2025年WEC第7戦富士でプジョー9X8が2位表彰台を獲得。荒れたレース展開の中、チームの戦略が光った。予選前のドライバーコメントと共に、プジョーチーム躍進の裏側と確かな進化の過程をレポートする。
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プジョー9X8、WEC富士で躍進! 2位表彰台獲得で進化を証明
2025年9月29日、FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースが富士スピードウェイで開催され、プジョー・トタルエナジーズの93号車(ポール・ディ・レスタ/ミケル・イェンセン/ジャン=エリック・ベルニュ組)が見事2位表彰台を獲得した。 前日のトークショーでドライバーが語った「トップ4を目指す」という野心的な目標を大きく上回る快挙である。荒れたレース展開の中、チームの戦略とドライバーの奮闘が光る一戦となった。
予選前から漂う好調の気配
レースウィークの幕開けとなった9月27日のトークショーでは、93号車のジャン=エリック・ベルニュとポール・ディ・レスタが登壇。練習走行での確かな手応えを語っていた。
富士スピードウェイについて、ディ・レスタは「楽しいコースです。スロースピードで行くべきコーナーとハイスピードで行くべきコーナーとの組み合わせがあり、それぞれ使い分けをしなければなりません」と、その攻略への自信をのぞかせた。ベルニュは「最後のセクターはとても難しく、非常にテクニックを要するところであり、タイヤの使い方についてもコンビネーション技が必要となる難しいところです」と、コースの難しさを分析した。
練習走行では全車中トップの速さを見せたこともあり、チームの雰囲気は良かった。しかし、彼らは決して楽観視はしていなかった。「調子は今のところ良いのですが、本番は競争があるため読めない状況です。非常に野心的な目標ではありますが、トップ4を目指していきたいと思っています」「他のチームも調整してくるため、競争はさらに厳しくなるでしょう。結果については決して楽観視できないと思っています」と、気を引き締めていた。
今シーズンのマシンを「ワイルド」そして「センシティブ」と表現した彼ら。その言葉通り、繊細な調整が求められるマシンを、チーム一丸となって週末のレースに向けて最適化を進めている様子がうかがえた。
波乱のレースで見せたプジョーの強さ
決勝レースは、プジョーチームにとって力強いスタートで始まった。93号車のポール・ディ・レスタは順位を1つ上げて3番手で第1コーナーを通過。 一方、94号車のロイック・デュバルはオープニングラップで5台を抜き去る圧巻の走りを見せた。
レースはセーフティカーが何度も導入される荒れた展開となったが、プジョーチームは冷静に対応した。2時間にわたる攻防の末、2台のマシンはトップ5圏内へと浮上。 そして98周目、93号車を駆るジャン=エリック・ベルニュがついに首位に躍り出た。 プジョー・トタルエナジーズは、WEC通算100戦目という記念すべきレースで、全202周のうち61周にわたってトップを快走する大健闘を見せたのである。
しかし、レースは最後まで予断を許さなかった。94号車はバーチャルセーフティカー導入直前のピットインという不運に見舞われ、6位まで順位を落としてしまう。 対照的に、93号車はレース中立化中にピットインすることで首位を維持。 最終的にミケル・イェンセンが最後まで2位の座を守り抜き、チェッカーフラッグを受けた。 94号車もストフェル・バンドーンが粘りの走りを見せ、5位でフィニッシュした(レース後に10位に訂正)。
ドライバーとチームが語る、価値ある2位
レース後、ドライバーとチーム関係者は、この結果を誇らしげに語った。
93号車のジャン=エリック・ベルニュは「自分のスティントは手応えのある内容でした。P1に上がるまで少し時間はかかりましたが、その後はしっかりとギャップを築いて、ミケルに余裕を持ってマシンを渡すことができました。ピットのタイミングも良く、全体として安定したレース運びができたと思います。2位という結果は、チームにとって非常に価値あるものです」と、会心のレースを振り返った。
プジョーCEOのアラン ファヴェ氏は「2戦連続の表彰台を獲得し、両車がトップ5入りしたことは、チーム全体にとって大きな誇りです。今回の成果は、チームの粘り強い努力はもちろん、Stellantis ジャパンの皆さんがこのイベントに向けて尽力してくれたことの賜物です。そして何より、ここ数戦で PEUGEOT 9X8 が着実に進化していることを実感できたのが嬉しいですね」とチーム全体の努力を称賛した。
また、プジョー・スポール テクニカルディレクターのオリヴィエ ジャンソニー氏は、「今回のレースは、フルコースイエローやセーフティカーが何度も入り、展開が大きく左右される波乱の内容でした。93号車はその中でうまく流れを掴みましたが、最終的な結果を分けたのはタイヤ戦略でした。我々は同じ戦略を採ったポルシェを抑えることができましたが、アルピーヌには届きませんでした。それでも、93号車の2位という結果は、全体を通してとても素晴らしいものだと思います」と、レースを分析した。
最終戦へ、そして未来へ
前戦オースティンでの3位に続き、富士で2位表彰台と、着実に進化を続けるプジョー。ステランティス・モータースポーツ シニアVPのジャン=マルク・フィノ氏が「チームとして確実に前進しています。今回は惜しくも勝利には届きませんでしたが、今後も力強いパフォーマンスを続け、表彰台の頂点を目指していきます」と語るように、チームの視線はすでにさらなる高みへと向けられている。
この富士での躍進を記念し、日本では「WEC FUJI 2025 入賞キャンペーン」が12月31日まで実施される。 プジョーの最新EVおよびPHEVモデルの購入者に、PEUGEOT SPORTのオリジナルグッズがプレゼントされるという。
シーズン最終戦のバーレーンに向け、大きな弾みをつけたプジョー・トタルエナジーズ。彼らの挑戦はこれからも続いていく。
400号記念:UK400マイルロードトリップ/フェラーリ F80/フェラーリハイパーカー:トップギア・ジャパン 069
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