書評:フェラーリ専門誌の最新号、スクーデリア No.144

書評コーナーはフェラーリ専門誌の最新号、スクーデリア No.144。編集長こだわりのV8スペチアーレが巻頭を飾る。

日本唯一のフェラーリ専門誌『SCUDERIA(スクーデリア)』は、3、6、9、12月末の年4回発売。3月28日発売のNo.144では、"V8スペチアーレ"をテーマとした特集だ。

その始まりのモデルであるチャレンジストラダーレが表紙を飾り、巻頭特集でその系譜をグラフィカルに紹介。またル・マンでペースカーとして使用されたフェラーリ250GTEのヒストリー、F1&WEC開幕戦解説、様々なライフスタイル記事などスクーデリアならではの視点でまとめ上げられている。

ちょうどフェラーリからニューモデルの発表がない狭間であることもあり、巻頭特集はV8スペチアーレとなった。実は担当編集長の思い入れが強く、その熱量が原稿の合間から伝わってくるほどだ。

そして歴史好きからすれば、フェラーリ250GTEのヒストリーは見逃せない。これはフェラーリのヒストリアンとして知られているシリル・ジャッキノー氏の「ル・マン24時間レースのフェラーリ製ペースカーに関するリサーチ」をベースに、これまたイタリア通で知られる越湖信一氏が加筆したものである。当時の資料や写真もふんだんに掲載されているだけでなく、ル・マン24時間レースの主催者であるAOCとエンツォ・フェラーリとのやり取り、そして、ペースカーを架装したアンリ・シャプロン(フランスのカロッセ)との関係や何を手掛けたのかまで記されているので、非常に興味深く読み進めることができる。(内田俊一)

スクーデリア No.144
発行:ネコ・パブリッシング
定価:3,280円
ISBN978-4-7770-2782-8

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