アルピーヌ・ジャポンは、F1 日本グランプリ 2024 を前に、アルピーヌ F1チームのドライバーを招き、カートコースでイベントを行った。そこでA110 R チュリニに乗ったオコンが叩き出したタイムとは…。
アルピーヌ・ジャポンは、4月5日(金)から開催されるF1日本グランプリ2024を前に、アルピーヌF1チームのドライバーを招いたイベント、「アルピーヌF1チーム MEET THE DRIVER」をシティ・サーキット・東京ベイで行った。
ところが、エステバン オコン/Esteban Ocon #31(ドライバー)とジャック ドゥーハン/Jack Doohan(リザーブドライバー)の2名が交通渋滞にハマり、予定は30分程度遅延した。そこで、ジャック ドゥーハンと一緒に来日していた、彼の父親であるミック ドゥーハン氏が急遽トークショーを行うことになった。ミックは1994年から1998年までロードレース世界選手権500cc5年連続チャンピオンを獲得した絶対王者。息子が四輪レーサーになったきっかけについて次のように語った。「小さい頃は、2WDや4WDではなく、ゴーカートで走ることに夢中でした。5歳の時に怪我をしましたが、その後もレースへの情熱は変わりませんでした。若き日のマイケル シューマッハからゴーカートを贈られ、その後4WDへの興味を抱き、数々のレースで勝利を収めました。私は、彼がサーフィンやフットボールを選んだとしても何も言いませんでした。マイケルはオーストラリアで多くのタイトルを獲得し、現在はアルピーヌF1のリザーブドライバーです」
日本での思い出について、こう答えた。「本当に数え切れないほど楽しい、幸せな思い出がありました。日本にはこれらの思い出が詰まっています。そもそも、国際的なレースに初めて参加したのが日本だったんです。80年代から日本でレースを始めましたが、その時は世界チャンピオンになるなんて夢にも思いませんでした。特に鈴鹿8耐は忘れられません。90年代の鈴鹿は本当に多くの人で賑わい、素晴らしいイベントでした。また、当時のリンGP(今の元GP)に参加し、何度も出場しましたが、その度に特別な思い出ができました。そして、80年代からヤマハやホンダなどのバイクを乗り継いできました。富士や須郷など、日本のさまざまなサーキットで走ることができ、日本のモータースポーツ文化が大好きです。また、日本のマニファクチャラーと一緒にレースに取り組むことも特別な経験でした。コロナ以来、日本に行く機会がなかったのですが、最近はジャックがF1で鈴鹿に行くようになり、それに同行して古い友人に会ったりして楽しい時間を過ごしています」
そして、ようやく到着した2名のドライバーたち。休む間もなく、カートでコースアタックを楽しみ、32秒台でフィニッシュ。その後は、トークショーとなった。ドリフトが好きだというオコン選手、映画「ワイルド・スピード」やJDMが好きで、R34に惚れ込んでいるドゥーハン選手、ともに、日本の自動車文化への興味が感じられた。ドライビングスタイルやレース中のアプローチについて、どこが強みだと考えているのか、という質問に対しては、次のように答えたくれた。オコン選手:「新しい時代のドライバーは、どんなスタイルでも最速のスタイルを選ぶことができます。新しい仕様のマシンということで、まだその車に合ったスタイルを見つけているという感じだと思います。自分のスタイルというのは、そもそも皆さんの方が私の強みを分かっているんじゃないかなというのもあるんですけども、速いだけじゃなくて、タイヤやブレーキ、そしてエネルギーシステムなどもきちんと気を配りながらドライブするというところだと思います。結局、この車で一番速く走れるスタイルが一番いいスタイルなのだから、そういうものを今週末ですね見つけていきたいと思うのです。現状、リードされていますけど、そこの差っていうのはどんどん縮まってるし、差をとにかく縮めてそして追いついていきたいです。パーフェクトな週末にしたいと思っています」
ドゥーハン選手:「私も若手ドライバーということになるかと思うんですが、そのスタイルというのは一定のものがあるのかなとは思っています。スーパーGTの45歳のドライバーに話を聞くと、チームメイトがすごく若い人だそうなんです。タイヤやそのテクニックについても、自分にはないものを持っていると。若い世代からいっぱい学ぶものがあると言っているんですよね。逆に自分たち若手ドライバーも、そうしたベテランドライバーから学ぶものがいっぱいあると思う。そういうものがすごく素晴らしいなと思っていますね」
トークショー終了後は、エステバン オコン選手がアルピーヌ A110R TURINIに乗って、カートコースをタイムアタックした。リアをくねらせながら疾走するA110R チュリニは、ポテンシャルを発揮してくれて、嬉しそうに見えたのだが、気のせいだろうか。最初の周回こそ、テスト的に走っていたが、だんだんペースが上がっていき、結果はカートよりも良いタイムとなる、30:768をだした。週末の鈴鹿が楽しみだ。
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