オランダ人が400年後、また新たな発明で「犬をどこに乗せるか」問題を解決

徳川家康の江戸時代から、我々日本とオランダは貿易を通じて交流が盛んだった。こちらは金銀などを輸出し、オランダからは生糸、砂糖、香木など、日本人が見るのも初めて、というものをたくさん輸入した。ジン、ストロープワッフル、人工心臓、地図、振り子時計なども、オランダ人の発明である。そして400年以上の時を経て、またしてもオランダ人が、我々の知らなかったものを提供してくれたんだ。それは、「犬をどこに乗せるのか」という重要な問題を解決してくれる、電動バイクである。

サイドカーのコンセプトが、自転車やEバイクと同様に新しいものではないことは、重々承知しているが、それは誰にとっても気になることじゃない。初代iPhoneに搭載された技術は、タッチスクリーン、GPS、無線LAN、マイクロチップなど、すでに存在していたものだったし。天才的なのは、技術を生み出すことではなく、その技術を適切なパッケージに組み合わせることなのだ。それが、今回の、サイドカー付きの電動バイクである。

ただのお遊びかと思いきや、ここには重大な前提条件が整っている。だって、ここは2021年。

電動バイクは売れ筋ではなく、冷たくて古くなったケーキのようになっているのだが、電動自転車は大ヒットしている。世界的に見ても、今後3年間で電気自動車の販売台数を16対1の割合で上回ると予測されている。つまり、あなたがおもちゃや高価な道具だと思っているものは、実際には純粋な資本主義が作用しているケースであり、人々が自分の財布で投票しているのと同じなのだ。

つまり、たとえこの電動バイクが「ファトフォー(Phatfour)」と呼ばれていたとしても、また、おもちゃのように見えたとしても、今後3年間で1億3,000万人が購入すると予測されている交通手段なのだ。同じ期間なら、800万台の電気自動車と40万台の電気バイクの数と比較すると、億万長者並の金額を手にする可能性が見えてくる。

ファトフォーでは、750ポンド(12万円)のサイドカーと、コーナーでバイクを傾けることができる特殊な連結アームを用意している。バイク自体は、2,350ポンド(35万円)でコンパクトかつゆったりとしたものが手に入る(結局のところ、大柄なオランダ人に合うようにしなければならないんだからさ)。バッテリーは交換可能で、航続距離は約57km、バッテリーのみでの最高速度は24km/hに制限されている。アムステルダムで自転車に轢かれそうになった(自分たちのせいだが)ことを考えると、街の自転車レーンではそのくらいの速度がちょうどいいのかもしれない。

というわけで、我々のような数学アレルギーの人のために、あなたとあなたの毛むくじゃらのパートナーをドッグパークに連れて行くために、おそらく最高の、そして確かに最もオランダ的な方法で、3,100ポンド(47万円)で用意されている。すぐに出かけたいワン!

=海外の反応=
「運転手は自転車を漕いで、犬は散歩させよう。電動バイクは肥満問題に拍車をかけることになるだろう(これは人間だけでなくイヌにも言えることだが)」
「47万円の自転車は、ガレージがなければ48時間以内に、ガレージがあっても72時間以内に盗まれてしまう。だから、散歩したい犬を(歩いて)公園に連れて行くことになる」

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