【アルピーヌ A110 FUTURE】第3世代A110の開発車両が突如出現!F1技術搭載の次世代EVスポーツの実力とは

アルピーヌが次期型「A110」の開発車両(ミュール)である「A110 FUTURE」を発表した。7月9日から開催される英国のグッドウッド フェスティバル オブ スピードで連日ヒルクライム走行を披露する予定だ。完全なEVスポーツカーへと変貌を遂げる第3世代A110は、果たして我々を満足させる軽快な走りを実現できるのか。フランスの変態的エンジニアリングの現在地に迫る。


純粋なスポーツカー愛好家にとって、「EV」という単語は、医者から告げられる「塩分控えめに」という言葉と同じくらい気が滅入る響きを持っている。しかし、フランスのディエップから届いたニュースは、我々の眉毛を少しだけ上に動かした。アルピーヌが、第3世代となる次期型「A110」の開発車両(ミュール)、「A110 FUTURE」を発表したのである。しかも、このクルマは7月9日から12日にかけて英国で開催される、世界最大の自動車のガーデンパーティことグッドウッド フェスティバル オブ スピードでお披露目され、毎日元気に走るという。

アルピーヌは、この第3世代A110を「世界初の真のEVスポーツカー」にすると豪語している。(ポルシェやロータスがこれを聞いたら、朝のコーヒーを吹き出すかもしれないが)。彼らが言うには、完全新設計のアルピーヌ パフォーマンス プラットフォーム(APP)という魔法の絨毯を用意し、現代の最高峰のエンジン搭載スポーツカーを凌駕しつつも、妥協のないEVスポーツカーを生み出すというのだ。

では、その中身を見てみよう。アルピーヌの生命線である「ダイナミックなレスポンス」を維持するために、先進的なアルミニウム製アーキテクチャが採用されている。(重いバッテリーを積むEVで軽さを追求するのは、フライドポテトを食べながらダイエットするようなものだが、彼らならやってのけるかもしれない)。バッテリーパックは2つに分割され、真のスポーツカーの黄金比である前後重量配分40:60を実現するように配置されている。さらに、800VのCell-to-Pack技術(セルをモジュール化せずに直接パックに組み込むことで空間効率を高める技術)と高エネルギー密度セルによって、軽量化と充電時間の短縮を図っているという。

駆動系も抜かりはない。SiC(炭化ケイ素)インバーターを備えた新しいリアのデュアルeモーター「3-in-1 e-アクスル」が、強烈なトルクと超高速制御を提供する。これに、フルアルミニウムのサスペンションと、統合された新しいブレーキ&ステアリングシステムが組み合わされる。(要するに、リアタイヤを盛大に空転させながらコーナーを駆け抜ける準備は整っている、ということだ)。

グッドウッドでのアルピーヌの熱の入れようは尋常ではない。木曜日(9日)の「アルピーヌ モーメント」と称するブランドパレードでは、このA110 FUTUREだけでなく、過去の伝説的なA110モデルが集結し、最後はE20のF1マシンがデモランで締めくくるという派手な演出が用意されている。

さらに、彼らのブースやトラックには、すでにベストセラーとなっている電動ホットハッチ「A290」や、470hpを誇る5シーターのスポーツファストバック「A390」も登場する。F1チームからはピエール ガスリーとフランコ コラピントが参加し、リザーブドライバーたち(ニーナ ガデマン、ポール アーロン、アレックス ダン)も顔を揃える。ブースではインタラクティブなシミュレーターや、ランチタイムのDJセットまで用意されているらしい。(モーターの静かな音をかき消すためではないと祈りたい)。

いずれにせよ、A110 FUTUREは、アルピーヌがガソリンエンジンの官能的なサウンドなしに、我々を笑顔にできるかどうかの重要な試金石となる。彼らが作る「真のEVスポーツカー」が、重ったるい家電製品ではなく、ちゃんと血の通ったフランス製ロケットに仕上がっていることを期待して、グッドウッドの丘を駆け上がる姿を見守ることにしよう。

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