【胸熱】ベントレーのブロワーが93年の時を経て、ル マンのレースに復帰

ティム・バーキンのチームカー#2がル・マンに出場してから93年

トップギア・ジャパン052でも特集を組んだ、ベントレーのブロワーコンティニュエーションシリーズの第1号車、通称カーゼロは、2023年に開催されるシリーズ戦に参戦し、ブロワーの歴史を呼び覚ます。ブロワー・カーゼロは、その系譜を汲みエンジニアリングの検証を行うことを目的として、その性能と耐久性を試すため、英国、フランス、ベルギーのサーキットでシリーズ戦に出場する。

ブロワーコンティニュエーションシリーズは、戦前のコンティニュエーションシリーズとして初めて作られたもので、現代のレーザースキャンによるデータとオリジナルの図面を組み合わせて手作業で製作されている。設計図と3Dデータは、世界で最も有名なベントレーであり、ベントレーヘリテージコレクションのアイコンの1つである1929年製4½リッタースーパーチャージャー付チームカー#2から取得したものだ。2003年にスピード8がル・マンで優勝して以来、ベントレーのワークスカーとしては初めてサルトサーキットを含むル・マンで優勝を目指す。

ブロワー・カーゼロは、レースに参戦するため、レインライト、ウイングミラー、牽引フック、消火器、バッテリーカットオフスイッチの取り付けなど、安全性に関わる部分につきわずかな変更を行った。また、FIA公認のヒストリックカーイベントに出場できることを証明するHTP(ヒストリック・テクニカル・パスポート)を取得している。

ブロワー・カーゼロは、2023年に3つのサーキットで競技を行う予定だ。

ドニントンパーク(英国)4月29日-30日
ル・マン(フランス)6月29日-7月3日
スパ(ベルギー)9月28日-30日

カーゼロの後、ベントレーのビスポークおよびパーソナライゼーション部門であるマリナーを通じて、さらに12台のブロワーコンティニュエーションシリーズがオーダーされ、8台が納車、4台が現在も製作中だ。これらのカスタマーカーの一部は、1920年代のオリジナルのベントレーチームカーとともに、夏のル・マンでカーゼロとともに参戦する予定だ。

マリナーのチーフテクニカルオフィサーであるポール・ウィリアムズは次のようにコメントしている。

「ブロワー・カーゼロでレースに参戦することで、コンティニュエーションシリーズの性能、信頼性、耐久性を証明し、コンティニュエーションカーでレースに参加できるという自信をお客様にも持っていただけると思います。私たちは、グッドウッドで数時間レースペースで走行する厳しいテストを終え、クルマのエンジニアリングの質の高さを確認していますが、いよいよ本物のレースでその性能を発揮する時が来ました。このレースプログラムから得た学びを、現在最初のエンジニアリングカーが製作されているスピードシックスのコンティニュエーションシリーズに生かす予定です」

カーゼロは、レースデビューに向けて、グッドウッド・モーターサーキットでレースペースでの6時間耐久テストを実施した。スチュアート・モーリーが運転したこのクルマは、テスト中、完璧なパフォーマンスを発揮し、走行距離380マイル(612km)、平均時速83マイル(134km/bh)を記録した。

レースプログラムのドライバーは近日中に決定され、プロのレーシングドライバーだけでなく、レース経験のあるモータージャーナリストも参加する予定だ。





トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2023/03/58082/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 064

アーカイブ