【トップギア試乗】ホンダ シビック タイプ R スポーツラインはバカでかいウイングなしの「ビミョーな」スーパーハッチ

34,450ポンド(525万円)

ホンダ シビック タイプ Rのスポーツライン?ホットハッチなのに「SPORT LINE」ってどうなの?
奇妙な名前だよね?「肉を使わないビーガンバーガー」や、クエンティン タランティーノ監督の映画ポスターに「警告:酷い言葉使いと血生臭い暴力シーンがあります」と書くようなものだ。

実態を表すヒントは名前の中にある。

このクルマには何が起こっているのだろう?小さめのリアウイングが見えるけど…

永遠に語り継がれるキャッチコピーは「小さめのウィングをつけたシビック タイプ R」。

スポーツラインは、シビック タイプ Rが素晴らしい走りをすることは認めても、ステゴザウルスがスケートボードに乗っているような車に乗ることには抵抗があるという人たちに対する、ホンダの(遅ればせながらの)回答だ。そこで、ホンダは振り出しに戻って、個性を薄めて控えめで無難なスーパーシビックを発明しようとしたのだ。

新しいポイントはある?

リアウイングは、バックウィンドウを横切ることはあっても、その上まで包み込むことはなくなった。だが、後方視界は標準車と同様に損なわれているままだ。

特に本棚みたいなスポイラーがないと、このクルマのバランスがあまりよくないように見える。フロントでは歯をむき出しにしてうなっているものの、リアから忍び寄るとなんだか腰が引けていて、少し情けなくなる。

他の部分では、20インチのリムが19インチに交換され、アウターフェイスの周りに描かれていた赤いピンストライプもなくなった。また、サイドスカート、フロントスプリッター、ディフューザーには、汚れを落とすための拭き取り処理が施されている。今や夜行性の野ネズミのようにシャイで忍者っぽい存在となっているのだ。

けど、実際にはそうでもないよね?
そうだね。ホンダの本気度は、このクルマの中にはないってのが伝わってきた。せっかく漫画のようなホットハッチで本格的なダウンフォースを発生させているのに、マーケティングから「おっとりしたデザイナーズスーツで覆え」と言われても困る、ってとこだ。

だから、ルーフラインには旋風を発生させるトゲが生えている。ホンダのバッジは、意図的に赤く輝いている。巨大なブレーキキャリパーも同様に。

室内はどう?レザーとウッドの楽園になった?

室内ねぇ…。ホンダは、素晴らしいバケットシートをレーシーな赤ではなく黒のベロアに張り替え、ダッシュボードには衝突する深紅のトリムを残した。そして、シートベルト。ステアリングホイールにも。アルカンターラで縁取られたステアリングホイールは、まるでポルシェ GT3のカップカーに乗っているかのような雰囲気を醸し出している。

要するに、中途半端な仕事なのだ。このタイプ Rを「ビミョーな1台」と呼ぶのは、『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』が『ワイルド・スピード』の中で最もニュアンスが豊かで、ビミョーな演技をしていると言うようなもの。バカにしてるわけじゃないよ。

パフォーマンスはどうなったの?
十二分に素晴らしい。つまり、このクルマは「ホンダ車として」「ホットハッチとして」素晴らしい走りをするだけのクルマではないということだ。この世代のタイプ Rは、世界で最も優れたドライバーズカーのひとつなのだから。

実際、2021年の今この瞬間に販売されている最もスリリングでドライバーを喜ばせる新車を3つ挙げるとしたら、ポルシェ 911 GT3のマニュアル、アリエル アトム4、そしてこれを選ぶだろう。発売から4年経った今でも、(まだ)センセーショナルだ。

ホンダはSport Lineになっても、手綱を緩めているわけじゃない?
315bhpのエンジンは相変わらず激しく唸り、デフはトラクションを求めるために熱心で粘り強く、シャシーはバンプやキャンバーに取り組み、乾燥したパスタソースのようなグリップを持ちながらも、快適さと落ち着きを保つ方法は驚異的だ。

また、ギアシフトの操作性も素晴らしい。ダイレクトでメカニカル、そして喜びに満ちている。コレに乗ったら、パドルが恋しくなることはないでだろう。決して。

変化したところもあるよね?
ひとつだけ、ホイールが小さくなったことで、路上でRモードを使ったときに乗り心地が良くなったことがある。ドライブモードはいつものように、非常にしなやかなコンフォート、デフォルトのスポーツ、そしてデフコンのRから選ぶことができる。このモードでは、ダンパーを徐々に硬くし、ステアリングを重くして、VTECターボのレスポンスを引き出す。ESCは個別にオフにできる。

通常、Rモードは公道では騒々しくなりすぎる。現代のi30NやVW ゴルフ GTI Clubsportのように、怒れるエンジンとしなやかな乗り心地をミックスして楽しめる「インディビジュアルモード」がないのは残念だ。

しかし、スポーツラインのリムは少し縮んでいるので、究極のタイプRの設定でも、意図せずに空中に浮いたり、逆さまになったり、その後すぐにまた空中に浮いたりすることなく、初めて田舎道を走れるようになっている。

相変わらず醜いけど、運転していて楽しい、ホットハッチであることに変わりはない、と?
ここで一つ問題が出てくる。それは、ホンダが工場を閉鎖してしまったことだ。

EU向けのタイプ Rをすべて生産していたスウィンドン工場が、最近閉鎖されたことはご存知の方も多いだろう。シビック タイプ Rは、ホンダのイギリスのウェブサイトで注文することができるが、去年のように簡単に手に入れることはできないかもしれない。

もちろん、ここでは世界で起きている問題について話している。人々は仕事を失った。地域社会は根こそぎ破壊されてしまった。そんな中で、世界の名車が今、注目を集めている、ってことだ。

しかも、すでに次世代シビックが発表され、タイプ Rも登場しているので、このクルマはそういった問題とは関係なく歴史に残ることになるだろう。

しかし、もしあなたがこの車を買うために35,450ポンド/525万円(ベース仕様より985ポンド/15万円高いが、ビッグウィングを装備したレンジトップのGTより1,150ポンド/17万円高い)を用意できて、恐ろしく素人臭いダッシュボードとインフォテイメントを我慢できれば、心を揺さぶるような性能とうっとりするような刺激的な体験にがっかりすることはないだろう。このタイプ Rの時代が来ても、このアグリー氏は、依然としてトップを獲っていくのだ。

スコア:9/10

=海外の反応=
「いいかい?僕はまだホットハッチを買う気はないし、シビックは(Rも普通のものも)まだかなり醜いが、ホンダはここで十分な成果を上げた」
「まるでレゴのモデルのよう」
「まだまだオリジナルモデルがイケそう。どちらを選んでも間違いじゃないけど。最高のホットハッチ、サーキット走行可能、信頼性が高く、岩のように減価しない(VWみたいな)」
「ウィングレスとは?この醜いライサー(より速くて高性能に見せるための改造をすること)に10点満点中9点?本当に目が悪い人や、美学という言葉を知らない人もいるんだね」
「どう見ても格好いいとは言えない」
「僕は、この世代のシビック タイプ Rの外観をとても気に入っている数少ない人間のひとりだ。たった1,150ポンド(17万円)高いだけなら、レンジトップを買うよ。それに、巨大なウイングを持つことはドライビングエクスペリエンスの一部だからね」
「機能的なウイング>ライサーなウイング…。正直に言うと、あのウイングは見た目だけで、コーナーでは何の役にも立たない」
「僕は最近ようやくこの車に乗りましたが、運転するのが楽しくて仕方ないよ。…でも、すでに皆さんが指摘されているように、このクルマはひどく醜い。まだインテグラや90年代後半のシビック Siの方が好きだが、人それぞれだね。いつの日かホンダが、誰もが最初に惹かれた美貌を取り戻すことを願ってやまない」
↑「2代目CR-Xが好きだった」
「このビミョーな立ち位置のバージョンは素敵だ。残念ながら、このクルマはとても醜く、不格好なので、巨大なウイングでバランスを取る必要がある。それがないと、なぜかカッコ悪く見えてしまう」
「このクルマが運転しやすいことはよく知られている。だから、一度運転してしまえば、すべて納得してしまうのかもしれない。内装は、時間を過ごすのに良さそうな場所だ。この見た目が好きかどうかは、当然ながら主観的なもの。このクルマが好きだからといって誰かを批判するつもりもない。しかし、私には、20人の異なる人がこの車の一部をデザインし、すべてのピースをボルトで固定するまでお互いによく話しあっていないように見える。初代インテグラのような、すっきりとした滑らかなラインがいつの日か戻ってくるといいなと思う」
「想像してみて。もし、そのクルマが運転するのが素晴らしいだけでなく、見た目も驚異的だったら…。でもこれはどうやら、そうではないようだね。なんて醜いんだろう」

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