ポルシェ 911でのスイス旅行をAIに計画させてみた。車好きのための最新アプリ「New Roads」の実力と限界

地図と何時間もにらめっこする日々はもう終わりだ。あなたが乗っている車や好みに合わせて、AIが最適なドライブ旅行のルートから休憩場所までを丸ごと提案してくれる画期的なプラットフォーム「New Roads」が登場した。果たしてこの最新AIは、トップギアが実際にポルシェ 911で行った過酷なロードトリップを完璧に再現できるのか? その実力と限界を検証する。


「遠回りして帰ろう」。そう思い立ったものの、実際にその面倒な計画を立てることを考えた途端、すぐに諦めてカーナビに目的地を直接入力してしまった経験がある人は手を挙げてほしい。

確かに、ほとんどのナビゲーションシステムには高速道路を回避する設定がある。だが、それを実際に使ったことがある人なら、案内されるルートが……かなり「怪しい」ものになり得ることを知っているはずだ。しかし今、チャットベースの新しいAIロードトリップ・プランナーが、そのすべてを変えると主張している。

「New Roads」と呼ばれるこのプラットフォームは、乗っている車、好みのルート、使える時間に基づいてパーソナライズされたドライビングルートを作成するだけでなく、道中のホテル、ランチの休憩場所、さらにはフェリーや列車の乗り継ぎまで提案してくれるという。期待できそうだ。

どんな仕組みなのか? どうやら、あなたのスマホにすでに入っているであろうChatGPTアプリとよく似ているようだ。AIと「会話」することで、ユーザーの要望を学習し、好みに合わせてカスタマイズ可能な完全にオーダーメイドの旅程を作成してくれるのだという。

さらに、ホテルやランチの立ち寄り先、交通機関の予約リンクも含まれているというから、話を聞く限りではまるで自分専用の旅行代理店のようだ。ルートの計画が完了したら、それをGoogleマップにエクスポートして、Apple CarPlayやAndroid Autoに読み込ませることもできる。

理にかなっているだろう? なぜなら、イギリスで最も険しく急な坂道の一つである湖水地方のハードノット峠(※1)では小型のホットハッチが有利だが、スーパーカーに乗っているなら別のルートを選びたくなるはずだからだ。トップギアである我々は、ええと……実体験からそう語っている。(思い出すだけで)身震いがする。

このプラットフォームは、コミュニティからのフィードバックに基づいて常に学習を続けており、将来のユーザーにより良いルートや立ち寄り先を提供できるようになっているとのことだ。

これらができると聞く分には素晴らしいことだが……実際に試してみる時間だ。我々が昨年、996世代のポルシェ 911 C4S(※2)でロンドンからスイスまで実際に旅をした時のデータに基づき検証してみよう。それは我々が実際に何時間もかけて計画した旅だった。果たしてNew Roadsは、同じような結果を導き出せるのだろうか?

まず、我々の要望を説明した。「ロンドンからスイスまで車で往復し、期間は約1週間。1日の運転時間は4時間以内で、道中でいくつかの興味深い都市を訪れ、スイスの有名な峠道をルートに含めること」だ。

その後、いくつかのやり取りが続いた。乗っている車は何か? どんな雰囲気を求めているか? どんなスタイルのホテルが良いか? AIは、スステン峠、グリムゼル峠、フルカ峠(※3)などの峠道を走ることや、アンデルマット、ルツェルン、インターラーケンなどの名所に立ち寄ることを提案してきた。これらはすべて、我々が実際の旅行で訪れた場所だ。そして、8日間の旅程が作成された。


たった5分の作業にしては悪くない。しかし、完璧ではなかった。スイスの峠道でルートを作成する際にいくつか問題があり、AIは我々を迂回させようとしたのだ。おそらく、これらの峠が現在(冬季)閉鎖されているためだろう(6月に行きたいと伝えたにもかかわらず、だ)。

さらにその旅程では、インターラーケンからロンドンまでを一気に走ることになっており、これでは我々が要求した「1日4時間以内」という制限をはるかに超えてしまう。

結論は? New Roadsはロードトリップの計画を立てるための素晴らしい出発点になりそうだ。とはいえ、他のあらゆるAI生成物と同じように、その結果を盲信すべきではないだろう。現在、このプラットフォームはイギリス、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、スイス、ベルギーをカバーしており、将来的には世界中に拡大する計画だ。これでいよいよ、「遠回りして帰る」ことをやめる言い訳はできなくなったというわけだ……。

【補足・注釈】
※1 ハードノット峠(Hardknott Pass):イギリス北西部の湖水地方にある、最大勾配30%超の非常に険しい峠道。スーパーカーで挑むと底を擦ったり立ち往生したりする悪夢のルートとして知られる。
※2 996世代のポルシェ 911 C4S:1997年〜2004年に製造された最初の水冷911。C4S(カレラ4S)は四輪駆動のワイドボディモデル。
※3 スステン峠、グリムゼル峠、フルカ峠:スイス・アルプスを代表する絶景の峠道。映画『007 ゴールドフィンガー』の舞台にもなったが、標高が高いため冬季は積雪で完全閉鎖される。

トップギア・ジャパン 072:トヨタが放つV8スーパーカーの衝撃と、2026年を支配する18台

トヨタが気になった方へ
中古車相場をチェックする在庫車多数ガリバー

今の愛車の買取価格を調べる カーセンサーで最大30社から一括査定

新車にリースで乗る 【KINTO】





=海外の反応=
「つまり意味がないし、かなり限定的だってことだな。Claude(クロード)に同じ条件を入力しても似たような結果になるだろうし、むしろあっちの方がうまく機能するんじゃないか。最近じゃ、ChatGPTのラッパー(システムを流用してガワだけ変えたもの)で作られたツールなんてどれも完全にゴミばっかりだ」
「あるいは、こういう考え方はどうだ? どんなに進化しても必ず間違いを犯すようなバカげたAIアプリに頼るくらいなら、最初から自分で計画を立てればいいじゃないか」

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2026/04/87450/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 072

アーカイブ