過剰な電子制御や肥大化するボディに辟易していないだろうか。ロータス創業者コーリン チャップマンへの敬意を込め、「走る楽しさ」という哲学を現代に体現し続けるケータハム セブン 。そのピュアな感覚を存分に味わえる新たなワンメイクレース「CATERHAM CUP JAPAN」が遂に開幕した 。純粋に走る楽しさを追求する大人たちの熱戦をお届けする。
現代の自動車は、信じられないほどのパワーと引き換えに、車重と電子制御の檻に囚われている。我々トップギアの読者であれば、ステアリングから直接伝わる路面の感触や、車を自分の手足のように「操っている」というあのピュアな感覚を、時折猛烈に欲するはずだ。
1973年、グラハム・ニアンがコーリン・チャップマンからセブンの製造設備や独占権を受け継いで以来、ケータハムは「走る楽しさ」をすべての活動の中心に据えた哲学を貫いてきた 。そんな彼らが、世界各国で開催されている「CATERHAM CHAMPIONSHIP」をモチーフに、日本市場に合わせたナンバー付きの新たなレースカテゴリー「CATERHAM CUP JAPAN」をスタートさせたのだ 。これは単なるモータースポーツの1カテゴリーではない。原点回帰の祝祭である。
去る5月5日、絶好のドライコンディションに恵まれた筑波サーキットにて、東日本シリーズ「PETRONAS Syntium Series」の第1戦が開催された 。パドックに並んだのは13台の「SEVEN 170 CUP」である 。このマシンはSEVEN 170をベースに、FIA基準に適合した安全装備が施されており、初心者からベテランまで安心してレースを楽しめる仕様となっている 。ワンメイクタイヤとしてヨコハマタイヤの「ADVAN dB」が採用され、このタイヤの特性をいかに早く掴むかが勝負の鍵を握る 。
予選では、セッション中盤に各車がタイムを削り合う激しい展開の中、#73 田中宏昌選手が唯一の10秒台となる1分10秒960を叩き出し、見事ポールポジションを獲得した 。2番手には1分11秒475をマークした#41 古濱暢洋選手が、3番手には1分11秒586の#66 高橋基夫選手が続いた 。
午後に行われた15周のスプリント形式の決勝レース 。シグナルブラックアウトとともに、ポールポジションの#73 田中選手が絶妙なスタートでホールショットを奪う 。後方では、#41 古濱選手と#66 高橋基夫選手が1コーナーから第1ヘアピンまでサイド・バイ・サイドの激しい攻防を展開した 。その後、#22 齊藤選手や#98 山田選手らも加わり、3位争いは5台による大接戦へと発展した 。
終始1秒以内という息を呑むようなバトルがファイナルラップまで続いたが、各選手とも相手へのスペースをしっかり残すクリーンな戦いを展開し、観客を大いに魅了した 。結果、トップの#73 田中選手が後続に約7秒のリードを築き、危なげない走りでポール・トゥ・ウィンを飾った 。2位には#41 古濱選手が入り、激戦の3位争いは#98 山田選手が制した 。
優勝した田中選手が「クルマそしてタイヤの限界など、完全に理解はしていませんが、思っていたよりいけるのが楽しい」と語り 、3位の山田選手が「他のスポーツカーに比べると、SEVEN 170 CUP はそれほど速くはないのですが、それでもコントロールする難しさがあって、それもまた楽しめる部分だった」と振り返ったように 、絶対的なスピードや途方もない馬力ではなく、「コントロールする難しさと楽しさ」こそがこのレースの真髄である。
接触や大きなトラブルもなく、全車が完走を果たした開幕戦 。このカテゴリーは、我々に「車を走らせる喜び」の原点を鮮烈に思い出させてくれる。2026年4月1日にエスシーアイ株式会社を吸収合併し、日本のケータハム輸入総代理店業務を継承したエルシーアイ株式会社(VTホールディングス傘下)の今後の展開からも 、決して目が離せない。
■今後のスケジュール
【PETRONAS Syntium Series(東日本シリーズ)】
・Rd.2 6月14日(日) スポーツランドSUGO
・Rd.3 11月15日(日) 筑波サーキット
【OBERON Series(西日本シリーズ)】
・Rd.1 6月 7日(日) 岡山国際サーキット
・Rd.2 7月20日(月・祝) 岡山国際サーキット
・Rd.3 11月23日(月・祝) 岡山国際サーキット
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