書評コーナーは、ロータリーエンジン車。ロータリーエンジン搭載マツダコスモ〈試作車〉発表から60年を記念しロータリーエンジン車の系譜をつづる。
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日本が熟成し世界に誇る技術、ロータリーエンジン。その搭載モデルについて、マツダを中心に紹介しているのが本書である。「未来のエンジン」とも称され、世界中のメーカーが研究開発を進めたロータリーエンジンだが、技術的な課題もあり、多くのメーカーが撤退し、わずか数社が市販にこぎつけた。特にマツダはその課題を克服し、ロータリーエンジン車を200万台近く量産する世界で唯一のメーカーに成長した。
撤退した中には日本の日産だけでなく、メルセデスベンツやシトロエン、GMなども含まれていた。
そのマツダも一時その生産は途絶えたが、2023年に、MX-30 Rotary-EVの発電用エンジンとして、ロータリーエンジンを復活させ今日に至っている。
本書ではその足跡を、世界の各メーカーの取り組みも含めて、約500点の写真・図版を収録し、詳細に解説している。特に冒頭ではロータリーエンジンの始まりや各メーカーの開発過程なども触れられているのも興味深い。
さらに本書をもとに製作したコレクターズアイテムとして、350部限定で製作した特別限定版も刊行。保護用の外箱には、1965年に発表されたMAZDA COSMOの当時の写真を収録し、表紙は特別限定版専用の黒基調の装丁とした。特典として、1991年に発売されたアンフィニRX-7(FD3S)の透視図を収録し、アンフィニRX-7開発責任者、小早川隆治氏の直筆サインを印刷した特製カードを添付。最終仕上げは全てハンドメイドで行ない、シリアルナンバーNo.001~No.350の検印が貼付してある。
※2011年刊行の同書の内容を再確認し、2023年に発売されたマツダMX-30 Rotary-EVの情報などを追加収録、カバー装丁を一新して刊行する増補二訂版です。(内田俊一)
本題:ロータリーエンジン車
副題:マツダを中心としたロータリーエンジン搭載モデルの系譜
著者:当摩節夫
発行:三樹書房
定価:4,950円(特別限定版:7,150円)
ISBN978-4-89522-818-3
ISBN978-4-89522-831-2(特別限定版)