ハイブリッドじゃなくてツインターボV6で130kg軽量化、マクラーレン アルトゥーラ GT4

先日試乗会が開催され、マクラーレンの新型ハイブリッド車、アルトゥーラの走りのよさを発見したばかりのトップギア編集部だったが、今週のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでデビューするGT4バージョンを初めて目にすることができるだろう。ステアリングを握るのは、マクラーレンのファクトリー・ドライバーであるロブ ベルで、昨年もマクラーレン 720S GT3X でタイムド・シュートアウト・ファイナルに出走し、優勝した。マクラーレン・オートモーティブのモータースポーツ部門は、厳しいテストおよび開発プログラムを今後も継続し、カスタマーカーの初参戦となる2023年シーズンに備える。

このアルトゥーラ GT4、レーシングカラーを身にまとってるね。ロードカーと同じツインターボV6ガソリンエンジンを搭載するアルトゥーラ GT4は、ハイブリッドではない。GT4のルールでは、ハイブリッドアシストは認められていないのだ。しかし、マクラーレンは、V6エンジンはバランス・オブ・パフォーマンスが要求されるこのカテゴリーでは「十分すぎる」出力を発生するから大丈夫だという。それなら公平だ。

実際、マクラーレンは、このエンジンが現行モデル570S GT4のV8よりもコンパクトで軽い構造であるため、燃費が良く、スロットルレスポンスが良く、重量配分に優れていると自負している。

アルトゥーラ GT4は、従来の570S GT4よりも100kg以上軽くなっている。そしてハイブリッドシステムがない分、ベース車より130kgも軽量化されている。

その代わりに、マクラーレンは、燃料電池と補助駆動システム(トランスミッションとの間に配置された1基のアキシャル・フラックス E モーターで構成)を搭載し、低重心化を実現した。カーボンファイバー製モノコックのおかげで、すでにアスファルトにへばりつくような重心になっているはず。

トランスミッションは、ロードカーの8速に代わって7速が採用され(EVモーターに頼れないため、実際のリバースギアも装備)、ショートレシオと機械式リミテッドスリップデフが性能向上に寄与している。

特にフロントエンドには特注のスプリッター、ダイブプレーン、ボンネットダクトが装備され、ダウンフォースはベンチマークとされた車よりも大きくなっている。リアウイングも7段階の角度調整が可能だ。

ドライバーズシートは固定式だが、スライド式のペダルボックスと調整可能なステアリングホイールによって、完璧なセットアップを見つけることができる。その他、ワイドなホイールはグリップを高め、デグを減らし、ダンピングとブレーキ冷却の効率も向上させたとマクラーレンは考えている。

「アルトゥーラ GT4は、マクラーレン・オートモーティブのモータースポーツ部門が一から作り上げた2台目のレーシングカーです」と、マクラーレンのモータースポーツ・ディレクター、イアン モーガン氏は言う。「革新的な新型マクラーレン・アーチュラをベースにしたこのマシンは、引退する570S GT4からの大きなステップアップを意味するものです。570S GT4は、カスタマーレーシングチームとともに多くのレースやチャンピオンシップで勝利を収めてきた、大成功のコンペティションカーでした」

「軽量化、極めて正確なハンドリング特性、強化された耐久性、そして新しいV6パワートレインがもたらすパッケージングと効率の良さ、メカニックにとってのオールラウンドな整備性を備えたアルトゥーラ GT4は、我々の広範囲にわたるテストと開発プログラムからすでに明らかになっているように、新しいクラスの基準を打ち立てることでしょう」

正確な性能はまだ公表されていないが、購入希望者は今すぐ登録できるそうだ。ぜひ、手を挙げてほしい。


=海外の反応=
「いったいどんな魔法を使ったんだい?先代より100kgも軽いとか!」

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2022/06/51148/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 063

アーカイブ