【JMS 2025】トヨタ:もはやクルマ屋じゃない!? 子供用ロボカーから「ランクル車椅子」まで、トヨタの暴走が止まらない

なぜ世界最大の自動車メーカーが、車いすや子供用ロボカーを本気で開発するのか。JMS 2025でトヨタが示したのは、単なる奇抜なコンセプトではない。「移動」の概念そのものを変えようとする壮大な未来戦略だ。アフリカ向けDIYトラック「IMVオリジン」から、豊田章男会長肝いりのオフロード車椅子まで、その狙いに迫る。


ヒントは、その名前にある。今、日本の首都で開催されているのは、東京モーターショーではない。東京モビリティショーだ。なぜなら、昨今の自動車メーカーは、単にクルマを作るだけの会社という型にはめられるのを好まないからだ。「モビリティ プロバイダー」になりたいのである。

トヨタは、本気でそれに乗っかっている。今年のショーで、同社は多種多様でワイルドな「クルマじゃないモノ」を公開した。その中でも最高のものを紹介しよう。

キッズ モビは、子供のためのクルマだ。いや、本当の話だ。デザイナーたちは、将来AIと自動運転があれば、子供たちは免許がなくてもクルマを所有できるのではないかと考えた。そこには、まだ解決すべき多くの法的な問題があるだろうと我々は思うが、その結果生まれたのが、フレンドリーな顔、アニメーション化された「目」、そして自動運転能力を持つ、未来的なおもちゃのクルマのようなものだ。キュート!

トヨタはまた、「自ら移動できないのなら、モビリティが君の元へ来るべきだ」という大きな賭けにも出た。それゆえ、身体の不自由な人々のための、3つの新しいプロトタイプ車両が登場した。麻痺を持つ人々、高齢者、あるいは障害を持つ人々が、歩き、走り、さらには踊ることさえ可能にする、カニとオフィスチェアのあいのこのようなものがある。

それから、周りをズームし、カーブで傾くことができる、セグウェイとスポーツバイクを足して2で割ったようなものもある。これは、テニスやバスケットボールのようなスポーツをするのに役立つだろう。おそらく、近いうちにパラリンピックから出禁になるだろうな、それは。

また、興味をそそられるのが、「車椅子のランドクルーザー」だ。どうやら、これはトヨタ会長の豊田 章男氏からの特別なリクエストだったようで、彼は今や69歳になり、ドリフトしたり、ドーナツターンをしたり、オフロードレースをしながら引退を迎えたいと語ったという。というわけで、君は一対のゴツゴツしたタイヤと、頑丈なフレームを手に入れることになる。

そして、トヨタが将来のニッチ市場を打ち破るかもしれないと考えている頑丈な乗り物は、それだけではない。間違いなく、ショー全体で最も重要なマシンは、IMVオリジンと呼ばれるものだ。

これは、工場から木箱に入れられ、70パーセント組み立て済みの状態で出荷される、フラットパック(組み立て式)のトラックだ。一つの輸送コンテナに6台が収まり、現地に到着すると、受取人がキャブや運転操作系などを追加する。トヨタによれば、これにより、行く先々で雇用が創出されるという。トラックをどのようにセットアップしたいかは、エンドユーザー次第だ。ゴミ収集車、配達トラック、アイスクリームバン、ピックアップ、家畜運搬車、何でもござれだ。

それは実用的で、タフで、シンプルであり、トヨタによれば、舗装された道路へのアクセスがなく、既存の車両を買う余裕のない、アフリカの地域のために設計されたという。

もし聞き覚えがあるなら、君はゴードン マレー デザインのOXトラック(伝説的なF1マシン設計者であるゴードン マレーが、アフリカなどの発展途上国での使用を想定して開発した、組み立て式のトラック。先進的なコンセプトだったが、量産には至らなかった)を思い出すかもしれない。あれもまた、アフリカで働くために設計された、フラットパックの自己組み立て式オフロードの働き者だった。

そのプロジェクトは、(大いに称賛された)デザインコンセプトの段階を超えることはなかったが、今や世界的巨人であるトヨタの力を得て、世界で最も貧しいコミュニティのいくつかのための、IKEA仕様のDIYトラックというアイデアは、実現の可能性があるかもしれない。足の不自由な人々のための椅子のように…。

400号記念:UK400マイルロードトリップ/フェラーリ F80/フェラーリハイパーカー:トップギア・ジャパン 069

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=海外の反応=
「椅子のうちの一つは、すでに英国で入手可能なSD Motion Trikeの車椅子みたいに見えるな。www.sdmotion.co.uk」
「俺だけか? IMVオリジン(ほとんど避妊具みたいな響きだ)が、ホンダ ラッカス(ズーマー)のスクーターと、サンダードームから脱走してきた空港の手荷物運搬車との間にできた隠し子みたいに見えるのは。

個人的には、ウニモグと同じような魅力を持つと思う。そして理由は分からないが、一台欲しい。猛烈に。ウニモグみたいな感じで」
「RPGとマシンガンのスロットが内蔵された車椅子か。エセルおばちゃんがそのセットアップでセルフレジに臨めば、はるかに説得力が増すだろうな。ビンゴホールで誰も彼女の領域を侵す勇気はなくなるだろう」

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