フェラーリの「スペシャル プロジェクト」から、F8 スパイダーをベースにした世界に1台のワンオフモデル「HC25」が発表された。最後の非ハイブリッドV8プラットフォームの集大成でありながら、12CilindriやF80といった最新モデルのデザイン言語を融合。最高出力720PS、最高速度340km/hを誇る究極のターボV8オープンの詳細と、その魅力に迫る。
フェラーリ F8 スパイダーは、極めて冷静な見方をしても、美しいフェラーリである。見事なプロポーションで、優美さを備え、フロントフェイスにはジョーカーのような笑みが刻まれ、魅惑的な4灯テールライトが備わっている。ある顧客はこう考えた。「ふむ、この2020年のフェラーリに、2026年のフェラーリの要素をちょっと加えてみようじゃないか」。HC25の世界へようこそ。
これは新たな「スペシャル プロジェクト(フェラーリの究極のビスポークプログラム)」の車両である。つまり、顧客の要望から生まれ、フラビオ マンツォーニ(フェラーリのデザイン責任者)とそのチームによってスケッチが描かれ、これまで製造されたフェラーリの中で最も希少な1台として納車されたクルマだということだ。
フェラーリはこれを、過去10年間にわたり見事に活用してきた最後の非ハイブリッドV8プラットフォームと、現代のラインナップから得たデザイン言語との間にある深い溝を埋める「架け橋」であると表現している。熱狂的なフェラーリ愛好家なら、ここに12Cilindri(最新のV12フロントエンジンGT)の欠片を、あそこにF80(フェラーリの最新ハイパーカー)の閃きを見出すに違いない。
マラネロ(フェラーリの本拠地であり、フェラーリそのものを指す代名詞)が「デュアル ボリューム」構造と呼ぶものが存在し、フロントとリアの端を繋いでいる。それは、エンジンベイを覆い、両サイドへと流れ落ちる巨大な機能的な黒いリボンのような形状をしている。目を凝らして見れば、そこにエアインテークが備わっているのがわかるだろう。
他にも、「これまでのどのフェラーリにも採用されたことのないモジュールを使用した」新型ヘッドライト、光沢とマットな表面仕上げ、斬新なホイール、無垢のアルミニウムから削り出された新しいドアハンドル、そして分割式のリアライトが採用されている。フェラーリによると、HC25のプロポーションは「視覚的なショルダーラインを下げるために」洗練されているという。もちろん、賢明な読者諸兄ならとうにお気づきだろう。
「ターボV8」という記述にもお気づきになったはずだ。なぜなら、それこそがF8(崇高なる458の後継機である488の、さらに後継となるモデル)のボンネットの下に詰め込まれているものだからだ。それはまさにモンスター級のユニットで、710bhp(720PS)と「とてつもないトルク(F8 スパイダーの最大トルクは770Nm)」を生み出す、3.9リッターV型8気筒ターボチャージャー搭載のパワーハウスである。
確かに、史上最高のサウンドとは言えないかもしれないが、やれやれ、こいつはとんでもなく速い。実のところ、「バナナのように(頭がおかしくなるほど)速い」のだ。フェラーリの公称値によれば、0-62mph(0-100km/h)加速は2.9秒、0-124mph(0-200km/h)加速は8.2秒、そして最高速度は211mph(340km/h)に達する。
もっとも、スペシャル プロジェクトのクルマがそのような最高速に達するのを目にすることは、まずないだろう。その希少性と緻密な作り込みを考えれば当然だ。前述の通り、各車両は顧客の要望から始まり、フェラーリは(平均して)2年という歳月をかけて、それを(文字通り)唯一無二の自動車へと仕立て上げるのである。
「このワンオフモデルは、理想的な架け橋と見なすことができます」とフェラーリは語る。「一方は、象徴的なミッドリアエンジンのV8プラットフォームの物語を締めくくるものであり、もう一方は、フェラーリ 12CilindriやF80といったフラッグシップモデルでフェラーリが歩み始めた未来への軌跡へと、自らを投影するものです」
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=海外の反応=
「非ハイブリッドのV8がこれで最後ってのは寂しいけど、F8ベースのワンオフとか最高すぎるだろ。デザインも最近のフェラーリのいいとこ取りって感じがしてたまらん」
↑「確かにフロント周りの処理はF80よりスッキリしててカッコいい。でもこれ買えるのって世界で数人レベルの超VIPなんだろうな」
↑「2年も待ってこんな芸術品が出てきたら、そりゃガレージの奥底に飾っておきたくもなるわな。340km/hなんて一生出さないだろうし」





