? RS6ならわかるけど、このオールロードだとただ滑稽に見えるだけだぜ」
「わざわざ幅を広げる必要なんてなかっただろ? アウディの新型はどんどん俺たちの道路に合わなくなってきてるよな。まあ、連中の本当の優先市場はアメリカか中国なんだろうけど」
「ハイブリッドとエステートって相性が悪いみたいでちょっと残念だよな。エステートの文字通り『最大の存在意義』である荷室スペースが大きく犠牲になってるんだから。個人的にはこの見た目は結構好きだし(なんならもっとデザイン的に『オフロード感』を出してほしかったくらいだ)、でも本業の使い勝手が悪いってのはかなり腹立たしいよ。あ、あと俺が住んでる場所じゃディーゼルは税金が高すぎて無理だ」
「でも、とんでもなく醜いよな。デザインがうるさすぎるし、悪い意味で折衷的だし、色々とやりすぎだ。アウディの新しいデザイン言語が早く導入されるのが待ちきれないよ。こいつは(視覚的に)吐き気がするようなゴミだね」
「あの荷室容量の数字って合ってるのか? 非ハイブリッドのA6なら、だいたい550リッター前後かそれ以上の容量があると思ってたんだが…」
↑「残念ながらプレスリリースの通り、その数字で合ってるよ」
↑「驚くほど小さいよな。もっと四角いスペルブなら、同じバッテリーを積んだPHEVでも510リッター、非ハイブリッドなら690リッターもあるらしいぜ。クワトロ(四輪駆動)のシワ寄せが来てるのかもしれないな」
「ずっと安い値段で、フル装備の最上級グレードのシュコダ スペルブが買えるのにな」
↑「スペルブのスカウト(クロスオーバー仕様)が出ることを祈るよ。そうなったら間違いなく一択だからな」
↑「正直、スカウト仕様すら必要ないかもしれないぜ。最上級グレードのスペルブにはAWD(四輪駆動)がついてるし、プラスチックの安っぽいオフロード用パーツがついてないだけだからな」



