ベントレーが2022年上半期決算で過去最高を更新、とくに英国は+44%と絶好調





ベントレーモーターズは7月29日、2022年上半期の決算を公表し、世界経済の不確実性が続く状況であるにもかかわらず、成長基調を維持していることを明らかにした。下半期の見通しは依然として厳しいものの、上半期の営業利益は前年同期比124%増となる3億9800万ユーロ(538億円)となり、過去最高となった前年通期の営業利益3億8900万ユーロ(526億円)を上半期だけで上回った。

売上高は前年上半期の13億2400万ユーロ(1,791億円)から17億700万ユーロ(2,309億円)に増加し、1台あたりの収益はパーソナライゼーションの拡大が最大のプラス要因となり、前年同期の186,000ユーロ(2,517万円)から213,000ユーロ(2,882万円)に上昇した。現在、150,000ユーロ(2,030万円)、200,000ユーロ(2,700万円)、250,000ユーロ(3,383万円)を超える高級車に関し、ベントレーほどのセールスを記録しているラグジュアリーブランドは他にない。売上高利益率は前年上半期から13.4%伸びて23.3%となり、こちらも過去最高となった。

総売上高に占める割合は、ベストセラーのラグジュアリーSUV「ベンテイガ」が40%、最新セダンの「フライングスパー」が27%、グランドツアラーの「コンチネンタルGT」が33%だった。

市場別の売上高は欧州で33%、英国で44%伸長し、「コンチネンタルGTスピード」の投入が販売増に寄与した。南北アメリカはベントレーの最大市場として前年並みの売上高を維持したが、中国は新型コロナウイルスによるロックダウンの長期化が響いた。世界全体での売上高は前年同期の7,199台から3%増の7,398台だった。

上半期の業績は未来を見据えた「ビヨンド100」戦略を後押しするものであり、ベントレーはこの戦略を通して全ラインアップを電動化し、2030年までにカーボンニュートラルを達成する計画だ。それに伴い、ベントレーのすべてのクルマの製造拠点である英国クルーのピムズレーン工場と今後の新型車開発に対し、10年間で30億ユーロを投資するプログラムも進行中である。

ベントレーモーターズのエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOは次のようにコメントしている。
「世界経済は依然として不安定な状況ではありますが、ベントレーは『ビヨンド100』戦略に沿って組織改革を推し進め、外部要因に左右されない盤石な基盤を形成することによって堅調な業績を維持しており、見通しは明るいと考えています。特に目立ったのはパーソナライゼーションの需要増加であり、マリナーのプログラムに力を入れることによって記録的な売上高利益率を達成しました。また、高級車セクターの最新モデルに対する世界市場の注目度が引き続き高かったことも過去最高の収益につながりました」

「こうした業績を支えてくれる従業員の献身的な働きに感謝しつつ、当社は今後も電動化と財政的自立を目指し、持続可能なラグジュアリーモビリティのリーダーとなるべく大変革に取り組んで参ります」

ベントレーモーターズのファイナンス&IT担当役員であるヤン・ヘンリック・ラフレンツ氏は次のようにコメントしている。

「ベントレーは長期的かつ持続可能な収益性の確保に注力しています。上半期の業績は競争力のある価格設定とオプションの充実による収益増に加え、為替レートが追い風となっています。それと並行して進めている低コスト化がビジネスモデルの再構築につながり、投資利益率と売上高利益率の向上をもたらしています」

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