マクラーレン・オートモーティブの社内ビスポーク部門である、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)が、ガルフ・オイルのアイコニックなレーシングカラーに輝くビスポークのマクラーレン 720S を公開した。
マクラーレンとガルフは、オフィシャル戦略的パートナーシップの再開を昨年夏に発表。このプロジェクトはその一環であり、マクラーレン・スーパーカーのパーソナライゼーションの可能性を示すもの。
マクラーレンとガルフが最初にパートナーとなったのは、1968-1973 年のFormula 1 とCan-Am シリーズであった。その関係は1990 年代によみがえり、GTC コンペティション・チームのマクラーレン F1 GTR は、1996 年BPR グローバル耐久選手権を制したほか、1997 年のル・マン24 時間レースでGT1 クラス優勝を果たすなど、伝説的な活躍を見せた。
2020 年のパートナーシップ復活を受けて、今年からガルフがマクラーレン・オートモーティブの推奨潤滑油サプライヤーとなり、高性能エンジンに最適化したガルフのオイルと燃料が全車両に搭載されている。
MSO によるハンドペイントで、所有するマクラーレンのスーパーカーにガルフ・リバリーを施すチャンスは、限られた数のカスタマーだけに提供される。公開された720S は、MSO とガルフによる共同プロジェクトの集大成だ。完璧な色に配合したペイントをメタリック塗装とソリッド塗装で施し、両ブランドのユニークなアイデンティティーを表現している。
マクラーレン・オートモーティブの塗装テクノロジー・パートナーであるアクゾノーベルには、あらゆるカラーの高品質な塗料が取り揃えられており、そのカラーパレットから完璧な仕上がりを生み出すため、複数のバージョンが試作された。最終バージョンだけでも、完成までにはMSO の職人たちの手で20 日を要している。
アイコニックなブルーとオレンジのレーシングカラーに加えて、ブレーキ・キャリパーもガルフのソリッド・オレンジに。また、この720S のビスポーク・インテリアには、同色のブルーとオレンジのステッチが施され、ヘッドレストには刺繍で、ドアシルにはペイントで、ガルフのロゴがあしらわれている。
マクラーレンのステアリングホイールは、エクステリアに合わせたガルフのソリッド・オレンジとソリッド・ダークブルーのストライプをセンターバンドとし、スポークはビジュアル・カーボンファイバーだ。
「マクラーレン・オートモーティブは、わずか10 年で先駆的スーパーカーメーカーとして不動の地位を確立しましたが、マクラーレン・ブランドには、それ以前から素晴らしい歴史があります。お客様が現代のマクラーレンにこの有名なリバリーを取り入れるのはとても楽しみです」
「ガルフ・カラーの720S は、自動車とレースの歴史に深く根ざした2 つのハイパフォーマンス・ブランドが、世界中のお客様やファンの皆様を楽しませるため新たに始動させた戦略的パートナーシップを記念して誕生しました」
「このプロジェクトは、MSO の技術力を証明しています。最近も1990 年代にレースで活躍したマクラーレン F1 GTR 25R をフルレストアで蘇えらせました。この720S では、ガルフとの協力で当時を彷彿とさせるリバリーとインテリアが実現し、お客様がMSO の有能なチームと共に、ご自身のマクラーレンを幅広くパーソナライズできることを示しています」
マクラーレン・オートモーティブCEO、マイク・フルーウィット
「ガルフとマクラーレンの関係は1968 年にまでさかのぼり、そのパートナーシップは傑出した成功と知名度を誇ります。720S で、ガルフの名高いレーシングブルーとネオンオレンジのカラーリングを示すため、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズと協力できたことを誇らしく思います」
「マクラーレンは、未来への志や革新を追い求める野心を私たちと共有するブランドです。今後も長期にわたり、関係をさらに発展させていくことを楽しみにしています」
ガルフ・オイル・インターナショナルCEO、マイク・ジョーンズ
720S は今もスーパーカーのベンチマークである。ツインターボのマクラーレンV8 エンジンは、最高出力720PS、最大トルク770Nm を発生。静止状態からわずか2.9 秒で100km/hまで加速し、最高速度は341km/hに達する。
カーボンファイバー製モノケージII の貢献で、乾燥重量1,283kg というクラストップの軽量さを誇り、また、プロアクティブ・シャシー・コントロールII サスペンションとアクティブ・エアロダイナミクスにより、公道とサーキットのいずれでも衝撃的なパフォーマンスを解き放つことが可能だ。